日本やヨーロッパやシリア等々で起きていることが脱力するほどにひどく、あきれてブログ夏眠中(あるいは寝たふり中)でしたが、あまりにハードコア:目が覚めた。
ロンドン・オリンピックがやっと終わって、ほっとしたはずが。。。
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昨日2ヶ月前からロンドンのエクアドル大使館に逃げこんでいたアサンジの亡命請願がエク政府に受理された。受理発表の前に英国政府は、「亡命が認められたら、英国当局はエク大使館を襲撃する」とまで発表した。
御存知のように、大使館は該当国の「領地」だというのが国際法的筋。2002年だったと思いますが某国の在中国領事館に北朝鮮難民が駆け込んで、某国領事館は中国政府に警察派遣を依頼したらしい:これもかなりアバウトな国際法理解だったが批判はあったのだろうか(ちなみに某国外務省の人は『某国国民を守るのは大使館の仕事ではないです』と言ってたらしい←かなり昔の話です。イラクで某国青年が殺されたより前のことだ。)あれ民主主義ちゃうよ、某国。
アサンジの話のソフト版をWSJ日本語版が書いてます。参考:エクアドル、アサンジ容疑者の亡命認める
この記事、もちろん肝心なところは書いてない:あれスウェーデン法律にしたがえば「強姦」にあたるのかなあ?ちょっと変。アサンジをスウェーデンに招いたグループ内の女性二人がアサンジと合意の上「寝ちゃった」んだけど(別時間別場所)、ひとりの「彼女」が眠り込んでる間にゴムなしで「寝ちゃう」トライしたそうで、だいぶ後になってから2人の女性は警察に通報した。その結果アサンジは法廷に証言を求められた。(かの国ではパートナーの合意なしにゴムなしINは罪らしいです)。つまり、今の段階でアサンジは単に「証人」として召喚されている。
で、彼女たちは実はあっちのエージェントだって説もある。この説かなり信憑性高い:世界中に眠れるパラノイアC系エージェントは五万といる。←これ陰謀説ではありません:まったくの事実です。日本ではこれ系と、ウィキリークの話はたぶんタブーなんだろう。某国って個人があれだけ英語勉学に金かけてんだし、あれだけオタクなんだし、ならウィキリーク真面目に翻訳すればいいのにねとか思います。。。
(なお、アサンジとエクアドルの交差点は3ヶ月前のRT(ロシア・トゥデイ)の番組)
アサンジの危機:英国が彼をスウェーデンに強制送還した場合、バックにUSが控えているスウェーデンからUSへの強制送還の可能性が高い。USでのスパイ罪死刑執行ありうる。
結論:昨日はエク大使館前でデモしてた連中が軒並み検挙されていました。しかし、なんで英米は国際法を無視してまでアサンジに固執するのか:恐いからです。これは、アサンジたちが握っている情報の性質ゆえなんだろう(これってシティの金融網にからんだ話と推定できる)。また(間接的にですが)世界中のアノニマスが目を覚ますことも英米は恐怖しているはずだ。
あるいは、アンチ権威ネット世代の象徴になったアサンジを「トロイの馬」化させ、アノニマス・ブラックリスト上の大物逮捕を狙ってるのか。米国のパトリオット・アクトを思い起こせ。
(だが、アノニマス組織構造自体がかつてのような定型ピラミッドではなく、日本で行われている反原発運動も同様だが、つねに流動的ネットワーク、あるいなドゥルーズの言うリゾームであることをはっきり認識すべし:これが今世界中で起きている“自然発生型”運動の特徴で、情報操作(by スピンドクター)が効かなくなると暴力装置“国家”は“弾圧”というもぐら叩きに出るだろう。だがモグラをいくらたたいても、ネットワーク自体は死なないんだよ。過去の例:欧州レジスタンス)。
メディア帝王マードックのパシリであるキャムロンは、アルゼンチンに戦争を仕掛け、ネオリベ自由経済原理主義を仕掛けたサッチャーのまな弟子:なんでもやるだろう。
BBC のヘッドがNYTに御栄転、のニュースも昨日読んだ。
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だが、たとえば無数のアノニマスが本気になれば、ストラテジックなネット中枢をも簡単にサイバー攻撃できる潜在力を持ってる:軍事・金融・多国籍企業・原発・医療施設・政府・個人etc. これがサイバー・ワーね。
アサンジ・ケースは1パーセントの金持ち企業=ロビー=ビッグブラザー+ こばんざめ達にとっても、99パーセントのビンボ・アノニマスにとっても戦略的に大きな曲がり角だろう。
派生
イラン山間部に地震があったあとの昨日は実にハードな一日で、南アフリカではスト中の鉱夫員に対し警察が実弾で攻撃、鉱夫18人全員34人死亡。
ロシアで「聖母マリア様、お願いだからプーチンを追い払ってください!」というヴィデオをネットに流した女性3人パンクバンドPUSSY RIOTに対し当局は2年の強制労働収容所送りという判決を出した。やはりプー様の頭の中は30年前のKGBで止まっている:天然ガス売り上げ威力です。金が儲かると脳細胞進歩しないですね。
対するUSはシェールガスで対抗を図ってますが、あれってカラ元気だろう:ダーティー・エナジー。エネルギー大手の頭には、マクロな意味でのエコロジーとか自然破壊なんて意識からっきしないです。あるとしても広報担当部内だけだよ。
BUSINESS IS BUSINESS AS USUAL
しかし、プーの国はアサンジ支援しかねないからなあ、ことはハイパーに複雑です。
日本の活動家のみなさんは、反再稼動に忙しいんだろうが、ACTA(Anti-Counterfeiting Trade Agreement)ってのもありまして、これTPP(Trans-Pacific Partnership)とも絡んでくるし、仏でのネット規正法HADOPI法にあたります。
ここでも、オールド・エコノミー(東電も含まれる大手マルチナショナルのカルテル)がいかにして個人ユーザーの自由空間を締め上げようとしているか、いかに彼らの登録商標20世紀型システムはout of date なのか分かる。
で、これ重要:ようこそ民主主義、さようならACTA ←見てね。欧州アノニマスの動きも分かる。
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並行して、被害総体が「想定外」な事故を起こした東電も、かの悪名高きゴールドマン・サックスも、メキシコで麻薬系キャッシュのマネーロンダリングしたHSBCも、わけわからんデリヴァティヴで大穴開けたGPモーガン・チェイスも、インサイダー取引で告発されたノムラさんも、2008年の銀行間金利/libor不正操作したバークレーもですが、せいぜいぜいペナルティを払って、あるいは何人かが退職して手打ちです:だれも刑務所には送られていない。
なんだこれ、の世界でしょ?:まっとうに怒らないと体を壊します。(変に切れて、自動小銃弱いものめがけてぶっ放すのはいけません。)
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以上早書きしました。なお、ネブロ上リンク先のウィキ日本語版は、内容がかなり???な場合もありますが、読むの簡単だから貼ってます:可能でしたら英語版あるいは仏語版を参照ください。
あしたはパリのあたりでも気温35度まで上がるそうです:エルニーニョ。
取り急ぎ。
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