しばらく勝手にブログ開店休業いたしておりました。今年八月のニッポン檄夏旅行の後遺症でしょうか、かなり疲れがたまってた。プラス、サルコメディア独占およびサルコ改革合戦の毒気に当たったんだな、たぶん。
それでも、仏鉄道労組・インターン・弁護士・判事・警察・違法在留外国人・合法宿無し外国人・それからギー・モッケの手紙を“うっかり忘れて”生徒に読ませなかった高校の先生とか、レジスタンス、別の名で言えば、非服従を、仏国住民がそこここでスト・デモ、あるいはブログとか大手メディアサイトのコメント欄で、表明しております。
まあ、ノンと言うときだけ連帯しちゃう、のかなあ。いや、これだけは許せんもんね、ってレッド・ラインが、この国にはあるんだと猫屋は考えます。われら共和国に手を出すな、ってやつです。
まずは体力と、キッチリ泳いでから、大根と白菜とカブと牡蠣と灰色小えびを買ってきて、リースリングも買って、鶏ひき肉入り大根の煮付けと、えびはベルギー風にトマトとマヨネーズで和えて、バヴェット(脂の入ったうまい牛肉)のステーキと新米(スペインもの)ご飯にはたっぷり大根おろしのせて食べて、二ール・ヤングの新譜 Chrome dreams II を聞いたらかなり元気が出てきた。牡蠣は半分、レモンをかけてそのままいただき、残りのうち二つは雑炊にいれ、あとは明日牡蠣フライの予定。白菜はベーコンとスープにする。味覚の秋です。くるみもおいしいし、ナシもうまい。
というわけでブログも再開であります。
*
仕事は入んないし、本棚満杯。じゃ本処分してみよう。というわけで、本を売ってみました。全部仏本であります。
行ったのは、サン・ミッシェル広場にあるジベール・ジュンヌ。この店はいつの間にか細胞分裂を繰り返しまして、セーヌ河岸にまで出店しておりますが、本を買ってくれるのはセーヌを背にして右側の Bourse des Livres という店舗、だいたい旅行かばんとか買い物カートを持ったクライアントが列作ってますからすぐ分かる。
アタクシは20分ぐらい待った。たぶん午前中に行くともっと早いでしょう。営業時間は9時半から午後7時までです。30冊ほどの本(多分20キロ超えてた)をトート・バッグとスーパーの頑丈な袋に入れて持ってった。内容は、文学・語学とか。さて、ここで本を売りたい方に注意事項
- 身分証明書提示が必要。
- 係りの人はコード・バーで手早く本の価値査定してくれる。だからコード・バーなしの古書は古書専門店に持ってったほうがいい。売れない本は引き取ってくれない。ガリマール文学書はほとんど返ってきちゃった。ボロボロでも文庫版ミステリーとか探偵ものは売れる。マンガもだいたいOK;並んでる間に観察したです。
- 学校・大学で使った文献も売れる。ただ古くなるとだめだから、いらなくなったらすぐ売るべし。
- 支払いは現金か、ジベールで使える小切手。後者であれば10パーセント割高になる。
もちろん、アタクシは現金をチョイスいたしましたが、59ユーロになった。10冊ほどは売れなかったから、結局20冊でこの値段なら悪くないと思う。日本の実家で、古本屋に来てもらって泣く泣く本棚を空にしたときより、よっぽど率はいい(ヴァレリー全集とか高橋睦郎の初期詩集とか、、今考えても泣けてくるっす)。
さて、売り残りのガリマールとかの本をどうしたかというと、今度はbook off(非日本語店ができた)に持ってきました。ここでも身分証明書を見せ、査定してもらう。ここはジベールとは違って、査定基準は本がきれいかどうかなんだそうで、びっくりした。ヴィクトル・ユーゴーであろうと汚れてたらペケなのね。結局ここでは7ユーロゲット。売れなかった三冊はオペラ通りのリサイクルゴミ箱に行っていただいた。
本も、結局は消費財なんだよね。読んで満足するか、飾って満足するか、あるいは買って満足するかでしょう。読まないんなら、処分しちゃっていい。だけど旧人類である猫屋は、おもいきって本を捨てられないんだよね。もう一度、本棚と地下の倉庫を見回して、売れる本ないか検討してみる。
この次は骨董および宝石をパリでいかにして売るか、、、なんだけどこれはもっと難しい。どなたかいいアイデアおもちのかた、お知らせください。
パリで売り食い、の猫屋がお伝えしました。
ワタクシも旧人類のみみみです。田舎に越して農業始める時にどうしても本をもっていけなかったので、ワゴンいいっぱいくらい売りました。ヴァレリーも、泉鏡花も(激しく後悔)。デカルトは残したけど。10年以上前ですが、6000円でした。信じられなかったものです。本って読みたい人には価値があっても、なんですよね。ああ。骨董はないし、宝石は夫どっこいが売ってしまったのでもう無し。お役に立てません。失礼しました。
投稿情報: みみみ | 2007-11-04 07:34
おぉ、再開! 大根の煮付け、おいしそ~☆ 大根おろしも。。 ジュル。 そういえば最近大根をみかけてない気がする。今度ゲットしよう!
本を売るの、フランスで経験なくて(他のものはもっと..お役にたてませぬ)ですが、さすが猫屋さんは仏語本なのですね~。 しかも20冊で60ユーロ近くとはすごい! 仏語本は本の価値で値段が決まるのですね。
日本語本(学業関連、ネット購入)をどうしようか検討中ですが、パリの友人(仏人)に聞いたらbook offの基準はひどい。行くだけムダと言われました。。
投稿情報: ねむりぐま | 2007-11-04 07:55
そういえば、ロンドンに越す前に、なじみの本屋さんに実家に来てもらって、画集やら図録を大量に処分しました。
こちらでの滞在2年半でも、すでに要らない服やら諸々がたまってきている(恐ろしい)ので、服なんかはチャリティショップに寄付、デジタル機器なんかは友人や親戚に要るかどうか尋ねています。真っ当に売るとなると・・・どうなんでしょうねえ。
投稿情報: ぴこりん | 2007-11-04 12:21
牡蠣いいですねえ。骨董ならオルセー美術館からサンジェルマンのボナパルト通り手前まで骨董店が沢山ありますが?宝石店も同様に古いのをウインドウに飾ってる店がありますよ。オペラだけでなく15区も。日本人女性が経営してるセカンドハンドショップもあったけど住所控えてない。あとは佳苗があったところの上とか日本人が多く出すフリマへ出店されるのはいかがでしょう?ブックオフや日本人会に写真入りでビラを貼るとか。宝石は鑑定書があるかで違うのかも。誰かと何かと物々交換ってのは?洋服やバッグととか。最近私はバーター取引が気に入っております。白人女性と中国の壺とか、日本女性と火薬の樽とか、ぺりこぷたーとビールとか、色んな組合せが過去にもあったんですね。
投稿情報: ラム | 2007-11-04 19:13
みみみ氏、
泉鏡花ですかあ、渋い。アタクシはもう日本には帰らないだろうと思って大方売ったんですが(ヘーゲル含む)、いくら手に入れたのか、、、やたら少なかったことしか覚えてない。残しておいた夏目漱石小型版全集(母のかたみの)宮沢賢治全集(天沢版)遠地文子全集とかも、改築のとき処分されてて、こればかりは死ぬまで泣けちゃいます。って、勝手に出てったアタクシが悪いんだけども・・
ねむりぐま氏、
一番いいのは持ってることかなあ。あとは図書館とか同業系の人に引き取ってもらうかなあ。ジベール、外国語本(古い本)も引き取るっていってるんで、今度一回試してみます。
ぴこりん氏、
衣服、こっちには赤十字のボックスがあるんだけど、聞いたら裁断してから売るんだって。集まりすぎだそうです。変な時代ですよねえ。アダプターとかコードとか古cpとかの処分、悩みますよねえ。たまるばっかりです。
ラム氏、
持ってるのは骨董屋に持ってくほどのものじゃない気がします。ってか、骨董屋は売るのはうまいんだけど、買わせるのは難しい。プロだもんねえ。宝石は鑑定書ナシばっかだし。フランブルジョワにある、国営質屋に持っていって値段つけてもらおうかなあ、とか思ってます。ま、台湾製のコーヒーテーブルとかはもっていけんですが。ところで、サルコをパキスタンにバーターで差し上げるのはいいかも、なんに差し替えるかはムズイですが。
投稿情報: 猫屋 | 2007-11-05 01:49
chanの方がいいです。
宝石は夢を買う値段てことで、買う時より随分低くなるらしいです。デザインがアンティークなら石そのものより値打ちあるかも。ブローチですか?指輪?お母様の形見ならネクタイピンとか紳士用に作り変えることは可能ですよ。ワイングラスに入れて戸棚の飾りにするとかカーテンに止めて飾るとか使わないネクタイに数点縫い留めてインテリアに飾るとか?
在仏パキスタン人によるとブット女史は竹中タイプらしいです。申弧氏をバーターするならハンガリーの方がよくないかと?版画利案ダンス舞踏団とバーター?
リール市長は、るモンド投稿後はどんな活躍されてるんでしょうか?今朝Euronewsでイラン人女性大群が、ブッシュUS+イスラエルは終わりだ!とブッシュが檻の中の写真を持ってシュプレヒコールしてました。わたすの仏語ではよく理解できませんでしたが、なんか楽しそうにのりのりでやってました。テヘランのニュースだったと思います。モロッコでもデモやってたみたい。
投稿情報: ラム | 2007-11-05 13:06
いや、金に困ってなかったらモノ売ったりしませんですよお。まあ、スーツケース一個でこっちにきたわけで、20数年分のモノありすぎ状態をどうにかしたいってのもあるんですが。やっぱ質屋試してみます。
投稿情報: 猫屋 | 2007-11-10 01:27