やっと猫屋亭までたどりたのですが、ネット情報収集度は高くないんで、確認済みの部分のみ書いて見ます。
本日(水曜日)にサルコ御離婚をスクープしたのは、前エントリーであげたヌーベロプスと、ブイグ系ケーブルTVのLCIだった。この2社の報道内容には矛盾した点もあったんですが、数時間後のリベラシオン記事がもっとも信頼できそうなんで、短いものだし全文即訳してみます。
Un juge est saisi du divorce du couple Sarkozy
Selon nos informations, un juge aux affaires familiales de Nanterre a été saisi lundi soir par Cécilia Sarkozy. Le juge a ensuite été reçu à l'Elysée par Nicolas Sarkozy. Renaud Lecadre
LIBERATION.FR : mercredi 17 octobre 2007
Le divorce entre Nicolas et Cécilia Sarkozy est enclenché. Lundi soir, en dehors des heures ouvrables, Madame s’est rendue au tribunal de Nanterre, accompagnée d’une avocate, afin d’entamer une procédure amiable.
Dans ce type de divorce express, il est d’usage que les époux déposent une requête conjointe, afin d’accélérer la procédure. Monsieur ne s’est cependant pas rendu au tribunal au même moment, statut présidentiel oblige.
Au contraire, c’est un juge aux affaires familliales (JAF) qui s’est déplacé pour entendre sa version. L’information, dévoilée ce mercredi par le Nouvel Obs et LCI - le premier affirmant que les époux Sarkozy se seraient rendus ensemble au tribunal, la seconde précisant que le président, absent, aurait reçu le lendemain la visite du JAF - a été confirmée de source judiciaire à Libération, donnant raison à LCI sur le détail.
Le divorce présidentiel n’est pourtant pas sur des roulettes, selon une source judiciaire: «Cécilia Sarkozy est vraiment déterminée à divorcer,mais Nicolas Sarkozy freine. Mais au vu de son statut de chef d’Etat, cela ne peut être que par consentement mutuel.» Leur divorce, à la frontière de la vie privée et de la sphère publique, est désormais aux mains de la justice républicaine.
判事はサルコジ・カップル離婚提訴を受理した
我々が得た情報によると、ナンテール家庭裁判所判事は、月曜夜にセシリア・サルコジからの離婚請求を受理した模様である。その後、当判事はエリゼ宮にてニコラ・サルコジと面談している。 ルノー・ルキャードル 2007年10月17日
ニコラおよびセシリア・サルコジの離婚争議が始められた。月曜の夜、通常の家庭裁判所執務時間帯外に、弁護士に伴われたマダムは、協議離婚成立の目的でナンテールの裁判所に出向いた。
このタイプのインスタント離婚では、手続きを簡素化させるために、双方がすべての点で同意していることが必要となる。だが、大統領というステイタスを持つ、このムッシュウは裁判所まで出かけはしなかった。
逆に、家庭問題専門判事(JAF)が、(ムッシュウの)意見を聞くために出張したのだった。
この水曜日ヌーベル・オプセルバタールとLCI が明らかにした情報では、前者はサルコジ・カップルは共に裁判所に赴いたとし、後者は大統領は裁判所には足を運ばず、翌日に裁判官が大統領に会いに行ったとなっている。リベラシオンが法曹界ソールに当たって確認したところでは、LCI の報道が事実により沿っている。
しかし法専門家によれば、大統領の離婚がこのまま順調に進むという確信はない:「セシリア・サルコジはなんとしても離婚を成立させたい意向であるが、ニコラ・サルコジはブレーキをかけたがっている。大統領という立場を考慮すれば、協議離婚以外に選択はない。」 彼らの離婚は、プライベート・ライフとオフィシャル・ライフを分けるライン上にあって、これ以降の判断すべては共和国司法の手の内にある。
翻訳以上です。明日も早いので、詳しい内容とコーラテラル・ダメージ、そしてストライキ関連については今夜書けませんが、いくつか補足事項を、
フランスでの結婚は市庁にて市長の立会いのもと合法化されるんですが、離婚には弁護士つきで裁判所において判事の合意がないと成立しない。つまり、ハンコさえ押せばどうにかなるものではないんですね。結婚・離婚はプライベートな事柄ではなく、法にかかわるパブリックなもんだという見解です。
だが、大統領権限が今年の2月に拡大された。これは汚職疑惑を恐れたシラク前大統領の希望で行われた法改革だったわけですが、なんと、サルコジがこの法の恩恵を受ける結果となっています。
すなわち、大統領は(執務中)一切の法的制裁・勧告・事情徴集を受けないという内容です。これは刑法ばかりではなく民法/家族法にも適応される。つまり、離婚するためには裁判官の立会いと合意が必要なんだが、大統領は(その意志がない限り)裁判所に出向く必要がない。仏大統領というのはきわめてアウト・オブ・ローな存在なんだな。
法のもとにすべての人間は平等であるという仏憲法に反してるじゃん、とアタクシは思いますが、なにしろ憲法論議は猫屋の能力を超えておりますので、なんとも言えない。
今回の大統領離婚訴訟のスピード化にはエリゼ宮がかなり根回しを進めている。本来であれば、財産分与や慰謝料をめぐって長引くはずの離婚成立までの期間は、このカップルに限っては5週間か2ヶ月ほどに短縮されるだろう、というのが大方の“専門家”の意見でありますね。
結論的に言ってみれば、現在のところ裁判官によってサルコジ離別の事実は認められたが、正式な離婚成立には、まだまだ踏まなきゃならない手続きってものがある、ということです。
なお、エリゼ大統領府はいっさいの公式および私的コメントを出すのを拒否しています。K夫人から入った情報によると、セシリア・サルコジは近々パリマッチ紙で、独占インタヴューに答えるそうですが、なんとも。仏国政治のショービズ化現象の何がしかの責任はセシリアにあるんだよねえ。コラロの後ろのココ・ガールはやはりショービズに戻ったほうが幸せでしょう。
モラリテ:一度割れた皿は決して元には戻らない。スーパー・グリューがあったとしても。
おまけです:リベラシオン記事、ストを生き抜くためのガイド。便利リンクつきがありがたいです。
猫屋さま、共和党と民主党、自民党と民主党のように双方トップにドカンと選挙資金を出しておいて、どちらになっても資本家は困らないテクニックがあるそうですが、今回のフランス選挙に当たり、サルコ夫婦も、セゴカップルも、どちらも離別しそうなカップルをわざとスポンサーが選んだのでしょうか。目的は伝統的フランスの価値観をぶっこわす事。ミッテラン、シラク両氏に愛人や隠し子がいたのは周知の事実であり、且つ正妻が公式行事に出るのも決まりごと。これを古いフランスと揶揄した米一部勢力が、壊しにかかっているのかな?と。フランスの威信や自信や体面を落とす為の策略と読めなくもないかも?日本の場合は、東宮夫妻離婚か、秋篠宮家男子誕生にもかかわらず、女系天皇へ法改正に持っていき、お婿さんが来ないのを見越して天皇制廃止、自然消滅を狙う、という予想もあります。世界最古の王家を持つ日本の世界的体面?を落とす為、らしいです。かように謀略というのはうごめいているらしいです。現職大統領の離婚によって、フランスが失うものと得る?ものはなんでしょうね?
投稿情報: ラム | 2007-10-18 13:19