速報と申しましても、拙者猫屋のtwitterコピーです。
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1月16日午前10時半ごろから
昨日の雪の東京に続いて20MINUTSがヨーロッパの雪景色ディアポをアップしています:http://www.20minutes.fr/diaporama/2985
[緊急情報] アルジェリア南部でフランス人ひとりと日本人5人が人質に取られえた模様。20minuts http://goo.gl/CplGH
Un Français et cinq Japonais enlevés dans le sud de l'Algérie
↑記事の後の映像はこの事件と関係ないので見ないこと。
今のところ、他のペイパーはまだ報道していない。なお関連はないが、ロンドン市内ではヘリ墜落で2名死亡。
フランスがマリ軍事介入を受け、イスラミストはフランスへの報復を公表していた。また英国も仏の介入を支持。仏国内は警戒態勢に入っていた。
ヘリ事故 BBC記事(ヴィデオつき)
Two die in helicopter crane crash in Vauxhall, London
http://www.bbc.co.uk/news/uk-england-21040410 …
これは仏1日5名拉致があった場所、リビアとの国境近くの油田プラント(つまり砂漠)
Gマップhttp://goo.gl/qFFrQ
拉致に関するアルジェリア政府発表はまだない。
ロイターが日本語で報道しているが内容は20minutsとおなじ。http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE90F06Q20130116 …
WW2ももちろんだが、すべての紛争はエネルギー源確保をめぐって起きている。多くの場合「民族問題・国土国境問題」は大衆の目をそらせ、あおるために捏造されてきた。たとえばプーチン・ロシアのチェッチェン紛争。
2002年のプレスリリースを見つけた。
アルジェリアのイナメナスガス田開発プロジェクト受注契約に調印 日揮株式会社
http://www.jgc.co.jp/jp/01newsinfo/2002/release/20021118.html …
アルジェリアのとなりマリでは仏軍がイスラミストに対し大型の攻撃を準備中。ル・モンドhttp://goo.gl/NNnHI
AFPによるとアルジェリア砂漠地帯でイスラミストに拉致されたのは英国・ノルウェー・日本の国籍保持者とのこと。
外交筋からの情報をえたAFPによるとイスラミストはプラントを攻撃、ノルウェー・英国・日本国籍者ら数名を人質に取った。現在アルジェリア軍が攻撃の模様。仏外務省は今も公式発表せず。
リベ(AFP)の報道によると、襲われたのはIn Amenas のBPガスプラント。
これがアルジェリア・イナメナスのJGC(日揮)ガス精製(?)プラント写真。 pic.twitter.com/KyFnB4g9
最新情報(20m):アルジェリアのガス精製所への襲撃と人質拉致をアルカイダが犯行表明している。襲撃の際フランス人と思われる1名死亡。人質にはアイルランド人が含まれる模様。アルカイダを名乗る集団は「仏人ひとり日本人5名を拉致した」と発表。http://goo.gl/XqsDT
上の20minuts 記事リンク先は情報が入り次第書き換えなので、時々のぞくとよい。↑
[アルジェリアBPプラント人質拉致]仏TVでの情報:プラント内で働いていたアルジェリア人は拘束はされていないがサイトからでることはできない。殺害されたのはカナダ英国人保安責任者とアルジェリア労働者のふたり。アルジェリア人以外は2箇所に分けられ拘束されている。
プラントは広大で天然ガス抽出および精製、それと住居部に分かれている。周囲はアルジェリア軍に包囲されている。食料・水などのストックは3週間から1か月分あるが、電力が止まっており携帯電話は使えない模様。
ル・モンド記事
http://goo.gl/ITjHM
Qui est la brigade Al-Mouthalimin, qui revendique la prise d'otages en Algérie ?
アルジェリア政府はディハジストの要求を拒否している。
これは仏外務省が出しているサヘール(アフリカを横断する砂漠地帯)内の危険区域図。 pic.twitter.com/OWmLjxul
承前:ル・モンド紙によれば犯行を発表したのはジハディスト集団Al-Mouthalimin(血の署名)。リーダーはアルジェリア国籍のモクタハール・
ベルモクハタ/Mokhtar Bel-Mokhta。マリからの仏軍撤退と捕まっているアルジェリア過激派の解放を要求のようす。
以下は翌日17日分
[誤解を恐れずにあえて言えば(反語)] 日本の人って軍事とか国家機密とかTVプロパガンダとか情報局とか民間軍事企業とか「内政干渉」とか、国際政治の裏駆け引きとか、アルジェリアの歴史とか、わかってないっぽい:ま、あたしもわかんないけどね。
[パリ時間17日20:50]
BPガス油田人質事件について連投します。アルジェリア軍によるプラントへの攻撃については明確な情報は入っていません。人質・ディハジスト双方合わせて
14から49名の死者、多くの人質が脱出と報道されていますが、まったく裏は取れていません。
パリ報道ではイスラミスト・ジハディスト・テロリストと各種の名詞を使っています。日本では「イスラム主義者」としているようですが、これは混乱を招く可
能性もあると思います。「イスラム原理主義者or狂信者」がより正確なのではないか。私は「ジハディスト」=「ジハードを行う者」を使います。
《マクタハール・ベルモクハタール/Mokhtar Belmokhtar》今回の事件の首謀者と見られています。(この名の発音に自信はありません) pic.twitter.com/iHj5ENfW
彼は1972年に生まれたアルジェリア国籍保持者ですが、早くからアフガンのムージャイディンとともに訓練を受け闘っている。その時片目を失った模様。その後も北アフリカの砂漠を舞台にアルジェリア反政府テロ運動・マリでのイスラミストテロなどに参加。
しかし昨年暮れにそれまで属していたマグレブ・イスラミック・アルカイダを離れ自分のグループを結成。アルカイダは「宗教的モラル」を重視するが、タバコなどのトラフィックで荒稼ぎするので仲たがいしたという説がある。彼のあだなのひとつは「ミスター・マルボロ」。
[歴史的・地理的背景]アフリカの国境はほとんどがWW2後「民族自決」という名の下に暫定的に作られたもの。実際は大陸を横断する巨大な砂漠を多民族・多宗教・多言語の人々が自由に行き来する(紛争)地帯です。国境閉鎖なんてできるわけもなく。。。
アルジェリアは独立後も多くの紛争を経験、特にイスラム原理主義者との抗争は10万以上の犠牲者を出した。そのためアルジェリア政府はテロリストと
の交渉を一切拒んできた。今回は起こった場所が国土内でプラントには国営企業も参与し、アルジェリア労働者も多数、また首謀もアルジェリア国籍のもよう。
アルジェリアの原油プラントは軍部と(BP)民兵で厳重に守られていたが、如何せんプラントは広大で砂漠はさらに広大。近隣の町はかなり離れている
はず。隣国リビアはカダフィ死後軍隊は実質的に解体;つまり職を失った兵士と持ち主不明の武器が市場に出回っているわけだ。
反面、これはソマリア沖の海賊もそうですが、いつしか「人質ビジネス」というのが出来上がり、ジハード武装集団はこれでタバコ・武器トラフィック以上に大きな財源を得ていると見られる。BP襲撃にはトヨタ・ピックアップも使われていたようです。
アルジェリア軍急襲を簡単には批判できないと思います。武装グループは人質を連れプラントからの脱出を計画していたようで、早く手を打つ決断をし
た。アルジェリア軍には長期の戦闘力もないだろうし、国民もそれを望まないだろう。外国軍勢(+別のプロ・テロ軍団)の介入も避けたかったはずだ。
[モラル]
アフリカにはアフリカの仁義というか考え方というか自然観があり、これは私のいる欧州のものとは異なっている。時に北アフリカの自然の荒々しさは理解しに
くいが、その理解のできなさ加減を理解し、行うのが政治・外交なんだし、政治が失敗した先には戦争があるわけです。
砂漠が夜の間は、大きな動きはないと思うので今夜はここで止めます。明日もう少し信用のできる情報が入ったら、また書きます。無政府状態でイスラム狂信派
が破壊行動を続けているマリに仏国は1400人からの兵士を送っています。しかし、誰がどの面下げて日本国防軍つくるとか徴兵制とか言ってんだ?ムリヤテ
追記:現地で人質になったアルジェリア国籍労働者の話ではテロリスト・グループはアラブ語を話していたが、エジプトやリビアなどのアクセントがあったと言っている。ガスプラントも多国籍ならテロ集団も多国籍の21世紀型ゲリラ型戦争であります。
第2次イラク戦争前夜、「もし今イラクを攻撃したらどうなるか?」というシュミレーション・ゲームがネット上にアップされてた(たしか作成者は英国の人)。今起きてるのはあのゲームまんまじゃん、と思った次第であります。。。。
[パリ時間17日23時] ニュース専門TVテロップによるとアルジェリア軍による急襲は終わった。人質サイドの死者は30名(うち日本人2名)以上ロイター。またテロサイド死者には仏国籍者1名も含まれる。以上確認必要なり。
また開放された人質の一人は「人質は爆弾がついたベルトを腰につけられ、つねに監視されていた」と語っている。
[パリ時間17日23:45] テロップによると死亡した人質の国籍は:アルジェリア8人、英国2人、日本2人、仏1人(ロイター)。また死亡したテロサイドは少なくとも11人(仏国籍者含む)。
[パリ時間17日23:55] アルジェリア政府は攻撃は終わったと発表していますが、アルジェリアプレスによるとプラント内ガス精製所はいまだ軍が包囲している状態と報道しています。
以上
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ル・モンド紙による最新クロノロジー:L'armée algérienne ne contrôle qu'une partie du site gazier
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Pauvre Afrique, pauvre Europe...