ブログなるものを始めてから、そこここのブロガーの書くものをバラバラと読み始めた。だいたい私自身は根っからのPC人間ではない。多くの海外生活者がそうであるように、日本語不足解消と、何が日本で起きているか知りたいという興味が、たまたまネットと言う媒体と折り合いがいい、ということに過ぎない。 で、以下はいろんなブログ(エディトリアル/オピニオン/ジャーナリズム系)を眺めながら考えたことです。
・日本が対面してる外国って、結局アメリカさんでしょ。
これは今に始まったことでもないし、実際米国は日本国の外交・貿易・軍事・その他もろもろのパートナーNo1なんだから当たり前なのか?
でも世界の情報が米国経由でしか日本に入っていない事実は、“第3世界”に生きてる私にはきわめて歯がゆい。ならべて、英語は世界共通便利語であるから英語圏情報が重視されるのは致し方ない。しかし、実際の世界はもっと広いよ。
- 派生として -
・世界は日・中・米国の三カ国からなっている。
日本の外国、米国が日本を見捨てて中国に接近するという危惧感からきてるんだろうか。あるいはトイメンの米国の敵は中国であるから、日本も米国を通しての中国の存在を認める、という流れなのか。中国の向こうにはロシアも中東もヨーロッパもアフリカも、ほぼ地続きであるんですが。歴史的に言うと日本という国概念保持に朝鮮半島が使われた。日米はもう(ほとんど)ひとつなのであるから、かつての朝鮮半島の持った政治的役割を、これからは中国が担う、ということかもしれない。
・これは日本発の2chなり読んでても思うけど、《国益》ってなんだよ。
たとえば、ブッシュ大統領とイラク戦争という例でいこう。
ブッシュ先生は神の声に導かれ、ネオコン頭脳軍の思想サポートを受け、イラクを攻撃した。世界中で反対の声があがったが、米国を《脅威》から守るには、《脅威》の素を叩く必要があり、同時に中東にしっかり米国平和主義を植えつける必要がある。これは回りまわって米国の保安とスーパーパワーとしての地位保持、つまり《国益》のためになるからだ。といった流れだったと思う。しかしイラク攻撃は失敗だった。アメリカへの信用は失われた。しかしブッシュ大統領の再選は果たせたし、イラクに居残る限りハリバートンは儲かるのだからいいのかもしれない。 だが米国経済成長率はルンルンでも失業率はさがっていない。双子の赤字は膨らみ続ける。 結局誰が国益を享受したのか?みたいな視点がない。(おまけだが、イラクの石油がゲットできなかったのは作戦失敗したからにすぎないでしょが)
米国の保守でもリベラルでもいいが、シンクタンクで米国と日本の共通利害についてプロジェクトなり、ディスカスなり続ける個人が“日米関係における日本の国益”を語るのは分る。それがお仕事である。お仕事が個人ブログににじみ出てきただけだ。あるいは故意に滲み出しかもしれない。どこにいるにせよプロ(あるいはプロ志望者)以外が一人称で日本の“国益”を語るのは不自然にうつる。
たぶんこの語彙の意味が不安定なため、もあるか。← 故意的に不安定なんだと、私は考える。
・日本でリベラル/保守という不思議な現象(日本政党とは無関係に)
米国2大政党性のはらむ問題点は米国内でも話題になったわけだが、そのたいした差がない米式棲み分け方に自分を当てはめてもしょうがないと思う。
・客観的な視点
というのはないんだよ。これはたとえば、《中道》あるいは《ニュートラル》な視点は、単に二点を結ぶだいたい真ん中あたりにあるらしいという事でしかない。この場合、二点が何であるかによって真ん中の意味は変化する。あくまで(できれば冷静でデカルト的に合理的な)主観でいいと思う。そして、地球上のある一点で暮らす以上、個人はそこからの視点しかもてないのだ。旅行者は動く視点、いわば方向性をもった矢印視点となる。自分のアパートに閉じこもって、あらゆる外界とも交渉を絶ったうえでブログなりの文章を書く人間の視点は、閉鎖空間の視点、という固有性を持つだろう。
海外生活者に関して、第二の祖国という言葉もでてきてた。でも我々はユダヤ系やクルド人だってわけでもないんだから、そんなに気にすることない。第一、これは個人的にすぎる設問だろう。あなたはお父さんとお母さんとどっちが好きか、みたいに。
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まあこのぐらいでやめる。
で、ここのブログタイトル。【ね式(世界の読み方)】というのは、他の場所から見た見方というのもあるんだよー、ということであります。
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