イタリア総選挙の結果がやっと出ました。左派連合が国民議会では342/630議席、元老院では158/315獲得。議会での議席差は大きくないものの、プロディ政権が成立するわけで、ひとまず安心しました。(ベルルスコーニは再カウント要求している模様ですが、、)。
5年続いた企業家政治にピリオドが打たれたわけです。今回の選挙に向けて選挙法まで代え、TVに出まくり(同時に左派連合のTV登場を妨げ)ベルルスコーニでしたが、選挙戦終盤のきわどい発言や、TV討論の最後に減税宣言したりといった攻撃性から、かえって浮動票が左派連合投票に流れたという説明もありました。
出生率の低下と高年齢者の増加から、若年層に支持者の多い左派連合には勝ち目がないんじゃないかといった見方もあった。それでも、ベルルスコーニに反対する青年層の選挙活動は活発だったし、同時にイタリア経済の不調も政権交代を急がせたのだろうと思います。
テレビがオピニオンを作る、あるいは選挙資金の額が即選挙結果になるといった傾向を今回のイタリア選挙は否定したわけです。投票率が83パーセントという高い数字だったことも、議会民主主義がいまだ機能している証拠だと考えます。
なお、ロマノ・プロディは政権につき次第イラクからイタリア軍を撤退をさせると宣言しました。
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CPE取り下げ後初めての、今日11日のアンチ機会均等法(すでに施行されているCNE、および14歳からの見習い制度・夜間勤務に反対する)デモ参加者はフランス全国で4万1千人。運動の拠点だったポワティエ大学でも講義再開を決議しました。
フランスのアンチCPE運動の勝利も実際の結果を伴わない限り、2ヶ月続いた運動会になってしまう。この運動の結果として、現政権がこの機会に関係団体との実際の協議の上、よりよい雇用システムと、よりよい大学システムの整備につながればいいし、それが現実化しない場合は、2007年の大統領選挙でUMPは厳しい立場に立たされることになる。
少なくとも、この2ヶ月を通じて青小年の多くが初めて政治に興味を持ったわけで、来年5月に彼らが投票所に向かう可能性が高い。また、自分には関係ないと思っていた退職者たちも孫達の将来を考えるきっかけになった。いずれにしても、次回の選挙テーマが雇用不確定性(プレキャリテ)になるのは間違いないでしょう。
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