ね式（世界の読み方）

PKK女性活動家３名パリにて殺害される

昨日2013年1月9日、パリ10区ラファイエット通りのpkk情報室でクルド人女性活動家3人が殺害されました。関連猫屋ツィートをここに貼ります（一部文章を書き換えました）。

新しい情報が入れば付け加えたいと思います。

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エルサレムでは異例の雪が降って、の記事読んでいたら、パリでPKKの女性活動家３人が殺害されたと言うニュースが飛んできた： http://goo.gl/rmvxA

PKKとはトルコ東部のクルド独立運動政治団体訂正：クルド労働者党、その情報事務所がラファイエット通り（１０区）にあり、そこが襲撃され３人の女性が殺害された。

殺害された３人のPKK活動家の写真。 pic.twitter.com/o7duhC8z

なお、殺害された３人の女性活動家のうち２人は頭を撃たれ、一人は胸を狙撃されていた訂正：3人とも頭部を狙撃されていた。計画的プロの仕事ですね。

さきほど貼ったブログ記事とは別に、PKK活動家パリ殺害事件の正式ル・モンド記事も見つけた（仏語）：http://goo.gl/o99XT

パリ１０区のあたりは（ハードロックカフェもそば）なぜかクルド人が多く、ケバブ屋も多いところ。前はユ系の人が多かったけど、高齢化でこの頃はだいぶ雰囲気が変わった。

近くのサンドニに立っているお商売のお姉さんたちもこの頃は中国の人が多い。

ル・モンド記事によると、現在フランスに住むクルド人は約１５万人でそのうち90%はトルコから、のこりの多くはイラク・イランからで、シリア・リビア・ コーカサスからのクルド人も含まれる。トルコ政府はPKKとの“和平交渉”に入ったばかりで、PKK内部和平反対派の犯行可能性もあるらしい。

[クルド女性活動家パリ殺害事件]：殺された３人の活動家の年齢は25歳・3228歳・55歳。現場には３個の薬莢が見つかっている。55歳の女性活動家はpkk創設メンバーとのこと。

PKK活動家殺害事件が昨日の何時に起きたのかわからないが、ラファイエット通りは昨夜私がいたコンサート会場から俯瞰で4から５キロの地点である。

BBCの記事（ヴィデオあり）：Kurdish PKK co-founder Sakine Cansiz shot dead in Paris http://goo.gl/yWXTm

これは事件後の抗議行動ヴィデオページBBC; Kurdish protests after Paris killings http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-20970836 …

ガーディアンの記事はこっち：Kurdish activists shot dead in Paris  

ガーディアン追加記事（今のところこれが政治的背景も含めて一番詳しい）：Kurdish activists' murder in Paris casts shadow over peace process in Turkey　建物の前に集まった群衆がクルド語で叫んでいたのは"We are all the PKK"だったとのこと。

こういう時はフランス報道はどうしても「慎重」になる。隣国に飛んだほうがよい。なお武器はサイレンサーつきらしい。

女性３人の殺害死体は午前2時に建物一階にある事務所で見つかっている。（レッド・フォード出演の映画「コンドール」を想起させる）55歳女性は長年を刑務所過ごし拷問も受けていたという。

追加：3人暗殺に使われた銃弾3発9発らしい（現場で見つかった薬莢数）。午前2時ごろ、3女性の一人のパートナーが心配して事務所に行き、3人の遺体を発見した。犯行は9日午後と見られている。

犯行があったのはパリ北駅付近の147 rue Lafaette。

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TOGETTER（だっけ？）の使い方も知らないので、こちらに貼りました。

以上、取り急ぎ

懐疑の時における原子力

昨年末、12月28日ル・モンド紙プラネット枠に掲載の記事、昨日見つけたので即訳してみます。現在の欧州核発電について短くまとめています。

なお仏・英語では原子力も核も同語（nucléaire/俗語でnuke）ですので、原子力と訳してもそれは直球で核のことです。

Le nucléaire à l'heure du doute

懐疑の時における原子力

ル・モンド| 28.12.2012

1979年のスリー・マイル・アイランドも、1986年のチェルノビルも、これほどまで多くの論議を呼びはしなかった。原子核擁護者の、もっとも熱心な者さえが、それまで目を閉じたまま信じていた「すばらしい」エネルギーに疑いを持つためには、2011年3月11日のフクシマ核災害を待たねばならなかった。

もっとも最近に投げかけられた疑問：ベルギー核安全委員会のヘッド、ウィリ・ド・ロヴェレ/Willy De Roovere はその役職を去る直前のクリスマスにこう発表している。「私たちは、核の危険性を今でも受け入れることができるのかどうか自らに問わねばならない。正直に言おう、このリスクを考慮した場合、私は他の形のエネルギーを選ぶだろう。」

これは孤立した意見豹変ではない。ベルギーとドイツに続きスイスも原子力脱出をプログラムし、元スイス電気企業総会の長で著名な原子力技術者でもあるジャック・ロニョン/Jacques Rognon教授は、2011年、原子力をもう信じないと説明している。地下深い地熱エネルギーなどすでに現実化された他のエネルギー源を示唆しながら、（原子力発電は）人々に受け入れられるにはあまりにもコストが高すぎ、複雑すぎ、問題も多すぎると彼は語る。

いまだ原子力が大きなコンセンサス（合意項）であるフランスにおいても、核の不謬性（l'infaillibilité/まちがいのないこと）ドグマはもう通用しない。それは、核開発推進の中枢であるX-Mines（グランゼコルのX＝ポリテクニクとパリ国立高等鉱業学校）でも同様だ。「数々の予防策にもかかわらず、核事故の可能性は絶対的には除外できない。」と2012年1月、ASN（原子力安全局）長アンドレ-クロード・ラコスト/André-Claude Lacosteは語っている。彼の同輩であるジャック・ルピュサール/Jacques Repussard、放射線防護・原子力安全研究所（IRSN）所長はフクシマは「想像しがたいことの想像を強要する」と示している。

これらは、技術的先進国で起きたカタストロフにショックを受け「改悛した者たち」の言葉なのだろうか？そうとばかりは言えない。

このセクターの代価の問題も今までの確信を揺るがす。原子力推進派たちは、彼らのエネルギーが「脱CO2」であることを前面に出すが、それは正しい。温暖化はますます拡大し脅威となっている。しかし、もう一枚のカードである（原発の）安価性は切り札の要素をどんどん失っている。

安全を確保するための新しい基準、あるい長期間枠で見るキロワットあたりの価格を考慮すると、このまま原子力を使い続けるコストは、原子力発電からの脱却の場合と同じような高額になると多くのエキスパートが見積もっている。新しい世代の原子力発電EPRの場合、フランスでの建設費用の大幅な超過は、2007年から2012年の間に、33億ユーロから85億ユーロに跳ね上がった。これは、この炉の収益性と輸出可能性に対する疑いを産むまでになった。

この疑念は、いくつかの国（スイス、合衆国）では、若い技術者たちが原子力セクターを避けるまでになり、技術の引継ぎが問題となっている。

フランスは、エネルギー移行に関する国家レベルでの論議に着手した。原子力は議題となるだろうが、それはフランソワ・オランドが原子力の占める割合を今から2025年までに75%から50%まで引き下げると決定したことによる。だがこれは、すべての疑問が問われる良い機会なのだ。

長い間、原子力は白い巨塔の科学者達だけに担われてきた。しかし科学のセオリーでは、いかなる知識も反証を免れることはできない。　原子核も、他のエネルギーと同様、おなじ科学的厳密性と正統的経済学によって検討されることを強く願う。

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1月10日後記：タイトルと本分一部単語の変更しました。