結局昨夜は、ブログにまとめる元気がなく、原子力の勉強入門編を(後藤さんのところで)ほんのちょっとしただけで寝てしまったのでした。
リンク集を展開してみたいと思います。
GMT10:40
右のイラストレーションは、仏BD作家セバスティアン・ヴァストラのもの。破壊されたロボットの手のひらに載ってるのは小トトロ。
これは、津波をテーマにした作品をオークションにかけ日本援助資金を集めるTSUNAMI/津波 という企画コレクションから借りてきた。この企画は、一般・プロを問わず、http://cfsl.net/tsunami/に送られてきた作品のうち50を4月30日オークションにかけるというもの。仔細はここで。
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昨日神浦さんが書いていた米空母の横須賀出港に関するCBSNews報道です。
U.S. carrier leaves Japanese port to dodge radiation
また、今日の神浦さんの記事は、日本政府の原発事故政策に対する疑問と、石原東京都知事の抗議について書いています。
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BBCのこの記事はよく構成されてます。記事内のヴィデオでIAEA の天野さんスピーチも見られる。このヴィデオだけコピペできないので、記事ごとリンク。
Japan nuclear crisis 'will be overcome', says IAEA
つぎの記事にあるヴィデオは、岩手県陸前高田市での取材。消防団員へのインタヴュー、残った防波堤についての話が語られています:Tsunami floodgate 'did not work'
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ほかにも現地を取材する記者たちのルポルタージュ・写真が多く報道されています。
ボストン・グローブThe Big Pictures; 3月18日のJapan: One Week Later ← 高ピクセル写真ですから、重いです。昨日、自衛隊が被災地で銭湯オープンが報道されてましたが、ここにも無料開放された大船渡温泉(残念ながら男湯)の写真があります。うれしそうです。また、計画停電で暗くなった地区と明るいままの地区の対照が分かる首都圏航空写真もある。
これはデイリー・メイルの写真集:MailOnline 今まで30年間戦争取材を続け、地震被害地も多く見てきたベテラン記者Alex Thomson が
Hell on Earth: I've seen 20 wars... but nothing prepared me for the sight of a town reduced to a morass of splintered wood, jagged concrete and twisted metal where 10,000 have died
と言っています。
ウィキの震災記事が充実してきました。
Séisme de 2011 de la côte Pacifique du Tōhoku
2011 Tōhoku earthquake and tsunami
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リビア戦は(大本営発表ばかりで)あまり追ってない。米軍戦闘機が一機撃墜されています。パイロットは脱出に成功。カタールからもミラージュ戦闘機が参加した今回のリビア攻撃ですが、安全保障理事会の1973決議の解釈をめぐってコアリション内でもめてます。早い話が、各国とも、国内政治とコアリション共同作戦のバランスをとるのがかなり難しくなってるってことでしょう。金ないし、この戦争が長引けば増税に苦しむ国民が怒る。
なお、報道ではBBCの、ヴィデオではなく記事のほうは、比較的に安定していると思います。アルジャは疲れる。これから目を通してみます。
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GMT22:30
リビア
墜落した米戦闘機は撃墜されたのではなくて、機器故障のためだったそうです。脱出したパイロットのうち一人は、近海にいた米駆逐艦が送ったヘリによって救出され、もう一人は現地反政府派によって救助され米軍に引き渡された模様。
コアリションの指揮を誰が取るのかというのが問題になってますが、なんかなあ。米国からNATO に移すことになりそうだが、仏外相はそれに反対(シェフはフランスだよーん)してるようですが、これはいつもの“あっち見てホイ作戦”と思います。
御存知のように、NATOの親分は米国です。フランスをNATOに全面復活させたのは現行仏共和国大統領でありまして、その際起きた批判に対して、仏国がNATOに入ってこれまでの米国指揮風から、多国協働式に変えると宣言した。しかしながら、EU内政治および外交・軍備コンセンサスが取れないまま今に至っている。で、今でもNATOは、米主導のコアリションであり続けている。
リビアでの軍事行動指揮は、前回お伝えしたようにドイツはシュテュツガルドの米軍基地から出てましたが、今はUSS Mount Whitney (LCC-20) が出してる。マウント・ホイットニーの母港はイタリアのガエッタ。米軍の戦闘機としては、今最も性能がいいとされるB2が3機投入され、ミズーリーの基地を発って高空巡回しているそうです。この戦闘機の値段もめちゃくちゃ高い。米軍はこれを45機持ってる。なお、リビア戦は、Africom 域内ですね。なお欧州は当然Eurocom。
これまで出撃した仏戦闘機、実際にはたいした戦闘効果を上げていない。大方の成果は117から130発ちかく米駆逐艦から発射されたトマホークと米戦闘機によるものだそうだ。←以上米軍備情報は、リベで読んだ記事内容を報告してくれた猫屋特別特派員によるもの(猫屋免責)。
記事はたぶんこれ:Washington, leader camouflé ←残念ながら有料記事:アタクシは特派員にもらったペーパー版があるんだけど、、冒頭だけコピペします。
Washington, leader camouflé
Analyse Les Américains dirigent de fait les opérations en Libye et auront du mal à passer la main. Par THOMAS HOFNUNG, LORRAINE MILLOT Washington, de notre correspondante
Ceux qui ont commencé ne sont pas ceux qui dirigent. Et ceux qui dirigent disent qu’ils ne veulent pas diriger… La guerre de Libye a démarré dans un étrange brouillard de commandement. Depuis le début de l’opération «Aube de l’odyssée», ce week-end, le commandement est assuré par....
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これもリベ経由で見つけた。昨年12月18日から起こったアラブ世界の(少なくとも報道された)蜂起連鎖をグラフィックにしたもの。ブログSwamp Post のJohn Caelan 作成だそう。なお、各プラカードの色が示す意味はここ。
なお、同様なグラフィックヴィデオ世界版もあります:The Global Protest Map Time-Lapse Video
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最後に、猫屋的福島原発事故の読み方を、いつものごとく大雑把に書いてみます。分からないことは多すぎますが、もっと分かってない友人のためのものなんで、分かってる方は読まないように(心臓に悪い、かも)。
311に福島第一原発を襲った津波の高さは14メートルあったと東電が発表したようです。これが本当なのかどうかは別にしても、巨大な地震エネルギーと巨大な津波がプラントを襲った。原子炉は自動停止システムが働いたが、冷却装置への送電が止まり、非常時用の電源ディーゼルも故障。原子炉内と使い終わった燃料プールを冷却するべき水循環システムが止まり、一部は蒸発し水位は下がった。空焚き状態も部分的に起こったと推定できる。痛んだ燃料棒を包むジルコニウムが出す水素が空気とぶつかって起こった爆発で、いくつかの制御室や屋部は破壊された。各種メーターも動いていないから、プラント内で何が起こっているかはわからない。センサーで温度や炉の圧力は分かる。
そこで、緊急の措置、つまり原子炉と燃料プールへの海水投入が行われた。原則的には、原子炉への海水注入は危険性を伴うので避けるべき作業だが、高熱化した燃料を放置はできない。器の温度を下げれば中身の温度も下がる道理であるね。同様に、ベントさせる(圧力釜のボルト/ねじ部をとって圧力の一部を抜く)ことは、放射性を含んだ蒸気の一部流出を意味するから、これも好ましいことではまったくないが、圧力が上がりすぎて炉自体が爆発するよりはまし。
これは猫屋の勝手な考えだが、機動隊の放水車は別としても、大量に投下された水にはホウ素が混ぜてあると思う。日本は、緊急に韓国とフランスからホウ素(bore /ボロン)を取り寄せている。ホウ素には核分裂を抑える働きがある。
福島第1の一部に電気が通じた。最初は弱電を流し、起動しうる部分と破壊された部分を調べ一種の、生きてる配線図を作る。破壊された部分・機具・メーター等をリストアップし、復障可能なもの・不可能なものを判断する。電気を流している間は注水作業を止めなければいけないから、電気点検、もし電気がついても原子炉内および近隣でのマニュアルな仕事は(放射能のこともあるし)、極めて能率よく短い間に行われなければいけないだろう。
水冷設備が全部とは言わなくても、一部でも回復すれば、これからの作業も進みやすくなるはずだ。問題は、止まっていた冷却装置ばかりではなく、他にも地震と津波で壊れた箇所は数多くあるだろうし、その後の爆発や火災で破壊された箇所も多いだろうから、プライオリティ・リストを作り、それぞれの作業にかかる必要がある。そこここに散財するデブリ/放射性をおびた破片も除去する必要だってある。ロボットなど各種自動機器でできる作業もあるだろうし、マニュエルでしかできない作業もあるだろう。
最終的には、福島第一原発(少なくとも1・2・3・4炉)の廃炉は不可避だろう。だが、そのためにはまず(使い済みも含めた)燃料を完全に冷却させる必要がある。それだけに2年ぐらいかかるだろうし、その冷えた燃料を抽出し処分するという作業、汚染されたプラント全体と敷地の処置まで入れたら何十年の時間が必要なんだと思う。放射線を出し続けるだろう原子炉は厚い鉄板と、セメントとで封印される(原発の下の構造がどうなっているのか分からないが、そこにも何らかの遮蔽物設置が必要だろう)。
以上、シロウト免責猫屋が勝手に考えた(100点満点中30点取れたら上出来)シナリオです。
ということで今夜はここでおしまい。おやすみなさい。
Concernant le seieme, j'ai reçu la lettre, ci-dessous, de mon amie française qui s'est réfugiée dans son pays.Je suis déçue.Qu'en pensez-vous? :beaucoup de Françaises ne vont pas rentrer,(au Japon) elles viendront juste pour déménager. Elles en sont très malheureuses car elles ont le sentiment d'etre parties comme des voleuses, sans dire "au revoir" à ce pays et ses habitants qu'elles aiment tant.le stress était trop fort avec les enfants et les matis(?) ne pouvaient pas gérer le travail et leur famille: ils ont préféré qu'elles s'en aillent au plus vite.
投稿情報: Mme Sakura | 2011-03-22 16:40
Mme Sakura,
Elle pourrait envoyer des nouvelles par mail, carte postal ou par lettres, ou de simples photos avec quelques mots. Et dans l'avenir, quand la situation se calmera, elle pourra leur rendre visite au japon !
C'est une situation exceptionnelle et ses amis japonais en sont conscients. Et ils comprennent certainement pourquoi votre amie devait partir précipitamment: j'en suis sûr.
On sais que le Japon va se sortir de cette situation difficile (avec le temps). Ce pays en a la capacité. Courage Japon.
Amitié.
Nekoya
投稿情報: 猫屋 | 2011-03-22 19:05