(まだ読んでないですが) 明日発行のカナール・アンシェネによると、大統領職刑法特権が今月16日に切れノン・アンタッチャブルに戻るジャック・シラクは、クリアストリーム・スキャンダルに関する証人として、2日後の18日に尋問を受けるらしいです。日本隠し口座関連でしょう。
今のところ、シラクに近い筋はこの出頭勧告を否定しています。大統領選挙前、サルコジとシラクの間で、サルコジ支持表明に対してシラクの汚職不問、というディールが成立したという噂がありましたが、現在のサルコジはシラクを意識的に無視しているわけで、“政治と裏切り”という、古代以来のシナリオがここでも繰り返されてるのかも、ですね。
以下はシラク証人尋問関連ル・モンド記事。
LEMONDE.FR | 12.06.07
翌日追記:本日はプレス出版ストがありまして、全国紙発行なしだそうです。まだ新聞買いに出てないんで確認してませんが、基本的にはカナール・アンシェネも販売されてないはずだ。(AFPのディレクターにはプロサルコが任命されてますから、今のところ一番信頼できそうな)ロイターの関連記事見つけたので貼っておきます。クリアストリーム疑惑に関してシラクは尋問されるであろう、
Chirac serait convoqué comme témoin dans l'affaire Clearstream
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TVAソシアル/ 社会付加価値税上昇、キターーーー !!!(ってか、キソーーー、てかやっぱり来るよなー)。
現行の19.6パーセントから、5ポイントアップ(つまり24.6%だ)というのが今のところささやかれている数字です。ミドル・アッパークラス対象減税の穴埋めに、全収入に対する日常消耗品・食費代・電熱費・家賃とかの支出割合が高い低所得者にとっては手厳しい処置です。これまで選挙が理由であげ度が抑えられていたガス代・電気代もいっせい値上げするはずですし、毎月の請求書支払いできなくなったら、そのまんまSDF(ホームレス)ですよ。
フィヨンは、値上げは2007年度にはしない(つまり来年あげるってことじゃん)とか言ってるし、コペは、中国などからの輸入品に課税して生産業移転を防ぐためだって説明してましたが、屁理屈もいい加減にせい。参考:Jean-François Copé, ancien ministre UMP du Budget : "Ce chantier n'était pas de droite ou de gauche", "ce n'est pas un sujet de clivage". Il a affirmé que la TVA sociale allait "permettre de lutter contre les délocalisations" et "d'encourager l'embauche", si "les entreprises jouent le jeu" et "baissent leurs prix"."Le plan fiscal de Nicolas Sarkozy trouvera son financement par des économies et par la croissance". (RMC et BFM-TV, mardi 12 juin)
なお、TVAソシアル担当官は、ボルローとエリック・ベッソン。以下はチャレンジの関連記事です。タイトルは:フィヨン、TVAソシアル任務をボルローとベッソンに託す
Fillon confie une mission à Borloo et Besson sur la TVA sociale
こちらもロイターから翌日追記(たぶんTVとかフィガロでは扱ってないでしょ)クリップ:TVA: Royal et Fabius fustigent le projet du gouvernement TVA:ロワイヤルとファビウス、政府案を激しく批判する。
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大統領選のあとは世界大統領選でありまして、つまりル・モンドのディレクター選出。ジャーナリストによる選挙では Bruno Patino(テレラマとル・モンドウェブ版の編集長)がトップ。Pierre Jeantet(現在のル・モンドグループのディレクター)が次席じゃないか、という噂ですが、ル・モンドグループの理事、アラン・マンク(プロサルコ)とウェブ版の大株主ラガルデール(とてもプロサルコ)の存在もあるわけで、込み入った話になってますな。
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カフェに行って、ジュースとビールを頼みました。7.5ユーロ払いました。(TVA19.6%) ここで、問題です。TVAが25%になると、ジュースとビールでいくらの請求書がくるでしょう。TVAは、税金よりずっと儲かるそうです。 2つ目の問題、TVAが25%になったら、だれがカフェに行けるのでしょう? 猫屋さん?
投稿情報: k | 2007-06-13 10:21
えっと、今1ユーロがだいたい162.5円ですから(、、一万円だけ換えにいこうかな、、)今まで7.5ユーロ(約1200円)だったジュースとビールが、TVA24.6になると、9.345ユーロ、つまり1500円を越えるわけです。しかし、カフェのテラスでのんびりってゆー、パリの風物詩も単に観光客と特権階級だけの特権になっちゃいますな。
同様に、すでに入場料が数年で倍になった美術館からはますます足が遠くだろうし、映画も12ユーロぐらいになっちゃったら誰も行かないよ。消費税上げて物価がさがる、のサルコ論法は、まさに風が吹いたら桶屋が儲かるっていうアレなんで、インフレとか消費後退から来る不景気とかって学校で習わなかったんかー、と小一時間、、、しかし、買うものの1/4が消費税ってスゴイ。一枚請求書出すだけで1/4は税務署行きですか。。。これって、(逆)タックス・ヘブンだあ。
投稿情報: 猫屋 | 2007-06-13 13:54
本来は社会党が提案するべきだった「社会保障付加価値目的税」を、この微妙な時期に持ち出したサルコ・フィオン陣営の狙いは、いずれ瓦解する社会党にも一定の議席を取らせて延命させ独裁批判を緩和することが一つ。でも本当の狙いは、デンマークで一定の成功を収めドイツでも導入されたこの「社会保障付加価値目的税」の抹殺。これだけ批判すれば左派ももう持ち出せない。さすがにサルコもここまでひねらないか(笑)。本当に導入したくて、今まで成功してきたように反対派の政策を先取りする手法をここでも使ったとしたら、さすがに大衆の直感を舐めすぎでしょうね。「輸入品にも社会保障負担金を課して国内産業を保護するメカニズム」なんて普通は理解しないですもんね。それにしても微妙なタイミングだ。政権支持なんて、一旦反転するとあっというまに瓦解する砂の城なんですけどね。汐の変わり目はまだまだ先とみているのでしょうか?
投稿情報: 田川 | 2007-06-13 18:45
猫屋さま、怒涛の円安がそろそろ天井で、やや円高方向へ戻るらしいです。たしか3月と8月が円高傾向ではなかったでした?
投稿情報: 悩める子羊 | 2007-06-13 22:05
田川氏、
もうあきれはてて、ブログ閉めようかと思ったりしてますよ。サルコジにはそこまでの読みはできていないでしょう。単なるスピン・ドクターの勝利です。デンマーク・ドイツでのTVA率と社会保障の内容を比較すれば、違いがわかる男の世界ですが、結局のところTVAソシアルについて報道しているのは、一部の有料TVと(読者のいない)高級紙だけです。グローバルに進むメディア買占めの結果ですよ。ブッシュもサルコも単なる駒でしかない、気の狂った資本主義の時代に、民主主義なんて、実に脆弱なおもちゃなんだとつくづく思う。
社会党お家騒動とかの“あっち見てほい!”作戦が続いているわけで、なんて名前でしたっけ、サルコのライス版法務相に15cmのヒールはかせて階段歩かせて、シラクの司法問題でしょう。(偶然と思いたいけど)新聞はないし、その間に“同時多発”国家改造はどんどん進んでいます。
本来であれば、第二次総選挙で話は持ちきりの時期に、TVAソシアル批判=仏社会党の大騒ぎ=単なる夫婦の不和、というシナリオだ。パリス・ヒルトンとセシリアの時代です;もうわが母国がそうなっちゃってるけどね。アシャットが出版界の大掃除に乗り出したのは、もう10年ぐらい前のことだと記憶しますが、あの時点で気がつくべきだった。たとえば、TV5のarret sur imageも、この日曜日で打ち切りらしいし、シラク喚問も月曜、つまり第二選挙のあと。6月17日が新しい“フランス革命”記念日ということになるですね。
投稿情報: 猫屋 | 2007-06-14 03:04
いや、もう円に未来はないですよ。だって猫屋手持ちの円は三万円だけだし、、、ってのは事実ですが冗談。これは円高じゃなくて円安一次休息にすぎません。ドルが上がる理由がない以上、円が上がることもないですよ。理由は中国。
投稿情報: 猫屋 | 2007-06-14 03:09
↑、宛名書くの忘れました。羊氏宛コメントであります。
投稿情報: 猫屋 | 2007-06-14 03:20
猫屋さま ドル円が一蓮托生というのはわかります。うーん、ではいったん150円台に戻るものの、また160円台で安定、英ポンド等も円安で安定の予想なんですね。中国の公害は、かなり怖いと思いました。それが日本にまで影響し、魚が食べられる環境を壊す予想が。黄砂というのもありましたが。中国に物申す国というとロシアくらいですか?かなり強気ですもんね。ウオッカ飲みにしても、プーチン対中国首脳では、どちらも負けないでしょうね。中国社会では、酒の席で、乱れたら一晩で信用を失うのだそうで、従って、酒豪がエリートの条件でもあるんですね。日本って、中国の集中泥棒も公害も、表立って、抗議したことはないですよね?日本のび太論。しかもジャイアンが2人。
フランスの日本化が、こんなに一気に可能とは。白昼夢みたいです。
メルケル女史は、申故事氏より、目覚めていそうですけどどうなんでしょう。
投稿情報: 悩める子羊 | 2007-06-14 09:25
インドというのもあります。ここも核所有国ですよね。パキスタンもだけど。
ああ、中国人の接待での酒の飲み方は過激ですが、よく見てるとカンペーとやって、植木鉢にそっと中身を捨ててたりします。何も知らない外来者は気がつかないで飲んでツブレル。いや、中国本土の人のポーカーフェイスはすごい。にこやかにやるからね。プーチンのこわさとも違います。なお、メルケル女史は東ドイツの出身だ。サルコの、父親に捨てられた恨みが機動力になってるのとは比べ物にはならない、と思いますよ。なんだか、日本には大物が出なくなっちゃいましたね。悪人にしたってなんか小粒、あとはアタマがおかしくなっちゃったのしかいない。これからのフランスは、レジスタンスというか不服従がどれだけ出てくるかですよね。フレンチ・タッチ、あるいはメティサージュの文化とかでしょう。
投稿情報: 猫屋 | 2007-06-14 23:12
猫屋さま、おお、素晴らしいウオッチング。植木鉢に捨てるとは、なるへそ。メルケル女史父親は西独の牧師で、東独へ赴任したので、彼女は東独育ち。離婚後再婚して今の夫。物理学PhD持ってると読みました。
混血文化ってどんなのですか?すみません、フレンチタッチって?ピンクっぽいものを連想しちゃいますが、どんなものですか?誤解しそうなので。無知蒙昧度が一気に出そうではなはだ恥ずかしいのですが、知らないことを聞いておかないと、話が続かないです。
投稿情報: 悩める子羊 | 2007-06-16 22:46