ね式（世界の読み方）

バカロレア哲学出題に５人のプロ書き手が挑戦

ル・フィガロ紙の引用は、たしかここでははじめての試みですが、やはり翻訳なしのリンクだけ、でも映像ありです。オルメッソンはじめ、ハンディキャップ背負った仏若手哲学者、元トップ・モデル現在歌手の髪結い亭主哲学者も挑戦者でしたね。残念ながら各候補者の解答と採点結果はまだ見つかりませぬ。à suivre...

Les surdoués passent le bac : 天才がバカロレア受験

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続きです。見つけましたですよ。
Ils ont repassé le bac de philo：バカロレア哲学試験を再受験

以下が、受験者の解答

エリエット・アベカシス　Eliette Abécassis　（若手女流哲学者）
主題；すべての自覚とは開放であるのか。採点19/20

ポール-マリ・クートー　Paul-Marie Coûteaux （ENA出で欧州議員、知識人）
主題；芸術は我々を現実から遠ざけるか。採点17/20

ジョン・ドルメッソン　Jean d'Ormesson　（ル・フィガロのエディトリアリスト、アカデミー会員。ヌーヴェルスターのジュリアンの刺青がこのオルメッソン、バンドの名前にもなってたですね。。たしかジョン・ドルメッソン・スイサイド・バンド）
採点不可能だそうです。

アレクサンドル・ジョリアン　Alexandre Jollien　（脳性麻痺というハンディキャップを抱えながら、哲学の世界に魅了され、今は複数の本も出している若い哲学者）
主題；欲望は現実によって満たされうるか。採点18/20

ラファエル・エントヴェン　Raphaël Enthoven （歌手カルラ・ブリニの夫、エコールノルマル哲学科出、シヨンス・ポの教授。ＴＶによく出てる。たしか前の奥さんはBHLの娘。）
主題；欲望は現実によって満たされるか。採点19/20

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ホヨヨ、いくらがんばっても満点てのはもらえないんだと記憶しますが、19/20ってスゴイ。ちゃんと読んでみましょう。なお各コピーの下のリンク先で採点者のコメントも読めます。来年バック・フィロ受ける人は（っていないか、、）参考にしてください。

クリップス；サルコ・ブリーフィングの証人、シラク証人勧告、消費税アップなど

ヴィデオが話題になった、G8 でのサルコジ記者会見、前から三番目の席にいたル・モンドスイス紙Le TEMPS特派員の手厳しい証言です。冷血無慈悲な国際関係・大人の世界に足を踏み入れて、おどおどするティーンエイジャー・サルコの図。

Heiligendamm, jeudi 7 juin, 17h30...
LE TEMPS.CH | 13.06.07

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TVAソシアルに対する経済専門家（賛成と反対）ふたりの意見です。結局のところ、この消費者税アップは隠密作戦だったはずが、ＴＶでファビウスに質問されたボルローがポルロッと内緒の“真実”をもらしちゃった、、というのがカナール・アンシェネの説明でした。サルコは、一時的ＴＶＡ凍結を言ってますが、いずれにしろ減税バーゲンを実現するためにはファイナンスするわけで、また外国から借金ですか？借金も財産のうち、、というのは最近のニューリッチのトレンドですが、今のフランスにその余裕はないですよ、大将。

Pour ou contre la TVA "sociale", le point de vue de deux économistes
LEMONDE.FR | 13.06.07

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こちらは１４日朝ラジオＲＴＬで、TVAソシアルの仕掛け人・アゴなし男エリック・ベッソンにインタヴューしたジャーナリスト、アパティ（カナル・プルスのグラン・ジュルナルに出てる南仏なまりのエレガント・マン）の個人ブログから。　Itv Eric Besson 14/06

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シラク証人として呼び出し勧告、のカナール・アンシェネ（結局水曜にぶじ発行されてました、でも時間なくてまだ全部読んではおりません）記事の裏はまだ取れてませんが、（たしかル・モンドグループ傘下の）ラ・デペッシュ・デュ・ミディ、の記事があるんでリンクしておきます。
Chirac le justiciable ： 刑法に引っかかりうるシラク
同紙の別エディトリアルもいい。TVAというガス室 ： L'usine à gaz de la TVA

カナール・アンシェネは、株主も広告も不在な、フランスでもっとも信頼できるプレスです。ジャーナリストたちも、リスクを自覚しながらも天狗にならず、おまけにあくまでフレンチタッチの軽さと真面目をうまくバランスさせながら、手作りの新聞作りを続ける、奇異な存在です。おまけにチャーリー・エブドが時として陥るエロぶりもない。ル・モンドが大きくなりすぎて、自家中毒することもあるのに比べると、これは本当に大変なことですよ、プジャダス君。わかってんのかね、君。というわけで、月曜シラク尋問に、5000ペセタス。

後記：恥ずかしながら中年兵は死なず、ただタンタンと日記再開。ジスカール・デスタンみたいにゴネテ・ゴメンナサイ・デス。

クリップだけよ；多分ネブロのおしまい、

猫屋は、単なるビンボー移民求職中高年齢、年金なし生活人に戻ります。でもどこに帰れと言うのか、、、、さようなら。

La guerre monétaire n'aura pas lieu, par Pierre-Antoine Delhommais
LE MONDE | 13.06.07

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Crise de confiance à la rédaction de France 2
LE MONDE | 13.06.07

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メモ：シラクが証人として１８日尋問される予定らしい、付加価値税上昇、など

（まだ読んでないですが） 明日発行のカナール・アンシェネによると、大統領職刑法特権が今月１６日に切れノン・アンタッチャブルに戻るジャック・シラクは、クリアストリーム・スキャンダルに関する証人として、２日後の１８日に尋問を受けるらしいです。日本隠し口座関連でしょう。

今のところ、シラクに近い筋はこの出頭勧告を否定しています。大統領選挙前、サルコジとシラクの間で、サルコジ支持表明に対してシラクの汚職不問、というディールが成立したという噂がありましたが、現在のサルコジはシラクを意識的に無視しているわけで、“政治と裏切り”という、古代以来のシナリオがここでも繰り返されてるのかも、ですね。

以下はシラク証人尋問関連ル・モンド記事。

L'entourage de Jacques Chirac dément toute convocation dans l'affaire Clearstream
LEMONDE.FR | 12.06.07

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翌日追記：本日はプレス出版ストがありまして、全国紙発行なしだそうです。まだ新聞買いに出てないんで確認してませんが、基本的にはカナール・アンシェネも販売されてないはずだ。（AFPのディレクターにはプロサルコが任命されてますから、今のところ一番信頼できそうな）ロイターの関連記事見つけたので貼っておきます。クリアストリーム疑惑に関してシラクは尋問されるであろう、
Chirac serait convoqué comme témoin dans l'affaire Clearstream

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TVAソシアル/ 社会付加価値税上昇、キターーーー !!!（ってか、キソーーー、てかやっぱり来るよなー）。

現行の19.6パーセントから、５ポイントアップ（つまり24.6％だ）というのが今のところささやかれている数字です。ミドル・アッパークラス対象減税の穴埋めに、全収入に対する日常消耗品・食費代・電熱費・家賃とかの支出割合が高い低所得者にとっては手厳しい処置です。これまで選挙が理由であげ度が抑えられていたガス代・電気代もいっせい値上げするはずですし、毎月の請求書支払いできなくなったら、そのまんまＳＤＦ（ホームレス）ですよ。

フィヨンは、値上げは２００７年度にはしない（つまり来年あげるってことじゃん）とか言ってるし、コペは、中国などからの輸入品に課税して生産業移転を防ぐためだって説明してましたが、屁理屈もいい加減にせい。参考：Jean-François Copé, ancien ministre UMP du Budget : "Ce chantier n'était pas de droite ou de gauche", "ce n'est pas un sujet de clivage". Il a affirmé que la TVA sociale allait "permettre de lutter contre les délocalisations" et "d'encourager l'embauche", si "les entreprises jouent le jeu" et "baissent leurs prix"."Le plan fiscal de Nicolas Sarkozy trouvera son financement par des économies et par la croissance". (RMC et BFM-TV, mardi 12 juin)

なお、TVAソシアル担当官は、ボルローとエリック・ベッソン。以下はチャレンジの関連記事です。タイトルは：フィヨン、TVAソシアル任務をボルローとベッソンに託す

Fillon confie une mission à Borloo et Besson sur la TVA sociale

こちらもロイターから翌日追記（たぶんＴＶとかフィガロでは扱ってないでしょ）クリップ：TVA: Royal et Fabius fustigent le projet du gouvernement TVA：ロワイヤルとファビウス、政府案を激しく批判する。
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大統領選のあとは世界大統領選でありまして、つまりル・モンドのディレクター選出。ジャーナリストによる選挙では Bruno Patino（テレラマとル・モンドウェブ版の編集長）がトップ。Pierre Jeantet（現在のル・モンドグループのディレクター）が次席じゃないか、という噂ですが、ル・モンドグループの理事、アラン・マンク（プロサルコ）とウェブ版の大株主ラガルデール（とてもプロサルコ）の存在もあるわけで、込み入った話になってますな。
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メモ：２００７年バカロレア哲学テーマとフェット・ド・ラ・ミュジック

まずは、この月曜哲学で始まった2007年バカロレアの主題コピペです。

Série L (littéraire), coefficient 7 :
- Toute prise de conscience est-elle libératrice ?
- Les œuvres d'art sont-elles des réalités comme les autres ?
- Expliquer un extrait de Ethique à Nicomaque d'Aristote sur le thème de la responsabilité.

  Série S (scientifique) coefficient 3 :
- Le désir peut-il se satisfaire de la réalité ? 
- Que vaut l'opposition du travail manuel et du travail intellectuel ?
- Expliquer un texte de Hume extrait d'Enquête sur les principes de la morale sur le thème de la justice.

  Série ES (économique et social) coefficient 4 :
- Peut-on en finir avec les préjugés ? 
- Que gagnons-nous à travailler ?
- Expliquer un texte de Nietzsche extrait de Humain, trop humain sur la morale.

  Série Technologique, série TMD (technique et musique de la danse), coefficient 3 :
- L'art nous éloigne-t-il de la réalité ? 
- Peut-on se passer de l'Etat ?
- Trois questions issues d'un texte d'Epictère sur la liberté.

ル・モンドの関連記事は以下（短いです）

Art, travail, désir... au menu du baccalauréat de philosophie
LEMONDE.FR | 11.06.07

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ちなみに、他の学科に比べて哲学の採点比重が大きい文学系L でのテーマは、
・すべての自覚は開放でありうるのか。
・芸術作品は、他の事象と同様に現実であるのか。
・アリストテレスの随意正論（Ethique à Nicomaque）のテキストを元に、責任について語れ。
あちゃー！

みっつのテーマからまず主題選んで、ペン書きで論文書くわけですが、今年は政治・時事系の質問はなかったですね。ES（経済と社会）では、ニーチェの“人間的な、あまりに人間的な”の文章を元にモラルについて語れ、S（サイエンス）ではヒュームが出てくるし、猫屋完全黙秘状態、しょぼーん。

もちろん、たとえば昨年のバカロレアの成功率はかなり高かったし、なにしろサルコジ氏（たしか仏語7/20、数学8/20、哲学9/20）のように、合格点（全体二十点満点の１０点）とれなくても大統領になれちゃうご時世ですから、本気でフィロ受験準備するのはグラン・ゼコル目指す少年・少女に限られるんだろう。けれど、一週間続くバカロレアは大学入試資格試験であると同時に、ある種、共和国の通過儀礼的意味合いがあります。哲学試験は、たしか４時間という制限時間内で、（できれば）多数の哲学・文学・政治・歴史的引用をあげながら、論理を組み立てなければいけないわけで、こりゃ大変です。

バックは受けたことないし、受けたくないわけですが（笑）、バカロレアよ永遠なれ！！
なお、昼のニュース見てたら、フィガロ（+アカデミーフランセーズ）のジョン・ドルメッソンはじめ、四人の作家と哲学者がこの哲学バカロレアに挑戦したそうで、採点結果は木曜に発表とのこと。この結果もここでお知らせしたい。

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６月２１日の（今年は木曜）恒例フェット・ド・ラ・ミュジック。各地での１００コンサートの予定を、ル・モンドがグーグル・マップ使って紹介しています。欧州本土各地はもちろん、香港やニュー・ヨークでもやるんですねえ。

Fête de la musique 2007 : les 100 concerts à ne pas manquer
LEMONDE.FR | 08.06.07

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ナダルと青い津波の日曜日

昨日はいい天気でありまして、ロラン・ギャロス最終日。ついでに仏国民議会総選挙第１回投票日だったわけで、選挙の方は別エントリで扱うつもりなんですが、まあいくつか、、、

へロヘロ・サルコ
１０日（９日夜更け）にアップしたＧ８でのサルコ記者会見画像は仏ネット界を一周したようで、今日の紙版ル・モンドにも記事がありました。けど仏ＴＶには出ずじまい。

選挙後特別番組にもサルコジ新大統領はいっさい登場せず。今回はセシリア夫人、ボイコットすることなしに亭主と投票場に出向いたですが、新大統領は一日ヴェルサイユ（首相）別邸にこもっていたようです。２日酔いですか？

いろんなブログの問題ヴィデオつきコメント欄みてたら、「サルコに酒飲ましたプーチンが悪い」ってなサルコサポーターの書き込みが案外あって笑ってしまいました。これって典型的仏形言い訳じゃん。プーチンが勧めたとしたって「はい」って飲むのはアフォでしょが。狐プーチンに対しては狸で切り抜けるべき。シラクの方が外交狸ぶりでは上手でした（酒強いし）。って、禁アルコールのはずのブッシュもメルケルと談話中ビール飲んでたですね。

別に酒飲むなって言うつもりはありません。酒飲まん、タバコ吸わんって売り出しといて、葉巻が好きってゆー二枚舌がよくない。単に、ルイ・ド・フュネスとかクリスチャン・クラヴィエに行動形態が似通ってるだけなら笑って済まされるけど、le ressentiment の政治家は国家健康に悪いです。ブッシュ・コイズミとか。

あ、サルコネタでひとつ気になったこと。サルコジのバカロレア点数、このブログでもご紹介しましたが、日本新聞ネット版にカナール・アンシェネのすっぱ抜きとあった。これ間違い。カナールも買って読んだけど、元先生がリベに投書してそれをカナールが拾ったのですよ。日本の新聞社の皆さん、ちゃんと元記事にあたって確認しましょう（あるいは猫屋をレクターとして雇用しましょうw）。

フランソワ・ミッテラン、墓に帰る
あのミッテランのブログが閉鎖されました。過去ログも残ってないんです。この数日なかなか楽しませていただいたのに残念。どうも書き手は、社会党のモントブール（ロワイヤルの唯一の欠点は亭主だ、と言って一ヶ月謹慎を食らったセゴスポークスマン）に近い元フランス２の深夜ニュース担当ジャーナリスト Bruno ROGER PETIT だったようです。

おなじサーバーに社会学者（２００２年没）ブルデューのブログもあるんですが、イマイチ面白くないのね。ミッテランのはなかなか、ミッテランの狸ぶりがでてた文体でよかったんですけども。。。ブログ閉鎖といえば、media@francophonie 久しぶりに訪ねてみたら中身がなくなってた。。。。あの膨大な翻訳ストックもう読めないんです。あーもったいない。メディさんには１回お会いしたかった。

ナダルと選挙
今回の国民議会選挙、投票しなかった者率はほぼ４０パーセントで、第５共和制総選挙最高記録だそうです（翌朝訂正しました）。年寄り（右より）とサルコファンと日曜のミサかかさないカトさんたちは朝早起きですから問題ないけど、普通の貧乏人は昼ぐらいまでウダウダするわけで、そのあとカナルプリュスのギニョル見て、ロラン・ギャロスの決勝見て、、、一日終わっちゃった。だいたいUMP大勝・大波津波と、あれだけメディアが繰り返せば、ガックシで投票に行く気にならない。たしかにサンドニなど移民・庶民地区の投票率は極めて低かったのでした。TVA（付加価値税）上がってほしくない（第二次選挙ある地区の）仏貧乏人の皆様、新大統領に文句つけたい方、仏社会の未来に危惧を覚える方、次の日曜には忘れず投票しましょう。

“vélorution” デモ、とサルコジＧ８記者会見ヴィデオなど

この土曜日、パリでヴェロリュショネールな約１６０サイクリストがヌードでデモしたんだそうです。一日自宅にいたアタクシは残念ながら目撃しませんでした。これは自動車に反対するデモなんだそうでマドリッドでは３００人が参加したとか。。。下はヴィデオですが、今のところ視聴者多すぎでしょう、なかなか進みません。ネイクド・バディヲタのかた、残念ながら裸は男が大多数であります。なお逮捕者が数人出た模様。現地猫屋がお伝えすますた。

Cyclonudistes pr rue89.com
envoyé par ownerz

なお、デイリーモーションにサイン・インしないと見られないかもです。 Rue89（独立ネット・メディア）から。
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次は同じ rue 89 内のサルコスコープからのヴィデオです。G8 での我らが大統領サルコ初記者会見なりー（笑いたいけど笑えません涙）。あるいはプーチンに毒でも盛られたのかね。それほど大物じゃないか。。。。

最後にもうひとつ。新仏大統領公式写真肖像をプロ写真家が分析しています。

Photo officielle de sarkozy
envoyé par williamoff