法王選出会議は意外と短い時間で終了、ドイツ出身のヨーゼフ・ラツィンガー枢機卿(78)が第265代法王に選ばれました。コンクラーベといういたって覚えやすいネーミングですが、これはイタリア発音で、フランスではコンクラーヴとなる。新法王もここではブノワ16世と呼ばれます。前法王はジャン・ポールだったわけで、もともとファーストネームに聖人の名をつける習慣がまだまだ強いこの国では、ジャン・ポールにしてもブノワにしても大変一般的な名前。“法王”もフランス語ではパップ、イタリア語ではパーパと発音、ここらへんのカトリック世界での法王の身近さは日本では感じ取れないのではないかな。また法王の《父権原理性》についてはもう少し語られていいと思います。
私自身はキリスト教にはあくまで批判的な考えを持っています。それはそれ、反信仰告白は別の機会にいたすとして、今回の新法王選出に関していくつか走り書き、します。
台所で、ラジオを聞きながらコヒーなんぞ飲んでいたら 『煙突から出てきた煙が、白だか黒だか不明瞭、、』 というコメントが聞こえてきた。『ああ、白ですう。』 ヴァチカンの鐘が鳴り響き、ウチの周りでも鐘がなりだした。法王選出にこぎついたサインですね。しかしTVはつけたものの、大統領選挙とは違い新法王の名が発表されるまでは30分ぐらいはかかるってんで、TV消す。ご町内の鐘は相変わらず鳴り響く。。。
新法王の祝福はラテン語でしたね。フランスではラテン語ミサはディシドン/離脱派しかしてないはずで、耳に不思議。
こちらの報道によると、今回の選択はヨハネ・パウロ2世の影響力が強くて、新法王選出が長引くことを避け(前法王の遺書にもこう書かれていたらしい)、短期間・暫定的法王としてラツィンガー枢機卿が選ばれた。枢機卿は前法王に近く、保守つまり、エイズ・避妊に関しての考えはまったく保守であり、マリア信仰に重点を置く。南米やアフリカをより考慮する、あるいは反エイズ・反ホモホビーの法王を望んでいた人々の期待からは遠い選出でしたが、実際ヴァティカンにはゴリゴリ保守もいらっしゃるわけですし、ローマが改革に乗り出すのは最後の最後、、、になるのカト。なおドイツ人の法王は1000年ぶり。ドイツはプロテスタントの国かと思っていたんですが、実際は全人口の35パーセントがプロテスタント、同じく35パーセントはカトリックとのこと。隣国のこと実に分ってないです(反省)。新法王はババロア地方出身で、ビール飲みのようですが、イタリア語で「私はぶどう畑の労働者」みたいな、、私は聖書読みではないんで分らんのですが、、、ことを言ってました。
ジャン・ポール/ヨハネ・パウロ2世は26年間にわたりカトリック世界を君臨しました。で、今回は私にとって初めての法王選出です。なんだか2・3年でもう一回、になりそう。
なお上の写真は、本来大々的広告キャンペーンに使われるはずだったが、教会からクレームがついてボツになった写真。東欧出身の若いモデルたちにはやせすぎの感はあるものの、なかなか良いのにねえ。右はダ゙・ヴィンチの『最後の晩餐』です。
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