ル・モンド木曜日別冊 livres にポスト・コロニアル関連本の紹介がありました。フランスの植民地政策とその後については(も)、知識なしの猫屋でございますが、紹介の意もありクリップ。まずはBNF(ミッテラン国立図書館)で9月28-30日にかけて行われるたCNHI( la Cité nationale de l'histoire de l'immigration/移民歴史のシテ )という公機関が行ったコロックにちなんで書かれた記事です。植民から移民へ
一部のみ訳出してみます。
Alors qu'en Grande-Bretagne Indiens et Pakistanais sont perçus depuis des lustres comme des "immigrés postcoloniaux", la tradition républicaine française continue de perpétuer l'illusion selon laquelle la France contemporaine, et notamment sa population issue de l'immigration, n'avait rien à voir "avec cette époque révolue qui est celle du colonialisme".
Le Britannique Alec Hargreaves, professeur à l'université d'Etat de Floride, a consciencieusement appuyé là où le bât blesse, procédant à l'autopsie d'une spectaculaire disparition, celle du mot "colonial", du champ lexical de l'Etat. "C'est, a-t-il martelé, au moment de la décolonisation que la "francophonie" remplace la "mission civilisatrice", que les "Arabes" disparaissent au profit des "Maghrébins" et que les anciens colons (...) deviennent des "rapatriés"", alors que la plupart n'ont jamais vu la France.
英国では、かなり前からインド人・パキスタン人が“ポスト・コロニアル移民”として認識されているのに対して、フランスの共和国的伝統においては、近年のフランスは、そして特に移民系国民は、“過ぎ去った植民時代”とはまったく無関係であるとする幻想を持ち続けている。
フロリダ州大学の英国人教授アリック・ハーグリーヴス/Alec Hargreaves は、国家用語界からの“植民”と言う語の衝撃的な消滅を解剖し、丹念に最も痛い箇所を突いている。「非植民地化の際に“文明化という使命”は“フランス語化/francophonie”に置き換えられ、“アラブ人”は“マグレバン”になり、そして旧植民者は(...)その多くがフランスを見たことさえないのに“帰国民”となった。」
それではこの紙上で紹介されている何冊かの本(雑誌を含む)をあげてみましょう。
雑誌
Labyrinthe 《Faut-il être post-colonial ?/ポスト・コロニアルであるべきか?》
Multitudes 《Post-Colonial et politique de l'histoire /ポスト-コロニアルと歴史の政治》 Contretemps 《Post-colonial et immigration/ポスト・コロニアルと移民》
本
Paris 1961. Algerians, State Terror and Memory Jim House et Neil Macmaster, Oxford University press, 376 p.
オックスフォードの2歴史学者が描く1961年。ル・モンドによる批評は以下
LE MONDE DES LIVRES | 12.10.06
@@@@@@@@@
このあと延々と本紹介書き連ねたのですが、スパイウェアのたたりか本家のメンテナンスか、アップーロードに時間かかりすぎでちょん切れて、猫屋もキレタ!つーコトでまったくもう。ひとまずアップ、続きはたぶん明日です。
面白いですね~。フランス痛いところをつかれているかも。
このあたり、興味があるけど知識が全くない私、せめてルモンドの記事だけでもがむばって...読んでみたい...と思います。
投稿情報: りよんくま | 2006-10-14 22:13
いや面白そうですが、何しろ時間と金と知力が足りません。相変わらず、本を読むと新聞読めない。新聞読むとブログ書けない。ブログ書くと本が読めない、の悪循環。せめて新聞読んで速読と即知の訓練を、で時々ブログで日本語不足のリハビリを、といったところであります。金は、ジンジャーエールですが。
がむばりませう。
投稿情報: 猫屋 | 2006-10-15 00:34