カンヌの映画祭には興味なくて、“また、やってるねえ” ぐらいにしか思ってなかったんだが、家に帰ってふらっとTVつけて見たら、ちょうどカナル・プルスで授賞式生中継最後のほうだった。
ふむふむ、どうせクリント・イーストウッドとアンジェリナ・ジョリでしょ、とか思ってたのに、なんと。
グランプリは、ナポリのマフィアを扱ったマテオ・ガローネ(Matteo Garrone)のGommoraが受賞し、主演女優賞はワルター・サレス(Walter Salles)の ブラジル映画Linha de passeでシングルマザーを演じるサンドラ・コルヴェローニ(Sandra Corveloni),主演男優賞はソダーバーグ監督の“Che”のベニチオ・デル・トロ(Benicio Del Toro)が受賞。
パルム・ドールはフランス作品の“Entre les murs”:フランソワ・ベゴドー(François Bégaudeau)が教師やってた時の経験を書いた本がもとになってて、彼自身が教師役を演じている。舞台はパリの20区の公立高校。生徒役は全部素人、というか本物の中学生。パリ下町の中学での一年間(9月から6月)をローラン・カンテ監督(Laurent Cantet)が描いている。
他にも、ベルギーのダルデンヌ兄弟がシナリオ賞をとっているし、トルコ映画が監督賞、イタリア政治腐敗を描いた映画やアイルランド刑務所でのハンガー・ストライキを扱った英国映画も受賞している。特別賞はカトリーヌ・ドヌーヴとイーストウッドがとった(でもイーストウッドは授賞式欠席)。
何日か前、今年の審査員長ショーン・ペンがル・モンドのインタヴューで「私たち(審査員)はオスカーとは反対のことをなすべきだ」と語っていたのだったが、そのとおりの審査結果だったわけだ。
なおパルム・ドールの“Entre les murs” とは直訳で“壁の間”、つまり教室のこと。男優賞のデル・トロは映画“21グラム”でペンと共演していた怪人だね。
フランス映画がパルム・ドールを受賞するのはSous le soleil du Satin 以来、21年ぶりのことだそうである。
Entre les murs とゴモラ、見たくなった。
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さて、今日は“インディアナ・ジョーンズ、クリスタルの髑髏”を見てきたのだった。粋ではないので、ネタバレはしない。
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