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2007-05-19

コメント

黒龍

ご無沙汰したおりました。といっても待望されてたわけじゃないってのはわかってますけど。それにしても文化省廃止、私は大賛成です。またまたこのブログ内で孤立しまくりの意見ですけど。

文化がなんで国家権力によって保護されなければならないのか?保護された文化なんてものには革新的な新しさなんて期待できません。これは、あの チケ・レストラン の普及によってパリのレストランのお昼のメニューが画一化し、まずくて高くなったのと同じ。

私はむしろ文化省の予算減らして、つまらんことやってるアーティストが消えてくれるのを願います。

猫屋

なるほど。

田川

 いや、気持ちは分からないでもないが、チケレストランのありがたさも捨て難いし、ましてや、国家権力が見捨てたらフランス映画と映画館は壊滅してしまい、向こう十年はアメリカ映画一色になってしまうがな。もちろん、それでもいいのだという腹の括り方も見識ですが、もう少しあのつまらないフランス映画も見ていたい(笑)。

とおりすがりt

とおりすがりですが、こんにちは。

ごく最近、こちらのサイトを知りました。私と同意見の物がほとんどで、まだパリにこういう日本人もいたか、と喜びました。(私もパリ在住で、どうも同年代ぽいですが)

黒猫さんのおっしゃる、つまらんことやってるアーティスト、確かに私も消えてほしいと思う事がありますが、つまらん奴らがいるから、ましな奴らもいられるのではないかとも思うのです。最近ずいぶん減りましたが。。。

日本には文化省がないけれども、世界的な良いアーティスト少ないですよ。別に文化省の予算とつまらんアーティスト数は関係ないですよ。
文化予算どう使うかの問題の方だと思います。

黒龍

田川さん、こんにちは。最近のフランス映画の制作費を調べてみると、ハリウッド並の金額だったりして驚くんですが、お金の出所が何であれ、もっと内容に期待したいものです。

とおりすがりさん。日本は、いわゆる高等文化芸術で世界的に有名な
アーティストは少ないものの、ストリートカルチュアー、大衆芸術では特異な創造性があるとおもいます。高等、大衆、この線の引き方も議論されるべきでしょうけど。

猫屋さま、こういって、みるとフランスの新しい大統領は高等よりもストリート族のようですねえ。シラク氏が”未開文化芸術”の愛好収集家だったのとくらべると、サルコジのそれは NYPD トラック8 とかなんとか書いてあるのTシャツ。それからラップミュージックとか。

それにしてもフランスの食文化の顕著な低下、これも避けて通れない
世の流れなんでしょうかねえ。

田川

黒龍さん
CNCから映像関連への補助金だけ年間約五億ユーロ弱、それ以外にも税の優遇などいろいろある。これだけアブク銭があったら、内容なんて二の次になるでしょ、やっぱり。ヌーベルバーグの頃でも時々眠くなったけど(笑)。商業主義の狭間で格闘しているアメリカ映画に比べたら確かにぬるま湯だけど、今熱湯に放り込んだらフランス映画も多分日本映画の末路を辿ることになっちゃう。まあ、それでもいいちゃいいんだけど。食事も確かにひどくなりましたね。カフェでまともな昼食が摂れなくなりましたもんね。でも、しょうがないんじゃないんでしょうか。

猫屋

田川氏、
そうそう、無駄な抵抗、しなきゃバカデブ、ですよね。やっぱマクドは最悪だもん。

とおりすがり氏、
おお、Welcome to Club. 共同抵抗戦線です(笑)

黒龍氏、
そうねえ、ガングロ(ちょっと古いけど)とか原宿で渦巻いてるのはありゃ風俗でしょ。キレイなパンクとかさ。つまんない。マンガってのはよくわかりません。まあ今は文化も産業ですから、本読むより自転車乗ってたほうがシアワセだって言ってるサルコは理解できないだろうけど、文化抜きでディズニーランドだけじゃ観光客が逃げるんですよ。なお一応ネ式ブログは文化系なんですねえ。知ってた?

あと食の低下は世界的でしょ。東京だってかなりまずい。この間ベルギーで、食堂の値段がガーンと高くなっててびっくりしましたが、それでも欧州内ではラテン圏はそんなにまずくないですよ。グロバリ化だよね、元は。金さえあれば世界中どこ行ってもうまいもん食えるってだけだ。

黒龍

猫屋さま。お金さえあれば、ってのは賛同できます。しかし、お金をタンマと持っている人たちが食べ物にお金をかけなくなり(つまり家で料理をしない、レストランに行って長時間食事に時間をかけない)プラスティックの容器に入ったファーストフードを使い捨てのナイフをフォークで食べてさっさとすます、って感じ、これなんです。食そのものについての新しいパラダイムについて考えなければならない。

風俗 は 文化 の一部だと思います。文化といっても猫屋さまが多分思い浮かべられている いわゆる  欧州中心の西洋文化 とは別のもの。

とおりすがりt

猫屋さま、Clubに入れてくださってありがとうございます。(笑)

黒龍さま、(黒猫ではなかったのですね、ご免なさい)文化の話、終わりにしようと思ったのですが、やはり気になるので、継ぎ足しです。
ストリートカルチュアー、大衆芸術では特異な創造性がある、と言う事は、やっぱり日本には、高等文化芸術にはほとんど何もないと認められているという事ですよね。

私も、高等、大衆、の線の引き方は難しいと思いますが、例えば、映画の話だと、ゴダールとか、ストローブ=ユイレみたいなものは、明らかに大衆芸術という物とは違うし、アメリカや日本とかからはこういう物は、ほとんど出てこれないと思います。

ストリートや、いわゆる大衆文化という物には、国がお金を出すというのはすでに理論的に言っても変だと思うのですが、例えば、最近、文科省の方針で日本のほとんどの大学から哲学の授業が消えてしまった
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/070522_tetsugaku/index.html
様に、「高等文化芸術」は、日本では、消えてしまうどころか、もともとほぼ存在さえもしていなかったに等しい(言い過ぎか)ぐらいだと私には見えるのです。時々、ちょっと芽が出たりしたけれども、育たなかったというか。 

存在さえもしていなかったから、ほとんどの日本の人は、「高等文化芸術」がどういう物なのか、漠然とさえもわかっていないのではないでしょうか。昔の物として、例えば、セザンヌとか、ピカソとか、バッハやベートーベン、ドビッシィ、ショスタコヴィッチ等をあげる事ができても、それ以降、つまり現代となると、それらがどうなってきたのか知らない人の方が圧倒的に多いのではないでしょうか。
日本の高校の授業では、音楽の歴史として、クラッシックがビートルズに続いていくみたいな事、平気で教えているのです。美術も教科書を見ると、せいぜい岡本太郎とか、ウォーホルで、その後が教えられないから、磯崎新とか、建築を美術史に出してきて終わりです。(恥!)

サルコジも哲学の授業など、教えなくする方向に持って行くでしょう。フランスの日本化、文化予算を削るのは、まさにそれだと思います。

食は、とりあえず、安心して安全な物が食べたい。さらにうまければ、それにこした事はないけれど。

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