今回の仏・市町および県議会員選挙は、昨日の第一次投票のあと、日曜日の第二次投票結果を見ないと、明確な現在の仏(地方)政治状況は語れないだろう。
てなわけで、もう四半世紀近くここに生活し、むちゃ高い税金も払っておるというに、投票もできない二重国籍も取れない、ないないつくしビンボー移民としては、茶化すぐらいの権利は主張したいわけである。
たとえば、地鶏で名高いブルコンブレスでは初めて社会党が勝利した。これにはびっくり。あそこ一回行ったことあるけど、ニワトリと(食用)蛙とラグビーの地で、なんというか、とってもクラシックな街である。つまり、本気のカトリック。でサルコUMPは嫌われたんだろう。
カスタル・フィオール・ナディン・モラノ(サルコ・グルーピーNo1)も、あれはモゼルだったか、3番目でしかなかった。この選挙に勝ったら入閣のつもりだったのにねえ。
パリ7区ダティへの票も、パリでもっとも保守なはずの地区なのに盛り上がりに欠けてた。12区にモデムからumpに乗り換えた元TVジャーナリストのカヴァダはすんなり敗戦。パリ郊外で立候補ラマちゃんも危うい。
よーゆーのコペはすんなり当選。でも顔つきが引きつってきたよ。目つきがオヤビンそっくりのタレメ。
バイルー危うし。しかし、右にも左にも傾けずかなり悩ましい。
社会党がなあ;相変わらず奇妙に分裂してる。コーン・ベンディットが主張するように、モデムと手を組んでもよさそうなものを、なにも、ひよこが生まれる前に卵を壊す必要はないだろう。コ・ア・リ・ション成立できなかったら、それこそ、古い言葉だが左翼小児病じゃん。セゴ姉貴の必殺仕事は(2012年の次回大統領選はヌキにしても)まだ終わってない。
サルコジ仏共和国大統領は、ひたすら音なしのかまえに徹している。イスラエルのペレスの訪仏だそうでTVでちらっと見たけど、いつの間にか(また)太った様子。エリゼにこもって、ストレスたまって、チョコレート食いすぎですかな。
ISF(高額財産税)不良の集まるバンリュウ、ヌイイ市では保守2グループが市庁舎で抗争。シャンペンと罵倒のかけ合い戦であったらしい。サルコ2号は見事当選。。。。
というわけで、トゥールーズ、マルセイユ(ここはFNが健在なんでUMPのゴダンが当選だと思うけど)、パリの保守区、、、etc. の結果はいかに? 乞御期待!
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さて、ついついクダランこと書き並べましたけど、これから本題です。けど翻訳してる時間ないのでクリップのみ。
ル・モンドから、
まずは社説《保守、自衛体制に入る》
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これも。マリアンヌからサルコジスト語録トップテン。昨日の夜TVで繰り広げられたサルコ組の言い訳集ですね: Le Top Ten de l'argumentaire sarkozyste
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ダニエル・コーエン:アタリが提案して、すぐ廃案になったタクシーライセンス柔軟化問題を例に、フランス・システムの改革が可能なのかどうかを分析しています。コーエン、いつの間にかル・モンド社説客員メンバーになってた(これは悪くない;解説しますと、コーエンは社会党よりプラグマティズム経済学者なんですが、現在の経済相ラガルドはシカゴで弁護士事務所を営んでいた人で、企業間法律問題は専門でも経済自体のプロではない。政府内でも経済専門家はなべて中央から遠ざけられており、専門家の意見は特に今、貴重なわけです)。
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こちらは、経済欄から:NY特派員によるサブプライム危機と資本の動き。
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フランスでの食品価格急上昇、五つの原因。
Un partage du territoire.
Multitude d'enseignes n'est pas synonyme de concurrence.
La loi Raffarin a freiné l'essor du maxidiscompte.
Une loi Galland trop rigide.
Internet ne fait pas baisser les prix. なんだそうですが、中間業者が多すぎるのと、大型ハイパーマージン取りすぎ、つまり儲けすぎってのがあると思うんですけどねえ。あと、ハイパーと生産業者間の闇コミッション(スイスに送金)ってのもあるね。60millions de consommateurs による食料価格急上昇調査のすぐあと(選挙直前なんで)あわてた政府は急遽coup de point/拳骨 政策を展開したですね。なにやったかつーと、ラガルド経済相をハイパーに送って買い物させた。政府サイドでも価格調査して、60ミリオン誌の発表は大げさだと批判した、、、だけ。もうホント冗談の世界です(笑ってるバヤイではないんだが)。
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全然関係ないんですが、若いとき偶然ニューヨークで能を観てショックを受け、日本語を勉強しだしたというフィリップ・ポンス氏の記事:黒川能について現地からの2ページレポートです。
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最後は、昨夜のTVから:セゴレンヌ・ロワイヤル第一次投票へのコメント。なぜかぺクレスのアップで始まるんだけど、ご心配せぬように。
最後の追加:さっきサルコフランス経由で見つけたんだけど、これは重要。木曜日のリベから。移民労働者たちがラマ・ヤデとクロード・ゲオンにあてた公開質問状です。Lettre à Guéant et à Yade, Le Collectif Immigration Fonctions Publiques de la Confédération Générale du Travail.
ここで選挙の仕組みでも解説してくれると役に立つかも。リストって何、とか。
投稿情報: ka | 2008-03-11 12:29
どぞ:フランス地方選挙のあらまし http://www.clair.or.jp/j/forum/c_report/html/cr105/index.html
投稿情報: 猫屋 | 2008-03-13 02:50