これは英国の専門家も指摘しているらしいですが、アフターWカップ・シンドロームってのがあるわけだ。6週間にわたっての興奮状態からイッキに平板な(あるいは悲惨な)日常生活に戻るというのは大変なんですね。まあオリンピック、ツールドフランス、ロラン・ギャロスにデヴィス・カップ(モレスモ優勝!)、はたまた日本・米国での野球、米スパーボールと症候群の原因もたくさんある。
今回のジダンがらみでも思いますが、人間と言うのはどこまでも“スペクタクル”と“伝説”や“神話”あるいは“物語”を必要とする社会的動物なんだね。そこに、メディアやコマーシャリズムがあって、“感動”を倍速・拡大する。
ところで、先日の対イタリア戦でのジダンのPKはパネンカと呼ばれるテクニックだそうで、1970年代のチェコ選手 アントナン・パネンカ が初めてやった。芝を刈るように、ボールを抉り取るように(圧縮させるんですか)送る。こちらで“落ち葉”と呼ばれるこれもテク・タームですが、ボールはカーヴを描きそして極めて緩慢に落ちる(猫屋は専門ではないのでいい加減なこと書いてます)。関連ヴィデオ(最後に余分な人が出てきますが、ブイグ所有tr1の映像なんでしょうがない)。
あのボールはまずゴール・バーにぶつかり、いったんゴール内にはいった後、リバウンドしてゴール外に出ている。シュートしたジダンは、審判を振り返りPK有効認定を求めるんですね。
これを見ていた、バルテーズは“あの技を持ち出すなんて、ジズーは気が狂ったのか。”と思ったそうだ。それくらい難易度が高い(らしい)。ああ Sacré Zizou.
そんなにすごい「技」だったのですね!
それを決勝戦でやるとはすごい。余裕なのでしょうか。
あー、ジダン。。。(泣)
投稿情報: リヨン学生日記 | 2006-07-11 19:17
これやられるとGKは一瞬距離感が混乱するんですよね。あれ?枠から出た?みたいな。
投稿情報: chorolyn | 2006-07-11 20:16
リヨン学生日記さま、
ジダンはそれだけこの試合にかけてたんだと思います。絶対ブッフォンにはとられたくなかった。おまけに母親の健康問題とか、14歳のジダンを見出したトレーナーがつい数日前に亡くなったり、メディアの持ち上げかたもあったし。ストレスは凄かったんだろうがこういう危ない芸をやった。まさにコムプレックスな男ですな。
ところでchololyn氏、キーパーだったの?
投稿情報: 猫屋 | 2006-07-11 22:36
>“あの技を持ち出すなんて、ジズーは気が狂ったのか。”
100分後、世界中でそう思ったですよね(もちろん狂ったわけじゃなかった)。
うーん、一番の原因はジダンがイタリア語を解したことだったりして、、、あー。
ジズーのところを入れ替えていろいろ使えます、てか脳内でヴァリエーションいっぱいできちゃった。冗談にだけ使えるといいんですが。
投稿情報: imasaru | 2006-07-13 12:56
なんか昨日書き込めなかったので。遅レスで申し訳なし。基本的にサイドバックでした。でも、トップやらされたりもしてました。正直、自分のポジションなんだったのかよく分かりませぬ。キーパーは遊びでやってますた。
投稿情報: chorolyn | 2006-07-13 20:42
imasaru 氏、
聖ジダンがぶちきれて、かえってトリック・スター的大転換ヒーローになった観があります。結局予定調和も自分の引退劇もWカップ優勝国イタリアまで食っちゃった。この“自己破壊”の強烈さにメマイを感じ、惹きつけられ、こんなに事は大きくなっちゃった。
でも実は、すぐ隣でリアルな戦争をしてたりする。戦争を仕掛けてたりするわけだが、それに比べれば、この“頭突き”戦は“球蹴り”スポーツというゲーム内での/劇場内でのプレイなわけです。FIFAも本腰入れて事情聴取の日程を発表した。まだまだ続きます。
Chorolyn 氏、
サイドバックですか、渋い。猫屋は高校の廊下で清掃時間にモップ・ホッケーやってましたが関係ないか。
投稿情報: 猫屋 | 2006-07-14 01:50