1989年11月9日にベルリンの壁が落ち、20世紀を終焉させた。
2001年9月11日、テロリストのアタックを受け崩壊したワールド・トレード・センターのツウィン・タワー映像は、21世紀の始まりを世界中に知らしめた。
これは今読んでる（もうすぐ読了予定）著書内での“弱国の悲劇”と名づけられた章で、ダニエル・コーエンが書いてるんですが、ではそうしたら2008年9月15日のリーマン・ブラザーズ破綻は何の記し（しるし）だったんだろ。
それは現行経済危機の実際の大きさ・長さと、それがもたらす社会的かつ地政学的影響の大枠だけでも把握できない間は分からんのだろう。そして、地上に存在するわれわれ人間たちが、どうこれからの歴史を作っていくかによるんだ。
少なくとも、1989年以前の冷戦体制内での経済状態に逆戻りする可能性は皆無だろう。
未来の歴史はまだどこにも書かれていない。どちらに転ぶのかは誰にも予見できない。
歴史とはそういうものだし、たった一個の人生は宇宙内の最小で最短期間存在する砂塵でしかないとしても、その一人の人間のひとつの生が集まって人間世界と地球の現在を作っているのだ。あきれるほど当たり前だの話だが、その孤独で無力な世界中の一人が集まって、たとえばこのネット空間を構成している。
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昔、世界中を回って山だの海だので好き放題の極限スポーツ三昧をやっていたある友人が、冬山で雪崩に会った時何をすべきか教えてくれた。
。。。雪というのはひどく重たいから、雪に閉じ込められた状態で動くのはきわめて難しい。それでもどこかに雪の密度の低い部分が絶対あるんだ。パニックに陥っては周りに残った空気を無駄に消費するばかりだから、落ち着いてできる限り頭の周囲を見回し、一番明るい部分を探す。ポイントを見つけたら、指先を少しずつでもその光の方角に向けて動かすんだ。少しずつ、休まず。。。
そういうことだ。