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2010-09-29

コメント

August Christopher

サマーズの 男女間の能力差に関する統計的見地からの推測の話について、恣意的に過ぎる記述と思われますが。
かくして、アジテーションが起こる という典型ですね。

猫屋寅八

“統計的”見地ってのが実は曲者でしょう。数字なんていくらでもいじれるからね。
より興味深いのは、ウィキ英語版には詳しくは記述されてませんけど、サマーズが大学教師と学生にボイコットされた理由は“性差別”発言ばかりではなかった。友人のAndrei Sheifer (米・露二重国籍)がロシア民営化プロジェクト顧問だった際、モスクワ株式市場でインサイダー取引容疑で逮捕された。その保釈金+罰金を支払う目的で、大学サイドは大学基金を金利スワップ市場に投下し10億ドル相当の損失をだした。このオペレーションのスーパーヴァイザーがサマーズだったそうな。いや、ブラック・ボックスの中で何が起きているのかは誰にも分かりません。上に上れば上るほど失落のショックも強るようです。

August Christopher

数字はいくらでもいじくることが出来るのは、
このログと同じく、事実関係が寄稿者の意図によって如何様にも加工できることと同値ですよね。
少なくとも、今回指摘している"統計学的見地"ということが、データ加工ではなく統計の基本に基づく推測である
ということについて、Wikiの描述より深めてみるとよろしいのでは、と愚考する次第です。
折角ここまで読んでいるのなら尚、と感じました。

ただし、このログの結論である サマーズが
"政治的配慮をした言動"ができない という意味でしんどい、ということは完全に同意です。

猫屋寅八

サマーズの女性研究者の能力に関する“統計的”事実というのがかなり胡散臭い、というか、まあ米国で“ドミナント”な思想なんですが、大雑把に言えば要するに個々人間のできは生まれつき決まってて(DNA)、社会的要素が介入する要素は極めて少ない、ってヤツです。なぜこういった考え方がドミナントになりうるのかと言うと、短期的経済的有効性、あるいは“経済的合理性”に容易にもってきやすいからでしょう。

サマーズに典型的ですが、短期的経済合理性(企業マネージメント)と政治の混同が、現在の混乱を招いた原因のひとつだと思っています。

アタクシが自分の意図によって事実関係を加工している、んですか?
これは知りませなんだ。
猫屋は何が起こってるのか知りたくて、情報を集め自分で書き再構成しながら理解しようとしてるだけです。

ついでですが、サマーズの「女性差別」発言は、為替市場で大穴を出した件のインパクトをかの「あっち向いてホイ」するために用意した、ってゆうー政治的考慮だったと言う推測も可能ですが、これに興味はない。WIKIは二次的ソース源としては便利だけど、それ以上のものではないでしょう。


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