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2011-04-29

コメント

zonzaimono

アレヴァ社のレポートの21ページですが、大気中にベントすれば水素は拡散するので放射性物質は撒き散らされますが少なくとも爆発は起こらない。しかしこの絵だと建屋の中にベントした事になっています。つまり『燃料棒の破損→水素の発生を全く想定せずにベントあるいは「圧力逃がし弁」を作動させて自爆させてしまった』って事になりませんか?

猫屋

えっと、22ページなんだけどもう一度見てみました。

アタクシが理解していたのは、とにかく格納容器の圧力が上がりすぎてベントせざるを得なかった。本来ならサプレッションプールでのウェットウェルベントして、水のフィルター通して汚染物を少なくして行うべきなんだが、それもできずドライベントになった。なお、仏の原発では緊急ベント出口に砂で大きなフィルターが作ってあるが、この構造はひどく費用もかかるし場所もとる(加圧型)。ドライベントが必至だったとしても、実行前に建屋の屋根か壁に通風孔をうがち、そこになんらかのフィルターを設ければ、あれほどの爆発も(つまり汚染した破片の飛び散り+汚染空気放出)も幾分かは防げただろうし、フィルターなしでも少なくとも炉周囲の大型破壊は幾分防げただろうと考えます(もう遅いけど)。

ただ、ベントは人が手でやった。これはひどいと思う。そして、あのベントがなかったら、格納容器ごと吹っ飛んでいた可能性が大きかった。

だが、実行に当たって東電は、ベントで建屋とオペレーションルーム全体クレーンなどまでが吹っ飛ぶことを予測していなかったようです。

とにかく「原発は安全」と決めて事故想定しなかった東電の(あるいは政府の)責任は重いと思います。

zonzaimono

解説ありがとうございます。
私が見ていたのは
http://www.fairewinds.com/content/3-2011-areva-fukushima-reportLink で(すでにnot foundになっていた)古いヴァージョンの様でした。
あと、今日の東京新聞社会面によるとベントは一部の作業者には周知されず「怒号が飛び交う中、仕事を終えて戻ってきた作業員たちは、訳も分からないまま小走りで免震重要棟に逃げ込んだ」そうです、本当にメチャクチャですね。

猫屋

ええ、本当にひどい話です。

今日のパリはにわか雨で、思わず「放射能恐いから濡れないようにしよう」などと思って、あ、ここはフランスだと気がついた。でも、金も技術もある日本でさえあの事故があった。フランスだってそこいら中に原発あるし、今はちょっとおかしい人が大統領で、その気になれば核兵器ボタンいつでも押せる。インフラも技術も備わってない、政治的にも不安定な国々の原発と核兵器も恐い。放射能に国境はないんです。

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