Star Wars Episode 3 Revenge of the Sith : なんとも長いタイトルですが、今日観てきました。ね式判定=乙 あるいは大乙。
時間がたって判定値が変わると言うのが時々あるし、あとになってやっと腑に落ちる、てな現象もあるわけでこれが最終判定ではないですが、今回のスタ・ウォは良かった。大体、CGリライトなしの最初のシリーズ、3作とも封切り初日に見たぐらいのファンだった私には、新エピソードの I と II は気に入らなかった。それが今回のリヴェンチ版は納得させられた。さて、最初に思い出したのは、
男はすべてパラ/para/落下傘部隊員である。男が造った戦争を描くすべての映画には、いずれにも戦争賛歌のかけらが見つかる。
という(本はもう持ってないので記憶ですが)マルグリッド・デュラスの言葉。まったくそうだ。次に思ったのは、なんてま暗い映画じゃ、ハン・ソロ兄がおらんのは大きい。それから、アナキン・スカイウォーカーは預言/呪いをかけられたのね、ギリシャ悲劇だわ、ということ。呪いを避けようとすればするほど、呪いに呼び寄せられるという古典。アナキン王子は姫を救うために魂を悪魔に売ってしまうわけだが、ここんとこの展開がロジックとして弱いとも当初感じたが、ま、このIII を最初の3作につなげるためには(DVDを売ろうってわけだから)このストーリー展開にするしかなかったんだろう。更なるネタバレしてもしょうがないので、あとは細部について箇条書き。
・CGが重過ぎない。I は状況説明で終わって、少年アナキンの競技場でのスペース・カー・チェイス以外にたいした見所なしだった。II は名前は忘れたが、変なオカマ・ブラック的二重苦偏見キャラがうるさくて閉口したし、あとはCGの使いすぎだった。ありゃ、かなりロード・オブ・ザ・リングを意識してたんじゃないかと、今思う。ザ・リングの方が出来がよかった気がするし。
・元アミダラ女王ドーメ、今回はゴチックな“これでもか”ヘア・メイクと衣装なしで、この人やっぱ美しい。彼女Natalie Portmanは、同じくジュイッシュ・アメリカンのエリザベス・テイラーの若いころと、 ブルック・シールズのあいだって雰囲気だ。レイア姫みたいにさっと戦闘に軽く繰り出すぐらいやってもよかったのになー、とか思ったが、身重では無理か。魂を売ったアナキンに一発かますとかさ。しかしハリウッド映画は、美人を若く死なせるのが好きである。あの社会は年を取った元美人が嫌いだからだろう。結局、かなりのマッチョ文化なのだよ。
・最後の溶岩が流れるアンダーグラウンドでのアナキンとオビワンケノビの一騎打ちは見もの。ただオビワン役のスコットランド俳優Ewan McGregorはちと軽い。まあ、前シリーズのアレックス・ギネスと比べてはかわいそうだが。
・アナキン役の Hayden Christensen(カナダ人)は変形みつ編みなしで年取ってよくなった。すげータッパがありそう。映画後半はずっと三白眼で大変。仏俳優ヴァンソン・ペレズに似ていると思う、横の写真は参照のためです。
思い返しても、暗い映画だったな。誰もにこりともしない。死ぬ人多すぎだし。なんだかんだ言ってもこれが今の米国ムードなんだろう。あとポリティカル・メッセージは、まあな、という感じ。民主共和制がクーデターで倒されて帝国主義に移行するって展開だけんども、これが話題になるのは米国本土ぐらいだろう。
TVでもDVDでもなく、映画館で観るべき映画です。観る価値おおいにあり。
毎度。いいんですか? 皆が今回ヨロシイというⅢ。 新エピソードのⅠを見て「スターウォーズも もう終わったわね・・・」と個人的決別をしておったのですが、ここは宗旨替えをするべきか。
コドモを置いてお出かけしましょう。 死人多そうだし。
あと、Heydenの顔が前嫌いで、それがネックだったんですが、そこも目をつぶるべきでしょうな。Portmanったら彼とのキスシーンなんて最低だった、ってコメントしてて、ワタクシもさもありなん、なんて思った覚えがあります。 子役のとき可愛くて、成人後も美しい、稀な例かなPortman。
投稿情報: Mari | 2005-05-22 18:21
考えてなかったけど、この映画は子供にはきつ過ぎます。ダースベイダーがなんであんな姿になったかを描いた映画ですから、ぶっちぎられたアナキンがどんな具合にミディアム・レアにいたるかもちゃんとフォローされてるわけで、アメリカ(あるいは世界)必死に病気だと思う。マジ、あれをお子様に売るわけで。
流れで、今夜はなぜかゲットしたてのクラッシック版DVDの2を一部見ました。感想:あの頃はちゃんと子供が子供だった気がする。レイア姫もルークも、変に子供大人になっても、なんか脳天気で軽くて救われる。ハン・ソロ/若いハリソン・フォードの身軽さは、猫屋も失ってしまったのであるが。
重い時代だ、今。
投稿情報: nekoyanagi | 2005-05-23 01:02