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2006-01-12

コメント

fenestrae

紹介してもらった4章だけ見ましたがそうとうに面白そうです。そういえば、この時代のことは、ドイツや日本の現代史の枠組みの中で、全体主義の歩みを追うといような感じの記述に付き合うことが多く、経済的ファクターもその中で捉えるのに慣れっこになっていることに気がつきました。

話変わって、自分のところのネタになりますが、ジジェクって日本で超有名なんですね。例の訳の反響の大きさにあらためて実感しました。実は彼のデビュー作をたまたま買ってぱらぱらとだけ読んだことあるのですが名前も半分忘れかけていて、日本語でブログをやるようになってから頻繁にみる名前と、しばらくたってからつながりました。

猫屋

20年の危機、今読み返していたところです。本当に面白い本です。でも文章に捩じり技が多いんで、自分流に訳しながら読みました。本来なら翻訳されていい本なんですがね。また他の章にはプロパガンダを扱っているところがあるし、38年の時点でカーはナチス・ドイツの本質を実に見事に読み込んでいます。どうも、欧州がどんどん大戦というブラック・ホールに引き寄せられていく状況に怒ったカーが、新聞かなにかに掲載した文章のようです。怒れる男の文章です。←猫屋読み。

あとジジェクは本当に哲学界のロック・スターなんですよ。モデルと結婚したようです。スター・ウォーズやマトリックスを哲学読みしたり、ラカンを媒介に美味い理論展開を見せる(こともある)。欠点はマンネリ現象。米国で学生対象でしょう、売れて日本に入った。フランスでも何冊か紹介されてますが、英語からの翻訳です。ただフランスの大学にいた時期もあったはずで、フランス事情も多少は知っているはず。ヌーベロプスの1ページ紹介で知りました。長所は元気のいいところ、です。

カーにしても、ネグリにしても(ジジェクにしても)、英語で流通した著者をフランス文壇は無視する傾向があって、これは残念です。カーについていえば、調べてみたらシヨンス・ポーが一部授業で使ってるぐらいで、あとはほとんど知られていません。英国でも、純粋なアカデミー大学人ではないし、アカとして批判されたりもしたようです。“歴史とはなにか”は日本の歴史科では最初に読まされるんじゃあないかな。スティグリッツとともに、2chのおかげで知った著者です。

暇なんで、20年の危機の目次エントリ・アップしてみます。

猫屋

ハーグのハル氏がこの本のことを書いてたので、ググって見たら自分のブログにたどり着いた。しかしタイトルがどうしても正解の『危機の20年』ではなく、わが頭には『20年の危機』と刷り込まれているのはモンロー女史の出演した映画のせいであろうか、、、。でも 's ってのの解釈は難しい。『の』というのも難しいよね、と2年前の自分にコメント出してみる。

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