ゲマール財務相、44才、8児の父、ENA国立行政院卒、奥さん外交官、月給190万円、アルプスのちいさな靴修理もする靴屋の息子、シラクの御曹司的存在、なのにサンミッシェルの持ちアパートは2400ユーロで賃貸し、アルプスに山小屋とアパートとおまけにブルターニュに別荘を持ち、しかし私はブルジョワじゃないから家なんて買ってないと主張し、600メートル平米の8区のアパートは省の担当者が見つけたモンで自分は引越しの前に下見にも行かなかった、なぜなら私は週120時間働いてるからねと言ったが、実は下見もちゃんとしていた人、のスキャンダルはますます雪だるまのごとく大事になってまいりました。
ル・モンドはエディトリアルに取り上げ、おまけに欧州諸外国官僚住居リストも出して、仏政府は税金使いすぎ、クリーンな政治が売り物のはずの若手政治家が嘘つくのは許されない、時代が違う、と逃げ腰のシラク大統領の責任を問う。
リベラシオンはゲマールの言い訳をリストアップ。その上でひとつずつ嘘であると、裏を取って解説。
確かに今回の件は違法行為があったわけではないから汚職とは見なされないが、こういったお手盛りが政権内部で普通になってしまうってのが問題なわけです。内緒のはずの実情が表に出たのはやはり省内の担当者のタレコミであるようだ。
問題の豪華アパート実際の家賃は14400ユーロだそうで、これって200万円超える。うっつ。
もとは誠実な人だったかもしれないが、権力構造のはしごを登ってくうちにだんだん現実との接点を失っちゃうんだろう。しかし、政治家になる人間は始めから権力っつーものに魅了された人間。経営者が政治やったら、これはイタリアのベルルスコーニだし。結局、そういった羽目をはずすのが人間としたら、それを調整するシステムが必要となるわけで、たとえば政権交代もその役目を果たしますが、今回はタレコミだったわけ。
社会党党首オランド氏は、これはフランスの信頼にかかわる問題だとコメント。まったくその通り。
さっきググったら仏語ブログ界もこの話題で沸いておりました。
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さて、そういった騒音をあとにして、あしたから10日ほど休暇に出ます。
PCおいてくし電話もなし、何冊かの本とノート一冊持参。
ではまた。
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