“Everything, my dear. I will tell you. Sometimes in your private life you have a mistress you love, love being with. You spend time to time in a grand hotel, with good room service, great champagne, and you separate—and when you are really in love with her, you inevitably think, Could I wake up with her, near her every morning ? And then you try it. This is exactly what I did in America. America was a great mistress. I had a great fuck with America. It was like a weekend in the Hotel du Cap.”
さて、今日は引用から初めてみました。で、クイズ。
“what did he like best about the U.S.?” という質問に上のような答えを出したファキン・アウトな人物は誰でしょうか?
回答は明日のブログで、、とすると続かないのですぐネタあかし:
これはNew York Magazine に掲載された BHL/ ベルナール・アンリ・レヴィの書評・インタヴュー最後部分です。
前後関係を解説しますと、われらがヌーベル・フィヒロゾフ生き残り軍団の一人BHL(57歳)は2004年、トックヴィルの跡をたどって合衆国を(運転手に運転させて)回ったわけだ。それで書かれた文章は月間紙The Atlantic にまず掲載され、今回“ American Vertigo ” として出版されたのですね。
なお、この本をめぐって、BHLとネオコン頭脳クリストルとのあいだに論争があったようである。ル・モンドの記事から、
France - Etats-Unis, le match Lévy-Kristol /フランスvsアメリカ合衆国、レヴィ-クリストル
NY駐在記者Corine Lesnes の記事タイトルを真に受けてはいけません。これはジョークだね。世界民主化=商業化、という大きな野望が結局世界ドツボ化に繋がった。このきわめて近所迷惑なアヴァンチュールの脳内製造元ネオコン論客を合衆国代表とみなすのも、同様にタレントさんにして女優さんの夫兼業のBHLをフランス代表と受け取るのも、短絡した昨今のメディア商法パロディでしょう。記事によると、ウォール・ストリート・ジャーナルはBHLを“anti-anti-américain”、New York Magazineは“rock star French philosophe”と形容。ふーん。ポスト・ジジェクをねらったアンチ・アメリカンマーケティングね。
残念ながら、該当BHL新刊を読む機会はないと確信ありなので、アメリカン・ヴァーティゴオへの言及はいたしません。そういやあ、テレビでは何回も見たけど、BHLの文章読んだことないわ。なお関係ないですが、他の欧州諸国に比べ仏国パスポート保持者の合衆国ビザ申請拒否率がかなり高いらしい。。。関連記事 500 000 Français privés d'Amérique
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こっちは冗談ではない、大変事であります。パレスチナ自治評議会選でハマスが勝利。
関連ル・モンド記事、Le Hamas obtient la majorité absolue au Parlement palestinien
シャロンの軍人および政治家としての評価はさておき、怖いのは対するイスラエル権力空洞です。同時に、ネオコンの妄想した“力(+金)による民主主義確立”、東欧では今までのところ成功しているように見えますが、中東では逆にベクトルが動く。イラン・イラクもそうですが、世界地政無視界飛行の観がある。由々しい事態です。
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さて、左上の写真はこないだネットで見つけたドアノー/Robert Doisneau の写真。いつものように本文とはまったく関係ありません。アプレ・ゲール@サンジェルマン、キャーヴ/地下のジャズクラブ風景と思われますが、夢見るように踊る彼女の表情と、それに魅入られる彼の視線がバンリュウの魔術師ドアノーによって永遠化されています。んー、写真って凄いですねえ。
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もひとつ追加: まえにも紹介したreso/レゾのアンチ・サルコサイトでこんなの見つけました。Kit de formationをクリックすると、
Que faire face à la police ?
Guide pratique du manifestant arrêté, rédigé par le syndicat de la Magistrature /ポリスを目の前にして、どうする?デモで捕まった時どうするかという法律専門家のアドヴァイス、とか
Voyage dans la gauche / 左翼の旅、をクリックすると左翼の歴史や有名人紹介ページなどにぶち当たります。まだ全部に眼を通してないけど、書き方は極めて正統派(?!)。フランスでの長いサの歴史がこうゆーのを可能にしてるんだろうね。A SUIVRE...
参考:それぞれのぺージURLをクリップできないのが残念。またフランス語読みでは(まだ)ないレクターは、これとか使って英語化するといいと思う。 また、この仏語ぺージではいろんな翻訳ツールが見つかります。
大統領選への出馬を表明したDieudonneについて、
BHLはこうも述べていました。
まあある意味とてもわかりやすい反応ですね。
http://www.lepoint.fr/edito/document.html?did=158642
投稿情報: 骰子一擲 | 2006-01-28 08:11
てか、デュウドネをネタにするとBHLも秤のもう一方に載せたい誘惑に駆られますな。まあ、ルペンが本家って気もするけど、ウールベックもそう。“スキャンダル”→売れるというのが一番簡単なんでしょう。フォージェルもアルディッソンも、もちろんサルコも。レッド・ラインすれすれで、オーディマを取るんだからさ。shuteの危険はあるけど、リスクなしにリターンはない時代なのですよ。でももうちょっと面白い論理展開させるエンタの人がいてもいいのにねえ。ソレルスなんて、昔はうまかったんだけど。ゲインズブールもコルッシュも。資本原理ピュア・モルトは面白くない。平らすぎるね。ま、平らだからル・ポワン読者は安心するんだろうけども。
BHLはル・ポワンにも書いてんですねえ。まあ、奥さんのドレスも買わにゃあかんし、いいホテルでシャンペンも空けなあかんし、人気商売は大変です。男は辛いよ。ランダムハウスのポロモートですから、今度の本はまあまあ売れるでしょう。(映画制作の失敗がやっとチャラになる。)ラデンの推薦は無理だろうけど。
投稿情報: 猫屋 | 2006-01-29 01:43