今は昔、2005年2月に書いた記事:分らない日本語 -近代個人主義の終焉試論 の、言ってみれば続編である。
関係なしにしもあらずなこちらも参照:京都議定書をめぐる、ね式グルグル思考
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先週、日本からこっちに来ていた知人と久しぶりに話して、ネットとかで読んでも人に言われてもまったく意味分からん元英語日本単語用法について聞いてみたんだ。
彼が言うには、インセンティヴとは「歩合制」のこと、
ペンディングとは「保留」のこと、なんだそうだ。
猫屋:「へ、それだけですか。要するに分の悪いところを意味なし英語にしてゴマカしてるだけじゃん。」
インセンティヴは、消費者へのキャッシュバックとか、生産者から中間流通あるいは大型小売店へのマージンのフィードバックのことだろう。
ペンディングは、大阪型お商売では言ってはならない言葉「ありまへん」、あるいはコンシューマー お客に対して「No」と答える代わりに、ひとまず問題を宙吊り状態にして、クレーム 抗議を誤魔化す手段なのだ。やっとわかった。
ふーん。アタクシのいない間に日本語はとても近代資本主義的に進化してたのだった。
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二ヶ月近く、アドミン戦争ゲリラ・バージョン泥沼化と就職前線異常なし系で、雨の日も風の日もアタフタ・アタフタ、パリおよびその近郊を走り回っておりましたが、今回の経済危機津波の世界伝播速度にはさすがのアタクシもビックリさせられた(たとえば、この3ヶ月の間にリクルート系サイトの掲載求人数の落下速度がすごい)。
ワールド・ワイドなその暴力性は、ますます加速するんだろう。
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外回りもひと段落ついて、これからやってくる大型カタ・カタ・カタストロフを待ちながら、この一週間はたまった書類整理の傍ら、ひたすら買い物・料理・食ったり飲んだりしていた。
作って食べたものリスト:帆立貝さしみ・灰色小型えび・アスパラガス・苺・牛挽きマッシュルームグリンピース入りカレー味いもコロッケ・ポテトサラダ・鶏のから揚げ・海鮮グラタン・いなり寿司・リンゴのコンポート・オムスビ各種・チキンライス・オッソブッコ・スパゲティミートソース、トマトと山羊チーズと生バジリコ、など(残り物は一切出さない食戦略であります)。
外食:インド系;タンドリチキン・チーズナン・ラッシー・マトンティカマサラ、中華系;パーコラーメン・パオヅー+チンタオビール、あるいはフォーとベトナム春巻き、韓国系;餃子・ユッケ・カルビ焼き・各種キムチ+OBビール(パリ中心部のレストは高いしおいしくないんでメトロで10-15分ぐらいの遠出、エスニック料理を堪能。家族経営店を狙うのが決め手です) 。
料理しっぱなしの5日間以前、公共交通機関を乗り継ぎ移動中はiPod でバッハとディランを聞き続け(この両者間のギャップがなんとも猫屋印ですが)、アトランダムに読んでる本は相変わらずのミシェル・フーコー。
オモテでは、チューリップ・水仙・木蓮・桜・ジュダの樹・リラ・藤が順々に百花繚乱。今週はミュゲ/すずらん、がいろんなところで売られている。ミュゲを知人・友人・恋人にプレゼントするのが習慣なんですね。そのあとは薔薇の季節だ。
今年のメーデーはどんな展開になるのだろうか。動員数如何で、これからの流れは変わりうる。
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というわけで、(食いすぎ・飲みすぎの傾向はあるものの)どうにか生きております。
始まったばかりの今週がどう転ぶのかは分かりませんし、天気・気温のほうもジェットコスターなみに変動、メキシコ発ポルコ風邪もすでにヨーロッパにたどり着いた。
生き延びてたら、経済動向についてとかポンピドゥーでやってる(けど、半分しか見てない)カンディンスキー展の 部分的報告とか、書きます。
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