フランスのニコラ・サルコジ 内相(50)と夫人の「不仲説」を流布したとして、パリ警察の幹部が解職されたことがわかった。パリジャン紙などが7日報じた。次期大統領への野心を隠さないサルコジ氏を嫌うシラク大統領が仕掛けた情報戦に、警察を管轄する内相に就任したサルコジ氏が素早く報復に出たとの見方が専らだ。。。記事全文はここ
パリジャン紙とか読んでないんで私もこの件は知りませんでした。知ってたのは夫を残して、セシリアはシャール・アティアス/Richard Attiasなる広告代理店CEOをヨルダンでのペトラ経済会議先に追っかけてたこと。ここらの事情はmedia@francophonie ブログに翻訳された記事あり。
Cecilia, y're breaking my heart, you're shaking my confidential daily ! ♪♪♪ (後記:これでサルコのテーマ・ミュージックは決まりだな。S&G for Sarcozy's win 2007 !)
そのあと、このセシリアのヨルダン行きは仏内務省(新首相ド・ヴィルパンが責任者だった)がメディアに情報提供したという話があった。しかし、サルコジ取り巻きは《夫婦不仲論》をかなり積極的に広めていた。などなど、赤組白組泥仕合の様相を深め、結局EU憲法騒動でいったん収まったか(夫婦仲ではなくマスコミ巻き込み戦のほう)と思ったけども、、続いてるんだ、ワッハッハ。 いや、まじ、カッコ悪いよね。ド・ヴィルパンvsサルコジ戦は始まったばかりです。いやはや。
さて、サルコジの過激ぶりについてひとつ。記憶で書いてますから裏出せないのが残念です。 何年か前、サルコが内務大臣に就任して間もない頃、郊外ゲットー系若い衆の集まるles Halles 界隈に警官たちを伴って視察に出たんですね。あそこは、麻薬取引などもあっていつもCRS/憲兵隊の車が止まってる特別警備エリア。だけど、サルコが現れると同時に界隈にいた若い衆に囲まれる。若い衆たちの『サルコ!帰れ!』 合唱となった。その群集の中から、独りのお兄ちゃんが『(e)spèce d'hongrois. Retourne en Chine !』 とやった。意味は『ハンガリー野郎、中国に帰りな!』とでも訳しましょうか。サルコジ氏はハンガリー移民系仏人です。ちなみに兄だったか弟だったかは、MEDEF/仏経団連の№2かなんかの根性の家系。それはさておき、なかなかエスプリの効いた良いオブジェクションでしたが、発言主は直、3週間だったか3ヶ月だったかの禁固、執行猶予なしをくらった。いや、これは風に聞いた話なんで嘘か本当か、分かりません。都市伝説、と言うべきか。
フランス国外での氏への評価はかなり高いようですが、地元良心的左派(とゆーのがあるとすればですが)の評価はかなり批判的であります。
サルコはトム・クルーズより背が低い。これは事実。映画のプロモーションでパリにやってきたクルーズと自分のオフィスで会見(なんのためやねん)。他人のふんどしで一銭もかけずに自己PRがうまい。これも事実。アサヒ新聞のネタになったのも事実ですね。困ったもんだ。
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今日の拾い物:米国政府による偽情報は偽である証明サイト Identifying Misinformation
拾い物 2:以下はS&G Cecilia/セシリアの歌詞です。音はここ。
Cecilia, you're breaking my heart
You're shaking my confidence daily
Oh, Cecilia, I'm down on my knees
I'm begging you please to come homeMaking love in the afternoon with Cecilia
Up in my bedroom (making love)
I got up to wash my face
When I come back to bed
Someone's taken my placeCecilia, you're breaking my heart
You're shaking my confidence daily
Oh, Cecilia, I'm down on my knees
I'm begging you please to come home
Come on homeJubilation, she loves me again,
I fall on the floor and I'm laughing,
Jubilation, she loves me again,
I fall on the floor and I'm laughing
「サルコジ侮辱罪」リストは、この辺に
http://archquo.nouvelobs.com/cgi/articles?ad=societe/20040324.OBS6454.html&host=http://permanent.nouvelobs.com/
EUのことなどさっさと忘れて国内政治議論になっているフランスはどこにいくのやら。このままヴァカンス→ラントレ→デモ・スト となって、その前に100日終り。
投稿情報: fenestrae | 2005-06-10 17:07
あ、spèce野郎は一ヵ月でしたか。しかしfenetraeさん、よく探してくるなあ、シャポ。
>このままヴァカンス→ラントレ、、、
まさしく。猫屋もなにやらひどい疲れと言うか眠気と戦っています。ただ、今回のNON騒動、平らに《初めて家/テリトリから出てく前の症候群》と言えなくもない。で、自分たちの《家》がそれ程居心地が良かったのかどうかは別としても、JMMでオランダ・ハーグの春さんが以下のように書いてる。たぶん、そういうことなんだろな、とか思いました。
『仏蘭の投票をみて、イギリスも早々と来年の国民投票を見合わせるという。ロンド
ンのブッキー(ノミ屋)たちも欧州憲法が成立するかどうかオッズがみえてきたとい
うことで、ベットはおしまいと手仕舞いをしているといいます。このように賭事師た
ちでさえサジを投げるような状況でわたくしの意見を問われるならば、まあ、残りの
国々の賛否の議論はつづくようだしすべてが終わってしまったわけではないけれど、
いまの450ページ憲法はとりあえずこのまま自然消滅にし、また数年経ってほとぼ
りが冷めてから誰かがまた起草し直すということではどうだろう。欧州統合はここま
で来るのに60年かかっているのである。なにもあわてることはないのであります。
拡大した25カ国の連合がそれなりの成果を出してからあらためて起草するならば、
そしてもっと短くて誰もが退屈せずに読み切れるような分量の条文にするならば、民
意もそれなりの賛意を表明するのではないか、そもそもそれが欧州連合の希求する
(と自負している)デモクラシーというものではないですか、というあたりが(欧州
憲法がどうなろうとほんとうは関係のない)わたくしの意見といえば意見であります。』
投稿情報: 猫屋 | 2005-06-10 22:38