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2006-03-11

コメント

fenestrae

この手の占拠は長引けば長引くほど占拠側の宣伝になるから無理してでもさっさと掃除しようと思ったんでしょうね。政府側の戦略としては正解です。ただ教育大臣のジル・ド・ロビアン、学生を挑発ばかりしていったいこれは何だと思います。たしか10年ほど前UDFが対FNで曖昧だったときに毅然とした態度をとって一本筋の通った人だと思ったけど、バイルーと喧嘩して文部大臣になったあとバンリュウ騒動のときの態度や、それとの関係でのオートグラフ教育メソッドでのスタンドプレーなんかで権威主義とデマゴーグ性がめだちました。ヴィルパンが譲らないのはこれは規定路線だけど、このジル・ド・ロビアンの対応が火に油をそそいでいくのではないかという予感がしています。

猫屋

このエントリ、これからちゃんと書き換える予定ですが、金曜に駅で見た風景からは予想もつかない方に行った。猫屋政治感覚としては(大して新聞読んでないしTV報道もほとんど見てないですが)、南洋に出てるサルコが(前回のように)ド・ヴィルパンの失敗を修復してウマー、の線かと思う。ロビアンは最近サルコ側に回った人じゃなかったかな。

ただFR3のカメラがソルボンヌ学生側にいたんですね。FR2はソルボンヌ付近に壊しやがいたと報道したらしい。この週末にいろいろなところで、ワサワサと動くんでしょう。たとえばPSのサイトにアクセスできないみたいだし、、、ってもともとそんなキャパないだろうから情報でもないか、、。これからの仏メディアがどっちに転ぶかで来年の選挙に大きく影響がでるでしょうね。

fenestrae

占拠している女子学生の一人が、学長の要請がないと機動隊は入れないが、これから週末で学長はいないからまあ週明けまでは大丈夫と言っていましたが、みんな週末返上で働いているようで甘かったです。
ジル・ド・ロビアンはシュヴェヌマンみたいな頑固ものの感じだけなら学生との間にまだ信頼関係を築く余地もありますが、今はこれにサルコジの軽薄なデマゴーグ体質が加わっているからどうしようもない。もちろん彼としては一般のおとなの世論のほうを向いているというのもある。TF1のニュース記事のフォーラム欄をみると一般の人の反学生バッシングがすごい。
サルコジが出てきてどうなるか。学生のサルコジに対する不信感を考えると、これからサルジが出てきてもそううまく行くか。てぐすねひいて待っている学生もいるのではないでしょうか。バンリュウの若者と違って学生のほうには構築去れた言論も実力行使のノウハウもありますから。もっとも彼が対決姿勢をとらず調停者になる可能性もある。
ナンテールなど三大学の学長がCPEの停止を求める意見を出していますね。ナンテールは反スト派がストの違法性を告訴したというのもあるけど、一方で大学評議会全体で反CPEの声明を決議したりとこれからの動きを先取りしているようです。
あと今ポワチエがヘッドクォーターになっているような報道もラジオで聞きました。

猫屋

金曜日のポールでCPEに異議アリの人が50%、30歳以下は60%というのを読んだんですが、ソースが見つかりませんでした。たしかパリジャンでした。

カナメのひとつは『ソバージュ系壊しや』と『右派壊しや』がどのくらい入ってくるかでしょう。大学では、ノンポリ系+68アコガレ派が始めは多かったようですけど。

クノちゃん

 68憧れ派、なるほどこういう世代の言われ方もあるんですね。
真性(?)68派の僕としてはカルチェラタンに機動隊と学生、催涙弾で、失われた38年の歳月を引き戻したいところではあります。「憧れ派」はちょうど、我々の子供達世代になります。
アコガレ派なんて言われると、後ろめたさと居心地の悪さで入るべき穴を必死に探さなければなければいけません。
 あらゆる分野において今の世界的な、指導者の不在状況はいかに僕たち真性68派世代が成長出来なかったかの結果としてものの見事に現れているとおもいます。
 68年のあの時代、権力と対峙する事を結局はリスクやエゴとしてしか総括出来なかった。
そのツケなのだとおもいます。そんな連中が世界のリーダーシップを握れる訳が無い。
 本当に能力のあった連中は権力中枢からは完全に疎外されてしまっています。
68世代で権力の中枢に残っているものが居るとすれば、それはエリート面して単に風向きばかりを窺っている、せこいチキン野郎にしかすぎません。
 そして『我々の時代は』なんて言う言葉を厚顔無恥そのままに発してきます。
こんな、連中に決して気を許すなです。
 68世代は日本では団塊の世代デス。こんな連中に老後なんていう発想を許すな。
仮に僕に許されているものがあるとしたなら、常に飢えて死ぬ覚悟を持ち続ける事ぐらいです。

猫屋

クノちゃん、どうもです。
今晩8時にド・ヴィルパンがTVでスピーチします。その結果で今回の運動がどっちに転ぶか(小規模なガス抜きデモか、労組と組んだゼネストまで)見えてくるんじゃないかな。
昔と違うにはメディアの力とインターネット・携帯で(凱旋門の抜き打ちデモはそうだったと思うけど、フラッシュ・ムーヴあるいはオフみたいなの)がすぐ企画できるようになったことだと思う。

『68年憧れ派』ってのは単に猫屋のネーミングですよ。オルター・グロバリとかの若い連中とかも入るんだろうけど、全体的に言っても、チェ・ゲバラやボブ・マーリーなんかのTシャツ着て、パレスティナのスカーフみたいの巻いて煙草手巻きのやつ吸ってたりするのっているよ。(こっちからみりゃかわいいもんだけど)。

まあ、68年はこっちではそんなに否定的なものではない。むちゃ嫌いな層はいても、今の35歳から60歳ぐらいの人間の半分ぐらいにとってはノスタルジックって感じじゃないかなと思う。ま、これはパリの話だけど。(地方都市は極めて保守的なとこが多い。)

ただ大きな違いは、68年の運動が対権力(実際の各国政権)だったとしても、今のはそうじゃない。直接には青年層に関わる雇用法が対象だけれども、背後にあるのは現在(そしてこれからの)の経済システムが『普通に、そこそこ幸福に生きていくための職業』を得られるための学歴、というのをどんどんレベルアップさせていて、いくら勉強して職が見つかっても短期バイトだけじゃたまらん、ってゆう不安と閉鎖感があるんでしょう。

けが人や死人が出るストやデモはもちろん困るけど、どんどん厳しくなる学校教育内容にくらべて、将来の展望は見えない、夢も持てない、政治も信じられない、若い連中が、あまるほどのエネルギーを合法内で出すのは悪いことじゃあないと私は思うし、ソルボンヌでなんかあった、、ということで他の地方や他の国の学生たちも声を出すなりしてもいい、と私が思ったとたん、これを恐れた政府は即潰したわけだ。

日本のカリスマ某ブロガーは、日本の若い衆もフランスのように国会燃やせばいい、見たいなこと言ってたけど、それは言い過ぎにしても、バンリュウでのように車に火をまた付け始めても困るわけだが、『やってらんないよ!』って表通りを歌うたったり、大声で叫んで練り歩くお祭り騒ぎぐらいはやってもいい。そりゃ面白いもん。

あと、ソルボンヌ構内には高校生もいて家に帰らなかったから親から一ヶ月の外出禁止をくらった、なんて話してる。パリで言えば、マリファナとデモも高校生活の一部ってところがあります。(アルバイトは休暇中にする子もいるけど一般化してないですけども。)

猫屋

↑なんかエントリひとつ分ぐらいのボリュームになりましたが、
ド・ヴィルパンが何言うか聞いてから、またいいたい放題書いてみます。

クノちゃん

 確かに、68年との大きな違いは、インターネットなどメディア状況がまるで違う事、グローバリズムと言う言葉に象徴されるように世界や権力に対する認識がまるで変わってしまっている事、などなど歳月以上に大きく変わったと思います。
 しかし中国にしてもフランスにしても国家権力は堤防に開けられた針の穴が、洪水を引き起こす可能性がゼロでない事は、過去の歴史から充分に学んでいます。
 権力は針の穴にたいしては寛容であったことは、ただの一度もありません。
権力の許容するお祭り騒ぎや発散も、それが針の穴から棒の穴に広がる可能性を持ち始めれば権力は、容赦なくそれを潰しにかかるでしょう、フランスのCPE反対闘争は権力側から見れば、決して針の穴ではないと言う事だと思います。
 権力の側にとってはバンリュウ暴動よりもはるかに大きな危険性を秘めていると思います。
多分、サルコジもド・ビュルパンもバンリュウ暴動の時よりも言葉を慎重に選んでいるのではないかと想像するのですが?

クノちゃん

 忘れた!
猫屋さんの 「68アコガレ派」っていいネーミングだと思います。
言葉に対するセンスの良さ感じます。
 猫屋さんに一票。

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