中国で始まった株価急落が、一回りしてダウ・ジョーンズ、ナスダックに打撃をあたえ(火曜)これは2001年の911直後以来の大幅な下げ。
今のところ、今朝オープン時に混乱した欧州各ストックは落ち着きを取り戻してる様子ですが、米国の流れ次第では、また下がり始めるかも知れません。
いろいろな記事読んでると、もともとギャンブル性の高い中国ストック市場で、中国バブル崩壊と米国経済の不安定さに対する懸念が、今回の急落を引き起こした原因のようです。けれど火曜に大幅下げで(- 8.9%)終わった上海株式は、今日は3.94パーセントのリバウンドです。。
これらの動きを受けて、為替相場では円が反発、対ドル・対ユーロでも上がってるんですが、これは金利の低い円を借りて、ドルに投資するキャリー・トレードが一時次ストップしてるためのようですね。
しかし、あれです。これって、まじ世界経済のヘッジ・ファンド化ですよねえ。桑原・桑原。おまけに株屋さんたちは、上がっても下がっても儲かるからなあ。(ちなみにアタクシは911のあおりで全株赤のまま売却しておりまして、現在ポートフォリオ空)
以下は、アサヒウェブからロイターの記事です。
海外勢主導で質への逃避、数千億円規模の株先売り/債先買い
こっちは、同じくアサヒウェブからですが、米系アナリストさんのアナライズ。
世界同時株安、前日比-515円の大幅安(2月28日後場)
後記:パリのブルス(証券取引所)そば両替商街で、このところ中国人たちが数千ユーロ単位のドルをユーロに換えてた、とは1友人の証言。んー。猫屋の持ち円はたかが600ユーロぐらいですから額が違う。
また、月曜には元米国FRB議長グリーンスパン氏が、今年中に米国のリセッションが起こる可能性あり、と発言してる。火曜の午後には、情報システムのバグが原因でダウ・ジョーンズがいっぺんに200ポイント落下、結局下げ幅は546ポイントまで行ったとか。。。桑原。
第一次大戦ってのは、オーストリア皇太子暗殺をきっかけに始まったとか言われるけど、実はいろいろなエレメントが重なって、皇太子暗殺事件が、たまたまそれらエレメントをひとつの方向に向かわせたんだと思ってる。てな観点から考えると、現在のわれらが世界の不安要因は極めて大きいわけです。何が起きてもおかしくない。
相変わらずドルが世界経済を牽引しているのは事実でも、現米国政府には世界パワーバランスを支えるだけの担保(信用)がない。ドル危機の懸念なしとエコノミストがいくら繰り返しても、実際ドルをもっとも多く保持してるのは、中国と日本です(あと現金商売、世界の華僑さんたち)。ヘッジ・ファンドやジャンク・ファンドを運営してる連中にモラルを期待してもしょうがないわけですし、、、ってか彼らには数字以外の“現実”を見てる暇ないもん。
しかし、現職のバーナンキよりも、隠居グリーンスパンの一声の方が影響力高いようですな。なお、右上は月曜の夜にパリのピカソの孫自宅から盗まれた二枚の絵のひとつ。