SNCF(仏国鉄)の社長は、それなりのオファー(ル・モンドによれば9千万ユーロだそうだが)を用意して、この水曜日午後に鉄道労組(合計6労組)との話し合いをする準備があると発表した。
その後、フィヨン首相は、特別職年金制度改正での譲歩は一切しないと発表。
今までのところ、一番強固だった労組、Sud rail でさえ、会社側との交渉はできる限り早く始めたいと言っている。
CFDTの代表は、何で交渉を水曜日まで待たなきゃいけないのか、分からないといっている。
いったい、誰が労組と会社経営サイドの交渉を遅らせてるのか?
ニュース・ブログRue89 のスト日誌にRER鉄道員がコメントを書いてて、それ読んで気がついた。
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つまるところ、
この一週間、メディアは毎日夕方、“スト参加者の数は減っており、あしたの交通状況は改善される”と報道している。でも翌日の現実はまったく逆で、報道を信じて出かけたヒトは、いつまで経ってもやってこないメトロや鉄道を待ってイライラする。駅でのラッシュになれてない仏国住民は、満員電車にすばやく乗り込むような芸当はできないから、駅のホームは当然けんか沙汰になる。あーあ。
“スト参加者は日に日に減っている”というのは、SNCF・RATP、つまり政府が流す情報なんだね。
結局これってサルコジの得意なコミュニケーション作戦じゃないのか?
つまり、ストを長引かせて、おとといあったような“反ストデモ”で市民の嫌スト感あおって、シュミノも市民も疲れきってストレスたまって、挙句は“シュミノ”vs“一般市民”が反目・敵対する。
そういうシナリオをサルコが考えていたとしても、まったく不思議はない。
サルコのあこがれる米国が、海外政策で使う戦略だ:一定区域内国家間の横の連帯を断ち切り、それぞれが敵対するように仕向ける。互いに争うそれらの国家が疲弊しきったあと、米国は救援者としてその地域に赴いてヘゲモニーをかっさらうんだ。
さて、このフランス国の貧乏人・失業者・カネナシ移民・中間層労働者・学生・高校生・弁護士・書記官・歴史学者・法学者・哲学者・作家・教師・郵便配達・市長・看護婦・救急医・税務署職員・航空管制官・フランス銀行職員etc. etc. がどのくらい“バカで個人主義のエゴイスト”なんだか、もうちょっと冷静に、かつ我慢強く観察することとしよう。
どうもお久しぶりです。嫌スト感あおって、ってどうもそうみたいですね。学生のblocageの方も、同じ戦略みたいです。うちの近所の大学もずっとbloquéしてますけど、全国版の報道ではしてないことになっています。Anti-blocageグループのリーダー達は、黒人でかつ自分の学部の建物はblocageされていないのに先頭に立って叫んでるけど、自分の授業はどうなったって、感じ。。
申この給料アップのことは、あんまり誰も話さないから、皆関心ないのかと思ってたけど今日の公務員のマニフでは出てきましたね。
投稿情報: Amina | 2007-11-20 19:54
ども。
1995年の3週間のストのことも絡めて、エントリ準備中なんですが途中でちょっと疲れた。あしたアップします。とにかくル・モンドを含む大手メディアが、単なる政府広報機関に成り下がって、よっぽどのことがない限りTVは見てないですよ。腹立つもん。ラジオも聞かなくなっちゃった。それでも生きてけるってのが分かったです。
投稿情報: 猫屋 | 2007-11-21 01:40
今度は、65歳以上のお年寄りからもTAXaudiovisuelle を取るそうで、年寄り達はテレビだけが、楽しみだったけど物価があがって、これ以上税金がかかるなら、テレビは捨てる。といってるらしいです。 あ〜、ここまでしなくちゃいけないのか、フランス大国! でも、そのお年寄り達が猿子を選んだのかもしれないけど、、、。
投稿情報: k | 2007-11-21 16:01