前回の記事「エジプト・シリアメモ」のシリア関連部分とそれ以降のtweets です。
参考になれば吉
8月21日
かつて(今も継続中の)パレスティナ問題で、あれだけ世界メディアが集中しプロ・パレスティナ"世論"があったのに、逆説的に自爆テロが増大した。
あの時も、他の地域で虐殺が続いていたが報道される余地がなかった。今のエジプトもそうで、周辺の中近東・北アフリカ・地中海沿岸欧州の動き、そして資金
の動きも視野に入れないと、何も見えてこないんだろうと思う。
【47NEWS 】速報:シリアで政権部隊が毒ガス使用の攻撃、200人以上死亡か。反体制派の情報としてロイターが報道。リンク先消滅
【シリア】シリアでサリンガスが使われてるとル・モンドの現地に行った記者がサンプル持って帰って調べてリークしたのはもう一ヵ月半ぐらい前だったが"世
界世論"は無視した。たぶんル・モンドの主張は政府側が使用したと言うものだったが、シリア政府側は反政府勢力の仕業と主張したからだろう。
@アサドはプーチンが支援してるから、ル・モンドリークには、そこいらへんのパワーバランスが効いたんだと思う(あくまで推測)。なお、今回のエジプト危機に関してもモスクワは一貫して沈黙を守っています。
合衆国の中東政策は昔から変わってなくてスタテュ・クオ、つまり現状維持がベースで、イスラエルとエジプトの双方の軍部に資金(武器)提供するのは両国が
紛争状態に入ることを阻止するため;ただし援助額はイスラエルへの方が多額。原油産出地域の均衡掌握するためのリアル・ポリティクスだった。
8月22日
【ル・モンド】シリアの化学兵器:国連が調査を望む Armes chimiques en Syrie : l'ONU veut "faire la lumière" sur les accusations
もちろん、ロシアと中国はシリアの化学兵器への国連調査には反対です、奥様
AFPヴィデオがこの20minuts記事に掲載されてる :シリア Video Syrie: 1300 morts dans une attaque chimique, selon l'opposition
【ガーディアン】シリア紛争:ケミカル兵器が数百人を殺害したとの報告 短いヴィデオあり
ケミカル兵器は第一次世界大戦ではじめて使われたマスタード・ガス、第二次世界大戦のガス室、イラン・イラク戦争でのサリン、そして東京でのサリン事件と、殺傷力は高く簡単に作れるので貧乏人の核兵器と呼ばれるが、国際軍事規定でも禁止されている。
@ シリアの首都ダマス郊外で、サリンと思われるケミカル兵器がばら撒かれ数百人の人が死んだのです(確かな犠牲者数はまだ分かってない)
【ル・モンド社説】シリア:憤慨だけでは足りないSyrie : l'indignation ne suffit pas ダマス住宅地を狙った化学兵器はサリンと思われ、1300人を超す被害者が出た(ヴィデオつきですがかなり悲惨;ご注意を)
社説によると、アサド政権によるサリン使用は6月にフランスついで英国・米国によって確認されていた。ガスによる犠牲者は150人。しかしロシアが
アサド政権を強く支持しておりイランも支持の態度を示している。今回の攻撃2日前、化学爆弾の落とされた場所から数キロメ-トルのところに国連化学兵器査察
チームが着いたばかりであり、1300人を超える犠牲者の数
も、バシャ・アル-アサド大統領の国連や欧米諸国に対する挑発なのだろう。自国民を人質に取り、無差別に処刑する独裁政権だということ。
かつてケミカルガスが使われたのは1988年。イラン・イラク戦争の際で、クルディスタンのHalabja で多くの住民が抹殺されている。
ウィキ日本語
ウィキ仏語のほうも張っておきます。Massacre de Halabja
日本語の記事と仏語記事ではニュアンスが全然違うのです。
【ロシア・トデイ】RT News: モスクワのロシア外相は、シリア政府は国連調査団に全面協力する用意があると語った。
しかしシリアのアサド政権側は、ケミカル兵器使用をあくまでも認めていない。なお下のガーディアンライヴ記事にはガス攻撃を受けた少年の証言もあるです。
フランスが攻撃しまっせと圧力をかけ、EU米国外交筋はロシアと交渉中と思われる。エジプトも近いですから、かなり微妙な交渉になるだろう。
しかし、国連調査団はガス攻撃地区から数キロのところにいるけれど、今回の調査対象は他の3箇所で、ダマスカス市は対象になってない。シリア政府の許可がない
と調査できない仕組みです。アサド政権によると、今回の攻撃は反政府勢力(テロリスト)が世界世論の眼をひきつけるためにやったのだ、そうです。
きのうの国連の臨時会議でも、シリアに対する具体的な国連の政策は決まらなかった。これまでもそうだけど、ロシアと中国が拒否権行使する。イランも控えてる(いらんのに)。
8月23日
ダマスカス郊外で使われたケミカル毒ガスについて、現地の医師がTVで証言している: この手で50人ほどの子供の死を看取った。住民の多くは攻撃後地下室に逃げたが、ガスは重いので被害は更にひろがった。
【パリAFP=時事】フランスのファビウス外相は22日、シリアでアサド政権側が化学兵器を使用したと反体制派が主張していることについて、「正しいと確認されれば、(政権側に対して)武力を伴う行動を取るべきだ」と述べた。
【RMC BFM】 22日朝行われたファビウス仏外相へのインタヴュ・ヴィデオです(20分)
23日金曜のル・モンド紙版の第一面写真はダマスカスの犠牲になった子供たちの写真だ。
去年の8月20日、米国のオバマ大統領はシリアに向けて「化学兵器の使用は超えてはならないレッド・ライン」と発言している。一年後の8月21
日アサド大統領は反政府勢力の多いダマス郊外地区に化学兵器を投下。2日前に国連調査団がダマスに入ったばかり。これ以上の挑発はありえない。
【20minits】シリア:化学兵器使用について国連調査を求める声 (爆撃を遠方から写した短いヴィデオも)
【ガーディアン】 化学兵器への疑念が高まる中、米国は対話を続ける
この記事によると、今回の化学兵器と思われる攻撃の犠牲者は1000から1800人と見られ、捜索が続けばさらに増える可能性もある。
国連では、ロシアと中国の拒否権が安全理事会の反応に足かせをしているし、シーア政権のイランもアサド政権を支持している。米国は政府内でも意見が分かれ使われた兵器がケミカルかどうかでもめている。同時に米国はこれ以上中東の紛争介入を望んでいないのだろう。
【AFP日本語】シリア化学兵器疑惑、国連が調査団受け入れを正式要請
【ロイターjp】 シリア化学兵器疑惑で国連が現地入り要請、米情報機関も独自調査へ
今のフランスには一国でシリアを攻撃できる力もなく。。。
@たぶんサリンガス(映像見たけど、瞳孔が開き激しい痙攣を起して死ぬ)だと思うけど、とにかく市街地へのガス攻撃をやめさせないと。。。ありゃひどすぎです。仏外相のファビウスはかなりのやり手なんで、身動きできないでいる諸国外交団にカマかけたんだと思う。
【NYT】2ページのシリアでの"化学"兵器攻撃に関する記事です。やはり冒頭に(注意!)ヴィデオあり。Obama Officials Weigh Response to Syria Assault
【ル・モンド】速報:レバノンのトリポリで2件の爆発、少なくとも19人死亡 Au moins 19 morts dans une double explosion à Tripoli au Liban
国連事務総長はシリア危機の重大性を確認と宣言したが、相変わらずロシアと中国は国連のシリア介入には拒否権行使。英国はシリアでの化学兵器使
用を認めたが、ロシアはあの攻撃は反政府勢力のものとの見解を引き続き採用。米国は監視中のようで、つまり誰も動かない。
また金曜日になっちゃった。祈祷の日なんですけど、これ以上ひどいことは起こりませんように、、、無神論者なんだけど祈っちゃいます。
世界の壊れ具合が加速している。
【ゼロ・ヘッジ】US Refines "Military Options" Ahead Of Syrian Strikes クリップ
【WSJ】元になった22日記事。これもクリップ U.S. Weighs Plans to Punish Assad:
Possible Military Responses Are Refined After Poison Gas Claims
8月24日
【ル・モンド】Des échantillons de l'attaque présumée à l'arme chimique auraient quitté la Syrie
ロイター電によると、シリア反政府勢力は化学兵器の証拠になると思われるサンプルを国外に持ち出した模様。ただ、それがどこの誰によって検査されるかは今のところ不明。
【ロイターJP】オバマ米大統領、シリアへの軍事介入に慎重姿勢崩さず オバマ大統領は「米国がいずれ、シリア国内における複雑な宗派対立を解消できるとの考えは行き過ぎだ」と語った。
レバノン、トリポリでのテロ犠牲者が40人のニュースに反応できないほど感覚が麻痺している。考え直そう
レバノンテロは、シリア紛争が隣国に場所を移したイスラ厶内部抗争との分析が可能というのがこちらのエキスパートの意見だが
【ガーディアン】シリア:ロシアはアサド政権による化学兵器使用可能性について国連調査団ダマスカス郊外での捜査に同意
【アルテ・ジュルナル】23日夜のニュース(仏語);(リンク先は残念ながら23日ニュースではないです。日々の夜のニュースなり):日本で見られるかどうか分からないけど。100万人とも言われるシリアからの避難した子供たちのことなど。全部で20分
ガーディアンによるとダマスカスでの化学兵器によって殺害された3人の犠牲者の血液と尿が検査のためレバノンに輸送されたということです。
猫屋:たとえばサリンの形跡は早くに空中で消滅するとどこかで読んだが、体液中ではどうなんだろうか。。。
【サリン兵器】今年3月、シリアのjobar地方で取材していたル・モンド記者が化学兵器の被害者と思われる死者の髪と血液と尿のサンプルを、フランスの
公的研究所に監査を依頼し、それがサリンだと判明しその結果現在国連の調査団がシリア入りをしているわけ。以上はウィキ仏語で調べました。
寝そこなったのでメモ:エジプトでの抗争を見てると分かるけど、今はマイノリティの2極:つまりムスリム同胞団と
軍がパワーバランスを武力で争っている。その2極は話し合いの余地のない憎悪によって引き裂かれている。国民はその2つしかない選択肢の間で右往左往し
日々の生活をかつかつに生きている。もちろんサウジやカタールや米国等々の影響は大きいし、誰にもどっちが右でどっちが左なのか見当もつかない。けれど、
少なくとも社会の多様性を否定しない態度を私は左と考えます。
【ル・モンド】シリア政府を支持するイランの大統領ラハニ師は、シリアで化学兵器が使われたことを認め弾劾、誰が用いたかは明言せず。イラン外交筋はテログループの犯行と言明
ロシアは国連調査団のダマスカス郊外入りを容認する態度に変わったが、軍による介入には反対。ロシアにとってシリアは中東での唯一の拠点で、こ
こを失いたくないわけ、中国もこの地域での外交はロシアに同調。米国担当者は、誰の犯行であろうと事実確認がまず必要な緊急時と声明。
【ル・モンド】シリア:100万人以上の子供が避難民となり国から脱出 En Syrie, plus d'un million d'enfants ont fui un pays en guerre 数字は国連ユニセフが出した人数です。
8月25日
母港に帰還予定だった地中海の米国戦艦4艘は、シリア沿岸域に向かっている。(iTELE)4艘はデストロイヤーとのこと
MSF(国境のない医師団)によると、シリアでの「化学兵器」で治療を受けたのは3600人とのこと。うち、355人は「ニューロトクシック」症候群を示し死亡。MSF
【ガーディアン】シリア政権は反政府勢力トンネル内に化学兵器を発見と発表。Syrian government claims it found chemical weapons in rebel tunnels
米国政府がシリア沖に送ったデストロイヤー4艦のうち地中海に在駐して帰還予定だったのが3艦、残り一艦はトマホークを装備して他海域から送られている。
あくまでデモンストレーションだろうが、レッド・ラインが超えられたと言う確認があれば、ピンポイント攻撃可能性もありえるのだそうだ。
ダマスカス市の複数病院で活動を継続していた国境のない医師団の責任者によると、数時間の間に病院に運び込まれた被害者数が3600人。ストックしてあったトロピンでの治療を指導したとのこと。
【ル・モンド】ダマスカスの医師の証言: 私はあの人々が死んでゆくだろうと知っていた
このダマスカスの医師の証言:夜中に病院のそばでロケット弾が爆発した。だれが「ケミカル・ケミカル」と叫び、ひ
とびとが道に倒れていて、ガレキの中から家族を引き出そうとしているひとびともいた。病院で手当てに当たった医師のほとんどは医学生だ。一番難しいのはト
リアージで、トロピン等のアンプルには限りがあった。子供、女性、男、誰を助けるべ
きなのか。。多くの子供は眠ったまま死んだ。建物の中にはまだ多くの遺体が残されていると思う。(以上、記事の部分レジュメ
もちろん、化学兵器にやられた被害者をマスクも着けずに治療する事には大きなリスクがある。しかし緊急時のボランティア医師や学生に、目の前の人々を助ける以外に何ができるのか。汚い爆弾を落とす人間もいれぱ、被害者を危険を承知で助ける人間もいる。
***
8月26日
【シリア】状況は微妙。現地では国連調査団は攻撃があった区域にまだ入ってないようだ(滞在してるホテルから5分の所だそう)。1年前にオバマ大統領はシリア政府に対して「化学兵器使用というレッドラインを越えたら」強硬な手段を取ると宣言している。
だが、誰の頭にもイラク攻撃開始前のプロセスが記憶されている: バラダイの国連調査団は大量破壊兵器なる物を現地では見つけなかったが、国連本部でのパウエル国務長官のショウの後、開戦に入った。Mansonge d'ETAT
【猫屋のどうでもいいギャグ】アタマの中で「ケミカル・ケミカル♬」と、リンダ・ロンシュタツットだったかが歌っているのだが!考えたら「フィジカル♪」だった orz
【ル・モンド】シリアの化学兵器:国連調査団の捜査は月曜になる予定 Armes chimiques en Syrie : l'enquête de l'ONU commencera lundi
【ガーディアン】Syrian offer on UN team 'too little, too late' 猫屋:ケミカル兵器、特にサリンは証拠が消えるのが早いらしい。もう5日経っています。
OK.もう一回見直してみる。
1.8月21日にダマスカス郊外にロケット弾が複数撃ち込まれ、6500人からの人々が病院に運び込まれて、その内1割近くが間もなく死亡した(MSFの数字)。シリアは、チュニジアから始まったアラブの春の流れで2年前から内戦状態にある。
2.バシャール・アル・アサド大統領は反政府勢力をこれまでの2年間強硬な手段で弾圧して来た。
3.既に反政府勢力に対して化学兵器を使用したという信頼
しうる情報(ル・モンド記者の持ち出した反政府勢力死者のサンプル)があり、それを調べるために国連調査団が既にダマスカスに入っている。
4.化学兵器禁止条約に、北朝鮮ともどもシリアは調定しておらず、化学兵器のストックを保有していることは知られている。もちろん、アサド大統領が主張するように、反政府勢力の犯行(今回の攻撃された地区も彼等の多く住むところだった)である可能性はある。
5.背後の政治的・宗教的力関係、あるいはオバマ大統領の意図については、複雑過ぎて分からないけど、国際条約禁止兵器が使われ、多くの人間が犠牲にな
り、それが繰り返される恐れがあるわけ。戦艦4艦に睨まれたら、どんな独裁者も調査を受けいれるし、ロシアもイランもそうしろと言っている。
6.米国も、国連調査団の意見を無視しての開戦は、もうしないだろう。
あ、書くの忘れてた。7.化学兵器特にサリンの場合、時間がたてば証拠としての立証が難しいのだそうだ。すでに5日経っているので、どうなのか。
【ル・モンド】ファビウス仏外相は、シリア危機に対して「すべてのオプションは可能。たた、何もしないというオブシヨンはない」と語った
【BBC】Palestinians killed in W Bank clash イスラエル軍との抗争で3人のパレスティナ人が死亡。
西岸地区の難民キャンプに10数人のイスラエル兵が「テロ活動家捜索」のために侵入、住民たちが石を投げて反発。その結果とのこと。
【ル・モンド】シリア:余計な犯罪は反撃を呼ぶことになる
Syrie : le crime de trop appelle une riposte
署名記事です。
8月27日
【ブルームバーグjp】国連査察団、銃撃受けながらもシリア化学兵器疑惑を調査
国連調査団がやっと動き始めましたが、フランスのファビウス外相がかなり言葉を選んで発言しているのに比べ、英国と米国が(少なくとも英語報道を見る限り)よりアグレッシヴなのが気にかかります。
化学兵器を使用したのは政府側なのか反政府側なのか、どちらであろうと証拠が出ればハーグ国際刑事裁判所送りです。
バシャール・アル・アサド大統領は「私は欧米のマリオネットではない」と発言。これはアラブ圏の共感を引きたいためでしょうねえ。ロシアは「欧
米」に入るんでしょうか入らないんでしょうか。仮にシリア攻撃があるとしても、ピンポイントの海か空からのもので上陸作戦は絶対なのだそうだ。
と言うことでポーカー戦、というかチェス戦が続きます。仮にアル・アサド大統領の亡命にまでもっていっても、その次の政権がどうなるかはあんま
り期待できないのが難しいところか。でも、まずは次のむちゃくちゃな攻撃を止めること、紛争が周囲地区に広まらないことが重要でしょう。
この2年でシリア内戦で約10万人の犠牲者がでたと考えられており、非戦闘員の占める率が高い。プラス化学兵器使用の疑いがある。
【リベ】シリア:軍備介入への問いSyrie : questions sur une intervention militaire
合衆国はやる気満々の姿勢。スナイパーは調査団の4x4を狙い撃ち
【20minuts】シリア:どの国も陸上での戦闘を望んでいない
Syrie: «Aucun pays ne veut risquer une intervention terrestre» シリアQ&Aです。
【ル・モンド】シリアは軍備介入の場合、防衛する準備ができているLa Syrie prête à se défendre en cas d'intervention armée 猫屋:あーあ
ル・モンド記事によるとシリア外相は:軍備攻撃に対する準備はできている。反撃は世界を驚かせうるようなものになる、と発言。Wポスト:海上か
らの攻撃は2日、ポイントは現政府拠点に限定、時間差で攻撃 ガーディアン:キプロスのラルナカでは爆撃への準備と思われる活動がさかん
【ワシントン・ポスト】After Syria chemical allegations, Obama considering limited military strike
【ガーディアン】Syria crisis: warplanes spotted in Cyprus as tensions rise in Damascus
キプロスのアクロチキリ英国空軍基地ですな。
8月28日
【ル・モンドヴィデオ】Syrie : " Difficile d'imaginer qu'il n'y ait pas une action militaire "
ル・モンド紙編集部解説;4分
このまま進むと木曜に攻撃可能性が高い。
仏国大統領が演説中
【BBC】US 'ready' to launch Syria strike
【ガーディアン・ライヴ】Syria crisis: US forces 'ready to go' if ordered, says Hagel - live updates
TVでの仏大統領演説は延々と続くが(ところどころ聞いてる)説得力ない。なお、これは新年度の閣僚・大使を集めてのディスクールでニュースTV2局がライヴ放映している。
Déclaration de François Hollande sur la Syrie : "La France est prête à punir ceux qui ont pris la décision de gazer des innocents"
【ル・モンド】La France est prête à punir ceux qui ont pris la décision de gazer des innocents" en Syrie
+とても短いがオランド演説ヴィデオ
現地での国際調査団の活動は反政府勢力からの攻撃があり危険なため中断という報道もありました;もうちょっと調べてみます。化学兵器は誰によって投下されたかの確定は難しいにしろ、調査結果がネックだと思うので。
【ル・モンド】La classe politique française divisée face à une éventuelle intervention en Syrie http://www.lemonde.fr/proche-orient/rticle/2013/08/27/la-classe-politique-francaise-divisee-face-a-une-eventuelle-intervention-en-syrie_3467331_3218.html…
シリア攻撃に反対する仏政党のそれぞれの声です。
【ル・モンド】Syrie : quel cadre légal pour une intervention militaire ? http://www.lemonde.fr/proche-orient/rticle/2013/08/27/syrie-quel-cadre-legal-pour-une-intervention-militaire_3467226_3218.html…
シリアへの軍事介入にはどういった合法的枠が必要か:Q&A
関連で各国の反応などメモリます。
米国:アサド政権が化学兵器を使用したという証拠を持っている(or手に入れる)。攻撃は木曜になり3日間のピンポイント。アサド政権を打倒する意図はない。
【シリア】
ロシア:この国にとってシリアはアラブ圏での唯一の友好国で、ロシアはこの重要な拠点を守りたい。シリア軍備はほとんどがロシア製でこれまで継続してシリアに技術者および技術者養成員を送ってきた。
イラン:ロシアと並んでシリアの重要な友好国。シーア派国イランは、シリアではマイノリティであるアラウィー派(シーア派の分派)のアサド親子とも親和性
がある。ついでに書けばムスリム圏内で起こる多くの抗争は一種の宗教戦争と見ると(少しだけ)分かりやすくなる(ような気がする)。
なぜ国連安全保障理事会で、ロシアと中国は何があっても軍事介入案にvetoつまり拒否権を行使するのか?ロシアはチェチェン、中国はチベット・モンゴル
問題を抱えており、それら地域での圧政は人権団体・時には国連からも非難されている。シリアとの利害関係以外にも反対する理由がある。
シリア軍:先にも書いたが軍備のほとんどはロシア製。それはアラブ圏一のものと言われていたが2年間で約半分は破壊されたと思われる。シリアは化学・生物兵器規制条約にサインしておらず、化学兵器の重要なストックを抱えていると思われる。
ウィキfrにはシリアの大量破壊兵器もあるよ
時間系
内乱2年目のシリアで、3ヶ月前反政府勢力の取材をしていたル・モンド記者が被害者からサンプルを取り検査した結果、化学兵器と判明。
8月21日ダマスカス郊外、反政府派が多い地区に数弾のロケット攻撃があり多数の市民が死亡。(二日前に国連調査団がダマスカス入りしていた)
22日フランス外相ファビウスが強い警告を与えることが必要と発言。
23日ロシア・イランが調査の受け入れ後、それまで足止めを食っていた国連調査団が現地に向かおうとするところをスナイパー銃撃を受ける。以降調査再開
24日MSFが被害数3600死者355人と発表。同日米軍は地中海上の3艘、他地域の1艘(トマホーク搭載)をシリア沿岸に向かわせる。
...27日米国・英国および仏国はシリアへ攻撃の意志を表明。となる。
あ、ひとつ忘れてた。市民に対する化学兵器使用が、なぜアサド政権によるものかという論拠は(今までのところ) 1.シリア政府軍は国内に5箇所の化学あ
るいは生物兵器の軍備倉庫を持っている。2.使われたのはロケット弾だが、反政府勢力はロケット弾を発射しうる装備を持っていない。だそうです
しかし、今月21日の化学兵器攻撃からこんなに早く(US報道によると29日木曜から3日間)、つまり1週間で(軍備・空港など)攻撃に至るのか。???
のカンジ。ルワンダあるいはコソボで介入が遅くなって市民被害が拡大した、という事実は知ってはいるが、やはり引っかかる。
【20minuts】http://goo.gl/GVrVxK
フランス国民はシリア攻撃をどのように捉えるだろうか?というインタヴュー
ストラテジー専門家が答えています。
なおオランド仏大統領は関係者を集め、明日(28日)防衛会議を開くとのこと。
ベイルートにいるはずのロバート・フィスクは吠えているだろうと想像。でもインディペンデントは読んでいないので分からない。
市場では株価が下がり、原油が上がっています。
これも:イスラエルではガスマスクが飛ぶように売れているとか。。(すでに常備している家庭は多いのです)
第2次イラク戦争(というより攻撃)前に「それはパンドラの箱を開ける行為」と言う批判が多くあった。でも箱は開かれてしまっているわけです。それ以前
に、イスラエル・パレスティナ問題はどうにかすべきだった。あとね、イスラエルと言う国のでき方が、なんとも無理すぎだったのよねえ。
【ガーディアン】Syria crisis: experts split over western intervention
シリア危機:欧米の攻撃に対するエキスパートの意見は割れる。
猫:良記事です。
いろいろ読んでるけど合衆国から聞こえてくる声からは、中東や北アフリカに対する理解の、なんだろう、薄っぺらさみたいなもんが見えてくる。それとUS・
英国とオランドも同じ語彙を使っていた「punition / punishment」。化学物兵器を使った者に対する処罰てのもカチンと来る。
どうなることやら。すべての政治的つまり外交的努力が無効なとき、軍事の出番になるわけだけど、2年間に渡り10万人が死に300万人の国外への難民が出
ているシリア内戦に対して少なくとも表面的には沈黙していた国々が、たった一週間で攻撃を決めてしまうのは、ちょいと解せない。A suivre
【猫屋のどうでもいいギャグ】支持率がどんどん落ちるオランド仏国大統領。ポチ的に、シリアに空母シャルルドゴールを送ると支持率もっと下がる気もする。ちょっとバシャール・アル・アサドとちゃらんけしてくる、えへ。とか言ったら人気はいっぺんに上がるだろうに。
あとさ、ピンポイントでトマホークが化学・生物兵器倉庫に命中したらどうなるの?
【ロイターjp】 2pages
シリア市民に交錯する期待と不安、軍事介入めぐり首都緊迫化 | ワールド | Reuters http://jp.reuters.com/article/worldNws/idJPTYE97R00K20130828…
【ロイターjp】4pages
米国などがシリア軍事介入の態勢整える、数日以内に攻撃も | ワールド | Reuters http://jp.reuters.com/article/worldNws/idJPTYE97Q09320130828…
【中東関係】 ネットで見つけた中東関係を理解するための図
青線=サポート 赤線=憎んでる 緑=見当がつかない です。
【ロイターjp】
「アサドは愚かでない」、シリアのクルド人組織が毒ガス使用に疑義 | Reuters http://jp.reuters.com/article/topNew/idJPTYE97R02320130828…
最後だけ引用:発言した氏は「別のクルド人組織からはPYDが政権に近い立場にあるとの批判の声も上がっている」
猫:さらに複雑に・・・
USは着々と攻撃準備。UKはこれから国連安全保障理事会にシリア決議の審議を要求する:軍事介入の理由は「市民の保護」。つまり「化学兵器
」でのアサド政権による自国民への攻撃の証拠が確定しないからだろう。
仏大統領オランドは関連大臣、各防衛責任者を集めて作戦会議を開いた。ファビウス外相は「今は熟考の時」と速攻派を牽制。
【ル・モンド】Syrie : Hollande convoque le Parlement pour "trouver la riposte appropriée"
シリア:「適応する反撃を決めるため」オランドは議会を召集
8月29日
【BBC】UK puts forward Syria UN proposal
猫:ナニコレ病気?
【ル・モンド】http://www.lemonde.fr/tiny/3467560/
緊張がますます高まる8日間の記録
【ル・モンド】
プリズムを理解するための7つの事柄 (残念、記事が消えてます)
国連安全保障理事会パーマネント5国会議では、ロシアと中国が中途退場。ロンドン議会は国連調査団の報告書を待つ姿勢。オバマはマーチン・ルーサー・キングセレモニーでスピーチ。アサド・ファミリーの多くは既にドバイに逃げたらしい。
内戦が始まって以来、シリアケースは安全保障理事会に2回議題として挙がっているが、2回ともロシアと中国が拒否権を行使した。
【ロイターjp】シリア軍が反体制派の攻撃で毒ガス被害、国連に調査要請=国連大使
【シリア】合衆国政府筋は「シリア政府の化学兵器の市民への使用」証拠はあるが、今は公開できないと言ってる。国連事務総長によると調査団は視察・サンプ
ル採取に4日間、その分析には数週間かかるだろうと言ってる。もちろん調査の結果で誰がロケットを発射したかを限定するのは簡単じゃない。
tweet :A Sr US official tells NBCNews "we're past the point of return" and US
airstrikes against Syrian targets appear inevitable."within days."
tweet: 【AP】BREAKING: Obama: US has 'concluded' that Syrian government carried out chemical weapons attack.
【ゼロヘッジ】Images From 'Surgical' Damascus Explosions 27日の朝、ダマスカスで起こった軍情報部の爆発写真:50人が死亡。たしかこれ、アサド大統領官邸から3キロのところのはず。
General Wesley Clark: Wars Were Planned - Seven Countries In Five Yearsクラーク将軍が語る「いかに合衆国首脳はイラク戦争を始めたか」。
ヴィデオに出てくるクラーク将軍は2000年に退役している。日本語はないけど英語版wiki
【Finter ラジオ】Syrie : une intervention envisagée jeudi 28日夕方の放送:バイデン副大統領によると、米国が入手した証拠はプリズム計画で入手した情報との事。
上のラジオ局サイトにはシリア軍配置などの地図もあります。やはり噂に流れていたように攻撃は木曜らしい。安全理事会の決議なしで始めたいようですが、
米国・英国とも国民の多くはそれを望んでいない。なお攻撃に参加するのはあとフランス・トルコなど。ドイツは軍備援助。
****
今夜はここでとめて起きます。最終的判断をオバマ大統領は決めていないようです。入ってくる情報も矛盾したものも多い。どうなるのでしょうか
最初のイラストはネットで拾ってきたもの。状況の複雑さが「明解に」わかる:よくできてます。青線がサポーター、赤線は憎んでる、緑線は見当もつかない、を意味してる。