さっき目を通したル・モンドウェブに見つけました:Julien Coupat pourrait être libéré jeudi
この記事はAFP報が元になってるようです。記事によると、本日水曜に行われた第5回目の予審判事による聴取の後、アンチテロリズムを扱う権限を有するパリ検察が、昨年11月11日の逮捕以来クーパが引き続き要求してきた釈放を拒否する十分な理由がないと判断した、となっています。クーパはこれからも司法コントロール下におかれ、両親の自宅に軟禁、毎日一回は警察署に出頭する義務がある、のだそうです。
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今のところジュリアン・クーパの弁護士のコメントも発表されていませんし、これからの『事件』の流れがどう転ぶのかは分かりません。でも、TVでは一部の夜遅いトークショーを除いてまず報道されることがなく、大手ペーパープレスもなかなか記事にしにくい(あるいはしたくない)この『事件』の流れを、クーパとそのガールフレンドと9人の友人たちの逮捕時から、カナールやリベ、ル・モンドあるいはウィキを始めとしたウェブ・メディアと個人ブログ、支援団体のブログにも目を通していたアタクシとしては、釈放の報道にホッとしたというのが本音です。
もちろん、ジュリアン・クーパが実際に、鉄道サポタージュを行ったグループの首謀者である可能性ももちろんあるわけで、検察が言うところの「独立アナキスト」非合法グループの「カリスマ的リーダー」クーパはこれからも「破壊テロ行為の企画」容疑者として取調べを受けるわけです。
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これはアタクシの想像ですが、クーパの長期勾留が多くの選挙民の知るところとなれば6月7日のヨーロッパ議会選挙に向けたUMP治安キャンペーンが逆効果を招く可能性があるし、25日と26日のル・モンドウェブの記事(ペーパー版は購入しなかったので、どの記事が掲載されたのかは確認していませんが)、特にクーパの文章に対するウェブ読者たちの反響の大きさも、検察側の態度を変えさせた要因のひとつなんでしょう;これ以上勾留が続けば、クーパがそれこそチェ・ゲバラなみにティーンのヒーローになってしまうかも知れない、という危惧です。
言い換えれば、クーパの釈放は、一部の新聞とウェブの影響力(=読者)が検察あるいは政府の方向性を変えた一例であるわけです。
ル・モンドでのクーパの文章へのコメント数は昨夜半には確か200を越えていた。なかにはクーパ崇拝者もいたし、クーパののしりコメントも多かったんですが、この異例のコメント数自体がアタクシを含む読者たちの興味の強さを示しているわけです。今日の昼前にもう一回見たらコメント数は3:不思議ですね。アラシがあったのか、新聞サイドの自己規制でしょうか、あるいは。。。
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というわけで、ル・モンド記者の「刑務所生活をどう生きていますか」という質問には「トレ・ビヤン/ 素晴らしい。ストレッチングとジョギングと読書です。」とクールに答えていたジュリアン・クーパでしたが、ひとまず医者である父親のところに帰れるわけだ。
どうにもワケワカラン「タルナック事件」なんですが、これからもアタクシに分かるような内容の情報があれば報告します。いや、これまでずっとこの事件のことはクリップだけでもアップしたかったんだけど、事実関係がどうにも理解できなくてストックしてたのでした。
参考:これは昨日リンクつけるの忘れてました。ジュリアン・クーパが発起人の一人だった雑誌(創刊1999年)のTiqqun に関するウィキのページです:Tiqqun
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