以下は、最近本も出した、サルコジ追っかけル・モンド記者フィリップ・リデによる長い記事から最後の部分のみ翻訳です。記事タイトルは、ニコラ・サルコジ:インポッシブル大統領
「たんまり稼ぎたい」 "JE VEUX FAIRE DU POGNON"
「サルコジが変わった」オペレーションは軌道に乗った。現時点での意識調査結果に変化はない。
大統領5年任期で最初の関門である市町選挙は破滅的だった。大統領支持率は40%あたりに停滞している。悲劇的だ。
疑いを抱くことを知らない大統領は、自分が支持を上げようと大きな賭けをしている間に、少しずつ人気が上がって来たフランソワ・フィヨン首相に責任があるのだと、攻撃を加える。
(内閣メンバーの)食い違い発言があるたびに、「次回は首だ!」と言うのだが実行したためしがない。
あきれた第一党メンバー内から、不協和音が聞こえるようになった:「サルコジは見せ掛けだけの硬派だ。」
時として、彼はすべてを投げ出したい衝動にかられる。 一回任期のみこなし、フランスを改革したら政治を去るのだ。
来訪客に対し「任期は一回しかしない」とささやくが、誰も彼の言葉を信じない。
上着の胸ポケットのあたりをたたきながら「目いっぱい稼ぎたい」と、彼は続ける。本性が戻ってきたのか? しかし彼は、人が彼に望むことしかしていない。
彼は大統領を「する。」 控えめに振る舞い、重いブライトニング・クロノメーターはしまいこんだ。今、使っているのはパテック・フィリップだ。 レマン湖周辺に住む本物の大金持ちたちが持つ、“控えめ”なスイス腕時計である。
昼食会で改革と外交について語り合う合間に、彼はテーブルを共にする招待客たちにこの腕時計を披露する。 「これは前の時計より4倍高いんだ!」と得意になる。そして以前のようには相手の話を中断しないよう気をつけながら対話を続ける。
招待客の前では、空威張りして、ジスカールやミッテランやシラクとは違ってどの改革も諦めないというが、誰もがそれら前任者をモデルにして欲しいと願っている。
横柄に彼らの失敗を話題にする。そして、大げさに、こう言い放つ:「現実はばら色じゃあないが、まあ結局のところ、統治するのは思ったよりも簡単だ。」
Philippe Ridet
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風に聞いた話では、カルラ夫人はサルコ教育のため、2人で“本当に貧乏な”家庭に2時間訪問したとか、コメディ・フランセーズに芝居を見に連れて行ったとか。そんなトレーニングでNSが大統領になれるんだったら、アタクシだってディオールのスーツ国費でオーダーして(坊主と袈裟)大統領になれそうな気がしちゃいます。
なんか、まるっきり“逆プリティ・ウーマン”、あるいは古くは“マイフェア・レディ”じゃん。
ん?ヘップバーンもジュリア・ロバーツも美人だったからなあ。でも、プリンセスがキスしたって蛙は蛙だ。ハラホレ、ハレ。
しかし、きつい記事ですな。ル・モンドあぶないっつーに。ラガルデールに買われそうなんだよねえ、大丈夫かなあ。
サルコジ語録では、フランソワ・レオタールの本『Ca va mal finir』に書かれていた「Je suis fidèle aux ennemis」ってのが、マンガみたいで凄い。直訳すると「私は敵に忠実である。」 つまり私に敵対したやつのことは決して忘れない、ということ。
まあ、父親が去ったあと祖父と母親に育てられ、28歳でコルシカ出身の女性と結婚するまでヌイイの母親宅に住んでたという経歴を想起してみますと、やっぱ、こりゃ、“いつも一番になりたいマザコン児童心理”なんだろう、と、心理学も精神分析も知らないアタクシだって思いつく。
これが田舎の中古車販売店マネージャーなら、困ったもんだ、で済むんですけどねえ。。。ってわけで、住人の約70%が困りはててるフランスの5月であります。
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これは、滞在許可証に関する弁護士さんの記:長いんで内容を紹介できないのが残念です。滞在許可の歴史とか、二重国籍とカルラとかが書いてある。
Soyez plus compétents que le président de la République 大統領以上の知識を持つべし:がんばらねば。
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物価関係
フランスで、一ユーロで買える食品:Avec un euro, que peut-on encore acheter ?
残念ながらこの調査が行われて(時期不明)から、食品・日用品の値はさらに上昇、現在ハイネッケン500cc=1.25ユーロ。ダネット四個パック=1.85ユーロ。以上地元モノプリ価格。
フレッシュ牛乳2L=2.55ぐらいだ。ハイパー行くとモノによっては30%ぐらい安いか。。(ハイパーの方が高いものもあって、それで元とってるので一般化は出来ない)。ユーロ高なのに、日本や米国から来てる商品も安くならないのが、資本主義の不思議であります。
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世界食糧危機関連。
米:ビルマの一人当たり年間米消費量200kg / フランスでは4kg (C dans l'air から引用 )
米国が生産するトウモロコシの50%は植物燃料になる。普通車一台の一回満タン燃料に値するトウモロコシは低開発国での子供一人の年間消費量とおなじ。(Les mots croisés から引用)
あ〜、と変に納得。「後、4年」マリアンヌでしたっけ?このタイトルで今週売ってたの?
その通りですよね。
投稿情報: k | 2008-05-08 12:55
猫訳は最後の部分ではなくて、ほんとはもう1ページある。しかし、腕時計のような卑近なネタだけ取り出してリンクまで張って喜んでる猫には、どうやらスポーツ新聞並みの知性しかないようだね。
投稿情報: ka | 2008-05-09 18:43
そこのアルジェにいる人。すんませんが、意味分かる日本語でコメントキボンヌ。答えようなし。
投稿情報: 猫屋 | 2008-05-09 20:02
サルコ、時計替えたのですか。 でも皆に「披露」するところは変わってないのですね。。(変わりようがないか。。)
みなが「前任者をモデルにして欲しい」と思っているくだり、爆笑ですね。
1ユーロで買える食品。マルシェ以外では難しくなりましたねぇ。。リヨンはまだちょっとましかな。
話は変わりますが、以前頂いた寿司海苔、おいしかったです。手巻きにして頂きました。ありがとうございました~☆
投稿情報: ねむりぐま | 2008-05-13 00:24
返事遅れてスミマセン。
こっちじゃマルシェのほうが高いんですよお。リヨンは産地が近いからなあ、いいなあ。
ホームメイド梅干のストックはなくなったけど、ローコスト海苔のほうはまだあるんでお分けできます。またどんぞ。
投稿情報: 猫屋 | 2008-05-14 14:10