さすが、アンヌ・ルマノフ。無駄にシヨンス・ポで勉強してない。以上、ビストロ・ラジオ@France2からお伝えしますた。ヒラリー・クリントンが米国大統領になったとして、ちょっと心配があるわけ、つまりサルコジが米国訪問するとして、米仏元首のパートナーがそれぞれ出会うとして。。。カルラとビルのキャラを考えると、、、、、こりゃ重大な米仏外交問題になりえるわけですよね。←超意訳なり。
« 2008年1月6日 - 2008年1月12日 | メイン | 2008年1月20日 - 2008年1月26日 »
さすが、アンヌ・ルマノフ。無駄にシヨンス・ポで勉強してない。以上、ビストロ・ラジオ@France2からお伝えしますた。ヒラリー・クリントンが米国大統領になったとして、ちょっと心配があるわけ、つまりサルコジが米国訪問するとして、米仏元首のパートナーがそれぞれ出会うとして。。。カルラとビルのキャラを考えると、、、、、こりゃ重大な米仏外交問題になりえるわけですよね。←超意訳なり。
投稿情報: 2008-01-19 カテゴリー: France | 個別ページ | コメント (1) | トラックバック (1)
あんなアホどもに任せておくほど、政治っつーのはカンタンなものではございません。
それに、ファイナンシャルタイムスを貧乏人が読んでどうするんですか。あれはネオ資本主義の旗振りです。
世界経済を金持ちに任せといたらアイツラもっと金持ちになるのは道理。サブプライムで大損した銀行もあるけど(実は損してるのは口座持ってる、あるいは小金を投資したユーザー)、ウォールストリートやシティのブローカー(旧名;ゴールデンボーイ)の多くは大型ボーナスをちゃっかりゲットしとります。
株価が上がっても下がっても、売り買いの絶対数が増えれば中間業者(つまりなんとか証券etc.)は儲かるようにできてます。損するのはデイトレードで年金失う退職者や、米国では国家年金ないからリタイヤファンドで生きてる退職者。
結局、NYスイートがバレル100ドル越えたのだって、もちろんナイジェリアとか中東での紛争や、米国での原油ストック減少もあるけど、サブプライムに起因する株価落下を嫌ったリキディテつまり資本が、将来ますます少なくなることが分かりきってる原油に乗り換えた、要するにスペキュレーションに起因する部分が大きい。金(ゴールド)も上がってるでしょ。同じ理屈です。
今んところは92ドルぐらいで落ち着いてる。でも喜んじゃあいけない。なぜ下がったかと言うと、米国経済リセッション感が一般に共有されるようになって、同時に米国リセッションの世界経済に及ぼす影響が大きいってのは誰にだって明白だから、米国はもちろん世界での生産量は減少し、結果消費されるだろう原油絶対量も減る予想となり、原油に対する投機が(一時的にだけど)減っただけなんだ。
この投機ってのは株・原油はもちろん、コーヒーや小麦、不動産、金をはじめとした諸鉱産物とか為替やデリバティフつー超複雑な金融商品もその対象になってる。インターネットの登場で、個人も含めたデイトレイドが一般化し、同一商品がブローカーを通して一日に複多数の持ち主から持ち主に売り買いされてる。そのたびに価格は変動するですね。株で言えば、単なる噂やインサイダー取引が変動の大きな要素になる場合も多い。これはどの投機にも当てはまる。
この投機の動きは、マクロやミクロの経済学を駆使してもシュミレーションしきれるものではない。なぜなら、売るのも買うのも仲介するのも、すべて人間だからね。人間心理は分析しきれるモンじゃないんだ。チャートがあらわすのは単なる結果のトレースだけで、明日起こることは誰にも分からない。現在の世界状況不安定さの、投機に負う部分は大きいでしょう。
これはオルターの連中が以前から言ってたと思うけど、たとえばこのデイトレードにそれなりのタックスをかければ、上に言ったスペキュレーションはかなりな幅で防げるはずだ。問題は、金融界と政治界の誰もこれを言い出さないこと。だって、儲からなくなるからね。
*
話題を変える。
たとえばサルコジは、「自分は購買力の大統領になる。」と公約、「もっと働いてもっと稼ぐ」をスローガンにして大統領に選ばれた。しかしだよ、この公約はまったくもって守られていない。購買力がガーンと増大したのはサルコジ自身とその楽しいお友達だけである。これに関して言いたいことがいくつかある。
腹が立つだけだから、ここでやめる。
*
要はサルコの国において、ヌイイに生まれついていない以上、われわれには金持ちになる遺伝子もないわけだし、だったら別の行き方を考えるしかない。(彼のすべての考えに賛同できるわけではないが)バディウが言うように、何も持ってない人間こそ何にだってなれるんだ。自分の頭を使って考えることから初めて、バディウが言うように規律と連帯を武器にしていくしかないんだとアタクシは考える。
飽食に快楽を見出すのにも人間いつかは飽きる。手元にある食物をみんなで料理し、そして分け合って食べる喜びを知らない人間は幸福ではないだろうよ。そういうことだ。
*
あれっ、今回は“自由競争という幻想”っつーのを忘れていた。これもまた今度。
翌日追記:若干書き加えました。
投稿情報: 2008-01-18 カテゴリー: Economics/経済, Monde / 世界 | 個別ページ | コメント (2) | トラックバック (0)
やたら物価が上がってる。クリスマス休暇が明けて、スーパーで買おうと思う日々の商品価格が、シャンプーだろうが食料品・肉・乳製品・ワイン・ビールまで軒並みセント単位から1ユーロ単位であがってる。2・3年ぐらい前から、地元のマルシェやスーパーは高すぎるんで、車なしで行けるショッピングセンター内ハイパーで買い物してるんだけど、この頃はこれまで来てなかったブルジョワ人とか80をように過ぎてると思える爺・婆とか、ハイソな日系駐在員風奥様やルンルン私費留学日系ガールまで目にするようになった。なんだかな。前はオフィス街の連中が昼休みで来る以外の時間帯は、最低価格とバーゲン品ねらいの移民系買い物客ばっかりだったのにサ。
退職年金1.1%増額だそうだが、インフレ率はたしか今2.2ぐらい、来年の欧州インフレ率は3%が予想されてる。でも、低所得世帯の出費、つまり住居費・光熱費・食費といった最低必需出費だけでいえば20-30%上昇してるはずだ。医薬品価格上昇・健康保険自己分担学上昇もあるし、リッチじゃない爺さんばあさんはどうするんだろう。マジ心配になる。アスハワガミであるよ。
*
米国がかなり危ない。まあ、これは以前から分かってたことだけど。米ナンバー1銀行のシティグループまで大赤字で、シンガポールとサウジからの資金充填に頼るそうである。危ない、危ない。シンガポールの裏でヨッコラショとドルつぎ込んでるのは中国である。サウジはオイルである。
グリーンスパン爺は、なんとジャンク系投資家の顧問になったそうだが、これってマッチ・ポンプじゃん。2001年のハイテク・バブルを金利緩和でドル開放して乗り切り(ということになってる)、バーナンキにFRB議長席譲ったわけだけど、今回のサブプライム余波に対する切り札がバーナンキの手中に何もない。オイル超高と株価低落でしょ。結局、日本での不動産バブル崩壊の“警鐘”を学んだはずが、すべての経済クラッシュは似ても似つかないもんだってゆー経済学基本に、つまりスゴロクの振り出しに、戻らにゃあかんわけだ。
ウォールストリートを救うために金利を下げ、リフレ(キソーーー!)というオバケを本気で目覚めさせるのか。ボーイング等の米生産業を救い、同時に米国双子の赤字をまだまだ値引きさせるためドル安推進して、、、結局沈没するのか。理想原油価格26ドルとか言ってたのは誰でしたっけ?答え:ダブヤシンクタンク。おかげで100ドルでっせ(だからイラク攻撃すんのはおやめつーたのに)。教訓:歴史を知らんものは歴史によって復讐される。
日本のプレスは、やはりオヤビン米国の危機は日の丸の危機ってわけだろうか、サブプライム余波を軽視しすぎてる風。でも結局いちばん株価落としてるのが東証なんですけど、いいんですか?
*
結局なんだかんだ言っても、頑固に金利下げ率抑えた欧州中央銀行のトリシェは、無駄に石頭だったわけではないね。サルコがフランス経済の下降はユーロ高のせいだ、っていつか言ってたけど、同じユーロ高でもドイツの輸出高は延びてるわけで、なんでも他人のせいにするのはあまりに子供っぽい。
*
続いてサルコ・ネタだけど、サウジアラビアのリヤッドで、サルコはまたまた信心の話をしたよ。サウジでですよ。文明の政治論とマルチ文化論も。懲りないヤツだ。オイル産出国にトータル使って原子力発電を売る、というオソマツ。ついでにブッシュをさしおいて、武器までサウジに売りたいらしい。マジ懲りないヤツだ。
以下ル・モンド、サルコの宗教・文化ディスクール@リヤッドと、別所で拾ってきたサルコ・ディスクールからの抜粋です。
"...Finalement, le Dieu unique des religions du Livre. Dieu transcendant qui est dans la pensée et dans le cœur de chaque homme. Dieu qui n'asservit pas l'homme mais qui le libère. Dieu qui est le rempart contre l'orgueil démesuré et la folie des hommes. Dieu qui par-delà toutes les différences ne cesse de délivrer à tous les hommes un message d'humilité et d'amour, un message de paix et de fraternité, un message de tolérance et de respect." (Nicolas Sarkozy, Riyad, lundi 14 janvier 2008)
*
ル・モンドといえば、この新聞の経営状況本当に危ないらしい。ル・モンドがなくなったら猫屋、かなり困る。ル・モンドがル・フィガロ化しても本当に困る。もちろん、最近の同紙に対して言いたいことは山ほどあるものの、NYタイムズのなくなった米国、あるいはガーディアンのなくなった英国、エルパソスのなくなったスペイン、レピュブリカのないイタリア、ドイツはなんだ、シュピーゲル?いやこれは週刊誌、まあドイツ語ナンもわからんのでパスするとしても、ル・モンドのないフランスは、たとえば母のない子である。この表現がセクシストとすれば、付け加えて、テテナシ子でもある。
ということで今日は久しぶりにル・モンドを購入した(1.30ユーロ)。定期購読すればお値打ちなんだけど、配達は翌日になっちゃうんでやったことない。せめて、ウェブ版購読しようと思う。
*
こないだ、久しぶりに中華素材買いだしに行こうと思って、地下鉄オペラ駅七番線まで行ったんだけど、いつの間にかホームの上の監視カメラ数が2倍になってた。両側ホームでの合計6台。げっそりして、白菜・大根・豆腐・インスタントラーメンをあきらめ、まっすぐ家に帰ってきた。前は街灯とかでカモフラージュしてた街中の監視カメラ、ニューバージョンは誰にでも見えるように配置している。“ビッグ・ブラザーは今日も皆さんを監視しています。楽しい一日をお過ごしください。”
バーでタバコが吸えなくなってからは、カウンターでコーヒー飲む習慣もやめた。美術館も久しく行ってない。仏国移民系下流文化人はひたすら自宅で哲学しよっかなー。
*
あ、成長率を支えるはずの国内消費とクレジット/借金の関係も書くはずだったのに忘れた。これはまた今度。
投稿情報: 2008-01-17 カテゴリー: Economics/経済, Monde / 世界 | 個別ページ | コメント (5) | トラックバック (0)
1月8日にエリゼ宮で行われた記者会見から、ジョフランの質問部分だけヴィデオがあったのでクリップ。もう一回、オサライしてみたいと思います。
マリアンヌから参考: Les douze questions auxquelles le Président a échappé/大統領が免れた12の質問
結論を言えば、サルコジは国民も、国会も、内閣さえも無視し、すべての案件を自分ひとりでコントロールしようとしている(なお、すべてを即時に欲しがる、そしてすぐ気が変わる;これは見事に子供の態度ですね)。そして一国家の統治には、メディアとアンケート調査結果さえ独占すればすむと考えてるフシがある。メディア=ジャーナリストをコケにするというのが、初の記者会見で見せたサルコジの統治、つまりメディア=世論=国民への君臨姿勢だったとアタクシは判断するわけです。
参考:政府スポークスマンLaurent Wauquiezへの20minutes インタヴュー
Objectif du gouvernement: «Occuper l'espace médiatique» /政府の目標:《メディア・スペースを占めること》
*
セゴレンヌ・ロワイヤルは、こう発言している
«Nicolas Sarkozy a choisi de faire des évènements de la vie privée des évènements publics, comme Louis XIV : vous avez le petit matin du roi, le déjeuner du roi, le coucher du roi, les maîtresses du roi»
「ニコラ・サルコジはルイ14世とおなじように、プライベート・ライフの出来事を公的な出来事となすことを選んだ:国王の朝方、国王の昼食、国王の就寝、国王の愛人たちを、みなが共有する」←注;猫式意訳
はっきり言って、極力目撃することは避けているものの、最近のサルコは ridicule を通り越してimmonde であり、obsène であり、(ポルノ愛好家の皆さんには申し訳ないが)ありゃ歩くポルノである。
**
参考:昨日のfrance2の政治番組 mots croisés は、サルコ組からはナディン・モラノ(ニックネームはカスタフィヨル)、社会党からはモンブール、元マリアンヌ編集長ジョン-フランソワ・カンetc. というメンバーがそろい、タイトルは“Nicolas Sarkozy, le téléprésiden / ニコラ・サルコジ、テレプレジダン” だった。アタクシは見なかったんだけど、サルコジき印説(真ん中あたり)が出た模様。ははは。
2時間ありますが、まだサイトで見られるようですので、最近始まったアンチ・サルコ@大手メディアに興味のある方はドゾ(なお、最初のほうで「だって国庫がカラだもん」発言映像とかも見られます)。 → MOTS CROISES
***
貧乏ではあっても、われらは“自由な市民”である。われらに、“サルコジ”を見ない、聞かない、読まない自由を返してくれ。
投稿情報: 2008-01-15 カテゴリー: France | 個別ページ | コメント (3) | トラックバック (0)
まあ、どうでもいいっていえばどうでもいい(つか、またかよ)。しかし、いい加減ではある。殿、御乱心。
情報元:L'EST REPUBILICAIN
↑(ちなみに旧サルコ夫妻離婚をスクープしたのも同紙でした。)
Nicolas Sarkozy et Carla Bruni se seraient mariés jeudi à l'Elysée
Selon une source proche d'un témoin ayant assisté à leur union, le Président de la République Nicolas Sarkozy et l'ex- mannequin chanteuse Carla Bruni se seraient mariés jeudi dernier à l'Elysée. Interrogé cet après - midi alors qu'il accompagne le Président Sarkozy dans le Golfe, son conseiller en communication Franck Louvrier a déclaré: " cette information relève de la vie privée de Nicolas Sarkozy et je n'ai aucun commentaire à faire ". Une déclaration reprise par David Martinon, le secrétaire général de l'Elysée.
先週木曜(1月10日)に、われらがtrépitant 大統領はエリゼ宮にて隠密結婚しておった、と式に立ち会った“証人”に近い筋から情報が漏れたようである。なお、現在ゴルフ諸国訪問に出ているサルコチーム、およびエリゼチームの両スポークスマンは“これは大統領のプライベート・ライフに関わる問題なのでノーコメント”と答えている。つまり結婚済の事実を否定してはいないわけ。
ふーん。
参考:Nicolas Sarkozy et Carla Bruni se seraient mariés (20minutes)
参考2:結婚に関する仏民法 (オブスより)
L'article 169 du Code civil
……………
"Le procureur de la République dans l'arrondissement duquel sera célébré le mariage peut dispenser, pour des causes graves, de la publication et de tout délai ou de l'affichage de la publication seulement. Il peut également, dans des cas exceptionnels, dispenser les futurs époux, ou l'un d'eux seulement, de la remise du certificat médical exigé par l'article 63. Le certificat médical n'est exigible d'aucun des futurs époux au cas de péril imminent de mort de l'un d'eux, prévu au deuxième alinéa de l'article 75 du présent code."Les principales dispositions du code civil concernant le lieu d'organisation d'un mariage civil.
……………
Pour se marier, il faut s’adresser à la mairie du lieu de résidence de l’un ou l’autre des époux, à condition d’y résider depuis au moins un mois. Selon les dispositions des articles 74 et 165 du Code civil, le mariage est célébré dans la commune où l’un des deux époux dispose soit de son domicile, soit d’un lieu de résidence effective depuis au moins un mois au jour de la publication des bans et dont l’adresse figurera dans l’acte de mariage. Toujours selon le code civil, le mariage hors-mairie concerne exclusivement les cas d’empêchement grave, notamment d’ordre médical, et les cas de péril imminent de mort.猫屋解説:本来は結婚当事者のうち一人が一ヶ月以上住居している市役所(パリでは区役所)において、bans つまり結婚公示が市役所に張り出されてから少なくとも一ヶ月後(これは象徴的意味合いではあるが、この期間に婚姻に同意できないものは申しでる意、、のはず)に、市長あるいは市長代理のイニシアティヴで共和国結婚式が行われるわけ。でも、pour des graves causes つまり重大な理由がある場合は(当事者が重病で死にそうとか)、公示また市役所での挙式も免除されうるということ。
*
どうも、インスタントなゴケコーンを望んだのはカルラ・ブルニで、今月末のインド公式訪問に同行したかったのが動機であるらしい。ふーん。ディズニーランド、エジプト、ぺトラのあとはタージ・マハールで撮影ロケですか?
追記:サルコ・シリーズ3のニコラ&カルラは、イタリアのヴェローナに滞在予定があるらしい(たぶん披露宴はそっちでやるんだろ、で、ハネムーンはタージ・マハール)。
なお、セゴレンヌ・ロワイヤルはサルコをルイ16世ルイ14世にたとえて批判しとります。
情報源→AFP:Sarkozy et Bruni se seraient mariés jeudi, selon L'Est Républicain
**
ロミオとジュリエットの街ヴェローナで、サルコは“これから普通の人間になって普通の愛を生きたい”とか言って、大統領職を辞任したり、、、しないか。しないよな。あーあ、、、心底勝手にやってくれ。
投稿情報: 2008-01-14 カテゴリー: France | 個別ページ | コメント (7) | トラックバック (0)
これはたぶん、以前一回やったような気もしますが、2008年になってからコメント欄でレクターに答えた猫屋過去レスをリサイクルしてみました。
考えをまとめエントリー化が本筋なんですが、ウェブ情報を読んで、自分なりに引っかかったところを翻訳し、頭の中で多数の情報をもう一回組み立てたりしてるとキリはなく、かえってアドリブでお返事してる間に(それなりに)形をなすものもあるわけです。← 以上、言い訳。なお、鋭いコメントを残していただいたレクターの皆様に感謝。(著者権の問題もあるので、ということにして)レクターコメント、ここには採録を控えましたので御了承くださいませ。
こちら、街中は極めてのんびりしてます。みんな金ないだけ。猫屋がリストアップしたような情報を追ってる人口が少ないってだけのことです。日本も、これは、同じようなものでしょう。
たとえば、シャンゼリゼで12月20日だったかにホールレスが凍死した。観光地だから、あれだけ警察・軍隊の数が多いところです。でもサルコ・ラヴストーリーばか
りで、注目されなかったわけ。カルラのことなんて、ホントどうだっていいのに、メディアが騒ぐとついついそっちを向いちゃう、、大衆とはまさにパブロフの犬なのよ。---1月2日*
今日のエリゼ宮でのプレス・インタヴュー・ショー、TVでちょっとだけ見たけど、なにしろ2時間600人以上のジャーナリスト集めてでしょ。内容はともかく、またしても金かけやがって、おまけにスティグリッツと名前忘れたけど、インドのノーベル賞経済学者にコンサルタント依頼するそうで、また金かかる。サルコはこの両経済学者の論理内容がかけ離れてるとか、って知らないからねえ。要するにブランド集めりゃどうにか格好つくって志向なんだけど、金かかるだけで豚に真珠。その豚の真珠をだれが払うのかといえば、、、税金でございます。まあ、うどん屋の鍋=ゆーだけ、だけならフーンですむんだけど、サルコがなんかすればまたまた仏国赤字が際限なく膨らむ(民間は儲かる)と言うシナリオです。具体的に、政策公共テレビのコマーシャル廃止(ブイグ様マンセー)とか、35時間労働時間廃止、サルコジに文明ってなんよ、とかは今の翻訳終わって、あしたのカナール・アンシェネも読んでからねブロアップ、と考えておりますだよ。
なお、ブザンスノとサルコに差があるとしたら、ブザンスノにはそれなりの思想基盤があるってことに対して、サルコは叩く相手がいないと動けない動物だって事だと思う。サルコのライターであるアンリ・ゲノは、南仏で母親ひとりに育てられて、ENAの入試を三回落ちている。ある意味では共和国教育制度の産物なんだけど、ボタンを掛け違えた理想主義者であって、エスタブリッシュメントに対するある種のルセンティモンがサルコと一致してるんだと思う。ゲノの経済概念はゼロ。ブザンスノはさすがある種のマルクス学習してるはずだから、比較にならんです。まあ、言ってみれば、ブリング・ブリング成り上がりVS文化遺産をになうフランス国の新下流郵便屋さん。---1月8日*
でもどうだろう、ピーポー展開的にはカルラvsセシリアの泥仕合を大衆は期待するんだろうな。結局のところ、シンボルであったものを“タブーなし” といって自己利益のために見せびらかしたツケは、火をつけられた大衆の“熱狂”によって引きずり落とされる、、というシナリオはあまりにクラシックすぎるか。サルコの歴史への無知と軽蔑、他者への無知と軽蔑と共感の不在が、彼の致命傷になりえますよね。そういえば、今までの政治生活の中で、裏切ることはあっても(奥さん以外に)裏切られたことないように思うし、とにかく大衆とのガチンコは力で押さえつけるか、あるいはうまいこと逃げ切ってる。大衆の怖さって知らないんだよね。sagesse ってのも知らない。負けて勝つ、というのも知らない。とんでもないfaux cul だ。風を蒔くものは、嵐を刈り取るんですよね。---1月10日
*
バデューが語るように、真の問題とは、選挙結果にあるのではないでしょう。サルコ・マシーンがサルモト興業のスタッフ総動員して煙幕作戦を展開する間に、本題であるべき司法解体、社会・教育制度“民営化”、外交路線大幅変更等々、共和国はハリボテ状態になりつつあるわけです。そこらは、グロバリ化と現在の世界経済実情ってのが把握できてないとイケンわけですが、まあ、以前にも書きましたけど、今フランスで起こっていることはすでに英・米・日本でも起こった。行き着くところは同じです。国民のごく一部と世界資本が豊かになるばかりで、かつてはそれなりに存在した“富の再配分”の機能は錆つくばかりだ。そして格差があるレッド・ラインを超えると、あるいは大型恐慌という展開になれば、そのあとは何がおきても不思議はありません。そういった視点でいえば、ブザンスノは悪くない。ロワイヤルの可能性は有効ですし、トッパシは案外UMP内のドゴール主義者(+テクノクラート)サイドから出てくるのかもしれない。もちろん、エコロジー系それにジョゼ・ボベも大きな役割を持ちうる。
ただ、そういったプレイヤーたちがそれぞれのロール(役)を舞台上で演じるためには、今のサルコ・ワンマンショー体制が崩れる、あるいは変質するのが必要条件になるでしょう。今のところ注目すべきは、したがって、サルのメディア管理がどうやって変わっていくのかだと思います。つまり、サルコ→アンケート→政策(あるいは奥さん、あるいはスキャンダル)変更→メディアでの広報→アンケート→サルコというフィードバックでは、加速する以外にサルコの手元にカードはないわけです。
(もちろんフィールドでしっかり仕事あるいは抵抗運動をやってる人々がいるのですが、猫屋にはフォローする時間も専門知識もないのが残念です)。。。
そう、大人がどこにもいない。右の情報源に貼るんで、昨夜ガラのサイト見てたら新しいスキャンダルハケーン:カルラの遺伝学的父親は、実は母親の浮気相手で、実際の父親じゃないそうで、これ自体は別にフーンですが、こういう状況で育って人のパートナーをコレクションするのが趣味と言うか人生というか、、まあそういった女性・男性って周りにもいるわけで、なんかフェミニズム批判するつもりはないですが、68年前後のなんでもあり両親の産物かなあ、と思ったり。---1月11日
*
たしかに、サルコジメディア管理にヒビが入り始めた。セシリアがいなくなり、年末には生活苦が実感として国民に共有されるようになり(同時に大統領のブリング・ブリングも)、記者会見でのジョフランの分析やバデュー、モランたちの言葉が、今まで聞く耳を持たなかった、あるいは聞かせる手段を持たなかった、メディア網の隙間から市民にまで届くようになったわけです。---1月12日*
仕掛け人の仕事は終わってはいないのです。まずは、どのようにサルが権力のテッペンにまで上り詰めたのか、これを誰にも分かるようしかも理論的に説明せねばなりません。ほんでもって、サルコの“オープン”政治のカラクリもどうにかせないかんわけで(これはたぶん寝返り組みのトロイの木馬型が理想だけど、、どうかなあ)、、、。今度、サルコはブレア引っ張ってきてますが、しかし、サルコってブッシュやブレアが人気取りになると思ってるわけで、なんたる時代錯誤、、、というか年寄り相手に票集めしてるんだろう。---1月13日
というわけで、今夜はこれで(お茶をニゴシテ)おしまい。ドルとオイルとサブプライムそれからユーロはどうなるの?ってのがこの3週間ほど気になってるんで、次はそれを書くかもです。いや予定は未定。あした何が起こるのか、それは誰にもわからない。
おやすみなさい。
投稿情報: 2008-01-13 カテゴリー: France | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (1)