国連では、米ブッシュ大統領がテロをなくすためにはまず貧困をなくさねば、、などと今頃正論を叩いているようである。リップサービスとしても、これまでの“テロは叩く”のワン・パタから一歩引いたことは注目に値する(かも)。しかし、相変わらず日本メディアは国連活動を扱わない。国連スキャンダルだけ鬼の首とったようにフォーローするブロガーも(時として)いるわけで、小泉関係見てたときも思ったけど日本広告代理店と個人ブログの関係って、どうなってんの。
ブ大統領は米南部カトリーナ被災地の再建に大幅な援助を投入とも発表。必死だな。ま、ニュー・ニュー・ディールで国内需要持ち上げに持ってく手はあるんだが、ドーズが微妙。被災者救援重視しないと支持率は上がらないだろから、低収入住民がいなくなった広大な土地に広大なテーマ・パークとか石油コンプレックス建築は、さすがやれないだろう。大体、決壊した元の堤防と同規模のものを再建とかどこかで読んだが、カトリーナを越えるパワーのハリケーンを想定しないのだろうか。まあ、地球温暖危機論は米国ではメイン・ストリームでは(まだ)ないのだろう。メキシコ湾沿いの石油コンビナートがやられて米国は石油不足。
イラクが悲惨を越えて最悪である。最悪は比較級のどん詰まり。この先はどうなるんだ。内戦/市民戦争にしても外部からの攻撃が発端。米国世論はイラクに使う金を南部にあてろ、と言ってるようだが、米国はイラク安定に責任があるのだ。だが今の米政府にはその責任を果たす能力がない。米国は世界でもっとも精神科医が多い国と思われるが、その数をもってしても“他者”の精神構造を理解できない。先端文明とはそういったものかも知れぬ。
04年の米大統領選挙と今年5月のフランスEU憲法国民投票と、そしてこれは自分も投票した日本の今回の総選挙を並べて考えている。一歩さがって、距離をとって見回しているわけだが、なかなか難しいな。今週末はドイツで選挙:シュレーダー危うし。
昨日のブログで挙げたルモンド社説の一日前のエディトリアルは主筆JMC/ジョン・マリ・コロンバニが書いている。《La France à son rang》、タイトルの翻訳は難しい。フランスは自分の足元見ろ、って感じなんだろうか。内容は、無記名《小泉革命》とほぼ正反対のもので、フランスも“改革”せんとドツボにはまりまっせ、、と言ったようなもの。高学歴・管理職・知的左翼が読者層のルモンドであるからして、ウェブ版では111の読者書き込みがあったがほとんどは批判である(全部は読んでないので確信はない)。各種ある仏国家的スポーツの中に、税金逃れと(アサヒ叩きほど過激ではないにしろ)ルモンド叩きというのがある。ま、コロンバニは以前の大統領選挙でも読みをはずし、社会党を見切ってバラデュール支持、結局シラクが勝って大恥書いたことがあるわけね。どうもド・ビルパンを、文学趣味傾向のせいだろうが評価しているフシもあるので今後のルモンドには要注意。
ところで今週のクーリエ・インターは“サルコvsド・ヴィルパン”特集である。表紙を見て買ってしまいそうになった極貧人。イケナイ。ちなみに、歯医者の待合室で読んだゴシップ紙によるとサルコ夫人は相変わらずあの恋人とNYだの地中海だのでヴァカンスを楽しんだ様子。サルコの最近の恋人は某女性歌手だそうだ。仏広告代理店も話題つくりが大変ですね。
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