まずはグラフを二つ。社会党議員が告発したエリゼ宮予算の内容(左)とその記事本文:Budget de l'Elysée: «Un problème de transparence» 20minites
右は20/10/2008 と
EU諸国財政予想赤字グラフです(これからの金融・経済危機出費は除く)。
*
ル・モンドから、
リーマン・ブラザースとラ・デフォンス新建築プロジェクトの関係:デフォンスでリーマンは高く狙いすぎた 10/10/2008
次は《救援策を理解する》:銀行救援策とそれが財政赤字にどう響くかなどを、全3ページのQ&Aで解説しています。なお、右図もル・モンドから借りてきましたが、下文章とは別物:金融危機がいかに経済危機に至るかの関係図であります。
メモ:フランスの現在の《リセッション》、つまり不況は現行の金融・経済危機とは直接の関係はなく、また8月の失業率急上昇も同様。実際の金融tsunami が実質経済(日々の暮らし)に直接影響を与えるのはこれから、ということです。
年末の一般消費低下ぶりと、注文の減少から発生する中小企業の倒産数、失業率などによってその程度は測れるでしょう。原油価格は一時の半分ぐらいまで下がり、急上昇していたガソリン・食料品価格も今は安定しているようですが、OPECが産出量制限をアナウンスしており、これからも原油価格変動は続くだろう。よって、物価動向も、またインフレ監視機関である欧州中央銀行がこのあとどうでるか(さらに金利を引き下げるか、いなか)も、予想しがたいわけです。
2009年度仏国予算が議会に提出されますが、これはかなりもめそう(とは言っても両議会ともUMPが大多数を占めていますから、強行採決が考えられますが、この際には仏労働者・市民・退職者・学生と難民の、おおそうだよお、デモ・やストが繰り広げられる可能性があるですね)。
なお、たとえばロンドンのシティのトレーダーひとりが3人の雇用をクリエイトしていたという話を読みました。ベビー・シッターや犬の散歩係り、シティのレストランやパブ、高級車販売店、高級アパート、ヨット、別荘、モダン・アートギャラリーなどです。観光国である仏経済も影響を受ける。シャンペンの売り上げも落ちているそうです。また、多くの金融・数学系人材を送り込んでいた仏国のHECやドーフィン、ポリテクなどの教育機関も、これからのカリキュラムを変更する必要があるだろう。結果、この10年ほど敬遠される傾向にあった研究部門に優秀頭脳が戻ってくるのかもしれません。
なぜかル・モンドウェブの経済ページに、2007年11月の古い記事がリスト・アップしてあります。仏国大統領の自己給与大幅アップの話。もったいないのでここにも貼っとく。
*
サルコジは仏版サブプライムを計画していたか?リベから:Sarkozy était-il partisan des «subprimes à la française» ?
サルコジが大統領候補だった当事の仏版サブプライム提言ページは今でも読めます。
セゴレンヌ・ロワイヤルの意見:オブス記事から(15/10/2008)金融・経済危機に関するきわめて短いインタヴュー Royal : haro sur les banquiers fautifs!
これは個人ブログINTOX2007から。大手メディアが扱わなくなった左派からの提言を、ここではロワイヤルの七つの提言ですが、リストアップしています:Et oui, la gauche fait des propositions....
なお、ロワイヤルの提言ヴィデオは(彼女の最近の変わりようも)ここで見られるはずです:Discours complet sur la situation économique actuelle de ségolène Royal à Parempuyre.
同じオプスから、エンリ・ゲノ(仏国大統領スペシャル顧問)へのインタヴュー:ニコラ・サルコジは国家なり!(ああ、そうなんですか。ところで読んでみたらこの記事も2007年9月のもの。もしかしたら仏大手ウェブ界同時多発レジスタンスなのかも)。Henri Guaino : l'Etat, c'est Sarkozy !
*
今日日曜日に行われた教員削減政府案に反対する教職員労組49団体とPTA、高校生・大学生が行った全国デモでは、パリだけで開催側の発表で8万人(警察発表で3万2000)を集めた。11月4日に議会に提出される政府案では2009年に13500人の職員削減の予定。すでに2007年に8500、今年度に11200が削減されている。(つまり3年で計33200人減。今の異様なベビー・ブーム期にこれはひどい。ちなみに最近の意識調査では69パーセントの人口が教職員たちのデモを支援しています)。参考記事は20minutes:Manifestation nationale pour l'Education
コメント