ね式(フットの読み方)の猫屋です。全国的に盛り上がってます。アディダスは仏ユニホームを50万枚売ったとか。また昨夜のシャンゼリゼ祭り参加者もハーフ・オブ・ミリオンだそうでなんとも大まかなのが大変よろしい。ル・モンド紙のTVコメンテイターは『600万人のトレーナー』とクロニックを書いてアンチ・フット・インテリに叩かれているのもいとおかし。
さて以下の2記事は、現地特派員による対ポルトガル戦分析であります。上記事のタイトルは『さかしま三部悲劇』とでも訳しましょうか。
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さて、猫屋が知ってるジダン、我らが怪傑ZZ、に関わるいくつかのこと。
いったんはリタイアを決心したものの、2006Wカップを目指してジダンは戻ってきた。33歳(キリストと同年だそう)の時、ジダンはスポーツ紙 France Football へのインタヴューで語っているんですね。『夜中の3時に突然目覚め、ある人物と話をした。私のなすべきことを語るその力の前に私は無力だった。それは啓示だった。』 源泉に立ち戻れというその声にしたがって、ジダンは仏チームへの帰還を決めるわけだ。
当時この話は問題となり、後日、ジダンはその人物とは兄弟のひとりだと釈明している。Qui sait ? Nobody knows.
仏チームは対イタ戦を前に 『共に勝つか、共に死か。』などと物騒なことを言ってるんですね。まあここでの『死』というのは、暗喩としてのリタイアです。確かに、バルテーズ35歳、ジダン・テュラム34歳、マケレレ・クーペ33歳、ウィルトール・ドラソ32歳、サニョル・ヴィエラ30歳ですが、たとえばポルトガル・ロナウドのシュミレーションを目前にしても動じないクールさは年齢/経験のおかげでしょう。おまけにジダン・サニョルらの南仏産熱血には熟成がちょうどいい。作家マルグリッド・デュラスが『男は30歳を越さないと面白くない。30歳でやっと人間になる。』と言ってたのを思い出しました。
ジダンは対トーゴ戦での不在以来(ヴィエラのゴール以来)、本来のジダンに戻ったという論評が多い。フランス語で、Zidane touché par la Grâce これは訳しにくいが、『(神の)恩寵に触れたジダン』とでも言いますか、そんな声も聞いた。。。
こうなったら、フィゴの分も、ラウル・ロナウドの分も、アフリカ・フットも背負って勝ってもらうしかない。しかしジズーはフランチェスカンの僧衣がめちゃくちゃ似合いそうな男であります。
てなわけで最後は祈りとしての、アレ・レ・ブル。
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追加ヴィデオなり:ジダンのプレイ。必見。
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さて、こちらは神秘主義を離れてレ・ブルのリアリズムをリアリスティックに分析するリべラシオン7日の記事です。
Défense, d'entrée 立ち入り禁止 Par Grégory SCHNEIDER
対ポルトガル戦勝利での身体的欠陥と息切れを自覚するレ・ブルは有頂天にはならない。。
こんにちは。ジダンに呼ばれて(笑)いえ、ビデオが見たくてやってきました。
ジダンが復帰を決めた時のインタヴュー、3時に目覚めてある人と...というのを覚えていますが、キリストと同じ33歳だったのですね。。。
このビデオ、15歳の子が作ったとは!すごい感動的ですー。往年のプレーも見ることができて、やっぱりジダンはすごいなぁと改めて思います。
私のブログにもこのビデオをリンクされて頂いてもよろしいでしょうか。。
Branly美術館、建築にとても興味がありましたがアフリカ美術に弱いので、どうかなぁ...と思っていたところ、猫屋さんのを見て行ってみたくなりました。
投稿情報: リヨン学生日記 | 2006-07-08 14:09
ども、これを機会にどんぞよろしく。
問題ヴィデオはル・モンド読者コメント欄で見つけたですよ。でもってリンクフリーなり。(でも作者が15歳ってのは確認とってない。)スペインの猛烈ジダンファンですね。ただ、同じゴール映像を繰り返してるところがあったりしてゲーム世代だなあと思う。
Branly美術館は変わってます。展示オブジェを民俗学的文化資産と見るのか、アートとして見るのか、これは現在の西欧思考の分け目的問題でもあると思います。あと、世界レベルでの美術館同志の競争もあるね。
もともと美術史(もなにも歴史)全体に無知なんで、頭脳内にアズテックの壷と中国青銅器が隣り合わせに並んでる猫屋には大変膝叩きな構造になってました。
投稿情報: 猫屋 | 2006-07-08 16:00
どーも。仏v.s.ポ戦は、あまりの眠気に、前半だけ見て、仏の勝利を確信し、寝てしまいました。で、私の印象分析は、下記の記事内容とほぼ同じでした。念のため、紹介しておきます。
ロドリゴ・ケントン(コスタリカ、technical studies group)による試合分析
「フランスは相手に主導権を握らせなかった」
http://fifaworldcup.yahoo.com/06/jp/060705/1/76qx.html
付け加えるなら、ポルトガルはデコの出来が予想外だった。ドイツ戦で出場停止だったので、疲れも抜け、ひょってしてデコの切れが爆発するかも、と思っていたのですが。デコがだめだったので、ポルトガルの攻め手は、クリスチャン・ロナウドか、フィーゴのサイドアタックしかなくなって、フランス鉄壁のセンターラインをほとんど脅かすことができなかったわけです。
三位決定戦もひとえに、デコの出来如何だと思われます。
投稿情報: renqing | 2006-07-08 20:44
デコもですが、パウレタの不調も予想外。またこれはいろいろなところで論評されてますが、クリスティアーノ・ロナウドが本当に才能のあるいいプレイアーなのに、フェイントしすぎ。才能がもったいない。あの子見てると、カルバジオの絵の出てくる下町の子供を思い出すんですが、どっか品の悪さがあるんだよね。
結局対ドイツ戦では、もちろん地元の利もあるけどポルトガルの泥臭い試合運びが負けに通じたようにも思えます。(エントリ書こうと思ったけど時間がないのでここでコメント。)フィゴにも15分だけ登場シーンがあってゴールにつながるパス出したのでほっとしました。
ポルトガルの自己転倒術には日本ジャッジも引っかかってたんでひやひやしましたが、幸いそれが点にはつながらなかった。ドイツの若い衆のゴール後ユニフォーム脱ぎにイエロー・カードってのは笑っちゃったですけど。結局、試合に行き詰まると自動転倒というのは困るし最終的には損なんだよってコンセンサスが出来ないといけません。
イタリアはどう出るか。ブッフォンをはじめ、問題になっているユヴェントス等の買収事件に関連してる選手も多いんだが、ここで優勝して、事件結果の出てるはずのイタリアに帰ったら英雄視されて事件もみ消しっ、てのも困るわけです。ベルルスコーニの時代は本当に終わったと思いたいところですが。
また、イタリアとフランスは言ってみれば兄弟みたいに似たプレイするし選手同志も知りすぎるほどの知り合い。いずれにしろ、ジダン引退にふさわしい質の試合になってもらいたいものです。ジャッジはすでにイタリア戦を付き合ったアルゼンチンジャッジなんでこれは信頼できそうです。
投稿情報: 猫屋 | 2006-07-09 08:13
たしかに、ポルトガルはパウレタがブレーキ。クリスチャン・ロナウド、・・・。うーん、ま、やりたいんだよねぇ。スピードもあるしね。背が高い割には、胴長短足なので、アンリ風のスピードではなくて、一瞬のダッシュのはやさでしょうが。向こう意気が強そうな面構えしてるし。
投稿情報: renqing | 2006-07-09 21:56