本来ならこのエントリ・タイトルは La vie est belle のはずだったんですが、うまい日訳文が見つからない。直訳では“人生は美しい”なんですが、どうもニュアンスが違う。まあ、翻訳された仏語文学作品を良く探せば見つかるんだろうな。とか考えながらブログ回りしたら内田教授のところでソウブキップにぶつかりました。 内田教授は「逃れうるものは逃れよ」としている。ある意味さすが、文学的です。ゴダールの映画でそんなタイトルあったなと思い、探したら “Sauve qui peut (la vie)” でありまして、なんかね式括弧の使い方ですが1980年のこの映画、日本語タイトルは《勝手に逃げろ(人生)》。んー、これもうまいな。危機感が良く出ています。
私の認識では、まあ幸いにソウブキップを自分から叫ぶ、あるいは誰かから怒鳴られると言う経験はまだしていないですが、、津波とか火事とかで、けが人とかが隣にいても『俺のことはかまわんから、はよ逃げろ』の感嘆符つき太字、のカンジかと。
さて、本来タイトルにしたかった La vie est belle というのは、きっとそうやって必死で逃げてきて、ひとまず安全な場所まで来ると。そこでさっきの危機状態を、そして置き去りにした“危機”について反芻・理解とかする0.5秒ほど前に、周りを見て、たとえば桜なんぞ咲いていたりして、うちひとりごつる言葉ではありますまいか。
さて、内田教授の問う『ニッポンの小説は再生できるか』問題。どうなんでしょう。
『ニッポンの小説は再生できないかもしれないが、マンガがあるじゃん』では答えになりまへんな。
*
ラフォーレが la forêt だと分ったのはごく最近のことです。意味は『森』。でもフォレストとラフォーレがおんなじだよって分る人は少ないと思う。ま、原宿のあそこに森というのも不思議だが、案外“森ビル”シリーズの番外なのかな。
なお写真は ゴダールの映画 ソウブキップから。 ジャック・デュトロン/Jacques Dutroncです。
ところで、今日のブログに何を書きたかったのか、忘れてしまいました。ソウブキップのインパクト/毒気が強すぎたと言うべきか。
コメント