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2007-04-07

コメント

田川

トッドって、ポールニザンの孫でお爺さんとおんなじ共産党員ですね。サルコジは確かに相当危うい。でも、それなりにプラグマチックな独裁者。ロワイヤルはスターリン的偏執狂。バイローの支持率上昇はアンチ・サルコ、アンチ・ロワイヤルがいかに多いかのバロメータに過ぎない。フランスも後五年たいへんだ。

猫屋

田川さん、はじめまして。んーと、統計学者トッドはニザンの孫だけど、現在でも共産党員カード持ってるかどうかは疑わしい。EU憲法国民投票では、賛成票を出していますし、いかがか。大体ニザンの時代と今とでは、党自体の性格も位置づけもかなり違ってますね。
猫屋評では、サルコジは某小泉と同じアメリカン・プラグマティズム・コピペの自己権力志向者。ロワイヤルについての評価は、実際には中央での政治経験が長くないから、つけにくいわけですし、(いちおうロワイヤル支持移民のひとりとしては)“スターリン的偏執狂”というのは、ちと“マチズム”的表現じゃないかと思われ。まあ、その伝で言えばメルケルもかつてのサッチャーも、あるいはヒラリー・クリントンも“スターリン的偏執狂”になるな。ところでヒットラーとスターリンの犯罪は比較しうるとお考えですか?

猫屋、続き

ちょと調べてみたんですが、歴史家サイト:http://www.herodote.net/personneTodd.htm
などによると、トッドは17歳のとき(1968年)共産党青年部に所属したが、その後は党を離れたとあります。以上ご参考まで。

田川

猫屋さん、いつも精力的な翻訳に感謝・関心しています。トッドの件、不確かな情報ごめんなさい。

 ヒットラーとスターリンの犯罪比較はフランスでは井戸端会議でいつも聞かされますね。南京虐殺なんかの議論と同じで、どうしても政治的なプロパガンダにならざるを得ない。ロワイヤル嫌いの移民のひとりとして、「スターリン的変質狂」もプロパガンダでした(笑)。

猫屋

どうもSRのポールの数字が(また)落ちてるんで、気が荒くなってる猫屋にレスいただきましてかたじけない。ヒットラー・スターリンの話は、リテルの本でも出てきましたですよ。なかなかここいらの、“共産主義”との“シメ”のつけ方がうまく行ってない、ってのが左派の難しいところだよな、と感じます。
しかし、どうなるんでしょうかねえ、大統領選。もう一度ル・ペンが上昇してくる可能性もあるし、バイルー票は浮動してますし、移民としては気が気じゃない。

田川

 隠れル・ペン支持は意外と多いですね。普通に話していても、比較的進歩的な意見を言っている人の中にも、ル・ペンへのシンパーシが見え隠れしている人もいる。こういう人は、アンケートでは絶対本当のことは言わない気がする。また、地方に行くと、郷土愛・愛国心と反欧州・反移民が分かち難く結びついている人達がいる。フランス人のパリ嫌いは、左右問わず根強い。余談だけど、マルセイユで75番の車には乗らないほうがいい(笑)。これも、潜在的なル・ペン票。でも、今回は批判票の受け皿としてパイルーもいるから、茶番の再現はないと思いますが、、、。

でも、ロワイヤル贔屓の猫屋さんには申し訳ないですが、移民として、正直に言って、彼女の移民政策の破綻とその反動の方が怖い。

猫屋

なんだか、以前に(今は日本にいると想定される)fenestrae 氏に猫屋は典型的パリのboboだと言われちゃったのを思い出しました。ソウカモネ。
確かに、マルセイユは(ここからは)別天地であるな。パリ人が地方で運転するときは“なんだあのペクノ!”とか“プロヴァンシオー、ゴラ!”とはいらいらしながら言うですね。

でもって、猫屋はロワイヤル贔屓ではなく、どっちかというと生まれついての左派にして、仏ではロカール派ののちDSKサポーターだった。ただ、サルコジ・ストップ路線としてのセゴレンヌ(を生暖かく)支持という位置におります、はい。しかし、確か190万人の新規投票リスト登録者と従来の白票層、そしていまだ投票対象を確信してない層(たとえばトッドとかオンフレイ)がどこに流れるのか、、、自分が在仏移民でなければ、賭けでもして大いに楽しめるいい機会なんすけどねえ。

田川

 後だしジャンケンぽいけど、今までの経緯を見ると、DSKだったら勝算は十分ありましたね。極左へ5%流れるけど、バイルー票から10%くらい取り戻せるし、サルコ票からだって数%取れるから、状況は逆転していたかもしれない。

 こんな井戸端政談も世論調査のお陰ですが、昨日のF2ではその世論調査の恣意性と功罪について、面白い議論をしていましたね。まっ、ひと月たったら嫌でも結果に直面するわけですから、在仏移民としてまたその時考えましょう(笑)。

猫屋

ああ、アタクシもその番組ちょっとだけ見ました。たしかに、今回の選挙への注目度は高いし、同時に投票人の意見もまだまだ変わる可能性もあるし、かなりフロー度の高い選挙ですねえ。

第一回選挙まであと12日ですが、また面白い話があったら拾って紹介いたします。あと、ノラの難しい話を翻訳して、よきも悪しきも、選挙フィーヴァーを目撃して、なんとなく“選挙”というのも“歴史の節目”作る作業だよな、とか思っています。

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