I'masaru氏に教えていただいたリベラシオン記事Lorie et Jennifer, fugue sans visas vers le pays des Mangaを紹介します。(大まかなところだけやっつけ意訳でありますが。)この記事は6月1日のリベ掲載。筆者はPatricia TOURANCHEAU/パトリシア・トゥーロンショウ(と読むかと思われる名前ですが)記者。shibaさんも関連エントリを書いていますね。
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ロリーとジェニファー、マンガの国を目指してビザなしで家出する。
Lorie et Jennifer, fugue sans visas vers le pays des Manga、 par Patricia TOURANCHEAU
16才のロリーとジェニファーは6月22日マンガの国日本を目指して旅立った。“全部が好き。ライフスタイルや文化、映画、ロック、みやび(miyabi 原文)、マンガ。それから京都は私達にとってパリとおんなじだけど日本人ばっかりのところ。こんなにステキなところはない。”2年前からNarutoeを23巻、Peach Girlを18巻を読み、«Manga sanctuary»等のウェブ・サイトの常連である彼女達は、MP3をエンドレスで聞きながら東に向かうため列車に乗り込んだのだった。
中学3年の2人は、学校での成績は芳しくない。。。。ジェニファーはパリで日本語をならってもいる。ロリーによれば1ヵ月前に決心したという。2人の両親は、仏議会職員と閣僚公務員。最初はMSメッセンジャーで知り合ったベルギーの男の子に頼んでエア・チケットを買おうと思った。でもそれにはビザが必要なので列車で、ロシア・コリア、それから船に乗ることにしたそうだ。未成年者の2人は国外に出るには両親の承諾が必要だとは思ってもいなかった。もちろん、現地での宿泊先はないし、ロシアと韓国のビザもなし。彼女達は世界地図を見て行程を決めた。ロリーの所持金は50ユーロ(約7000円)、ジェニファーは貯金全額とママンから盗んだ合計の“大金”を持っている。2人とも“着替え3組とジーンにコンバース、洗面用具と何冊かのマンガ、MP3と携帯電話、それにシリアル・バーを3個”をバッグに入れていた。
先週木曜、ロリーは両親にジェニファー宅に泊まると言い、ジェニファーも同じ言い訳をしていた。2人とも学生かばんの中に“出発の手紙”を残していた。『私は不幸せです。重荷になりたくない。冒険の旅に出ます。』 “それから切符を買いながら列車を乗り継いだ。パリを出発し、リエージュ(ベルギー)、そしてベルリン、そしてワルシャワ。ポーランドでは行き方がわからなくて駅をたくさん回った。駅で眠って、トイレで携帯の充電、中学の同級生にSMSを送ってから、シリアル・バーを食べた。” “列車の中では旅行中のテュニジア人たち、フランス人、ポーランド人、アメリカ人たちといっぱい super な出会いをした。”
両親たちは土曜に娘たちの失踪に気づき、ヴェルサイユ警察に通報。同時に携帯に電話するが、返ってくる答えは『ウイとノン』 と、あとは 『近くにいる』 と言う返事だけだった。結局のところ、PCに残されていたベルギー人の形跡を追って、少女達の 『東を向けて、ワルシャワまで』 という意向が判明する。そして友人達に送られたSMSを分析し、時刻表を確認、『家出捜査依頼』をブルッセルとワルシャワにモスクワ、そして東京にも送った。
当初は人質説もあり、ヴェルサイユ警察は携帯電話で連絡を試みるが答えはなし。そこで警察はメッセージSMSを送る。ロリーによれば、それには 『心配した両親が連絡してきた。』 とあったそうだ。そこでポリスは恐がらせないように、『ビザがないと、ベラルーシには入れない。』 とメッセージ送付。ここで娘たちは現実に引き戻される。『猫注:意訳なり。えー、うっそ。ロシアに入るのにビザがいるなんて、、、そんなの知らなかったんだもん。』 結局2人はポリスにメッセージを送る。『On est dans le caca./ウンコまみれです。』
日曜の18時30分、ポーランド国境の Terespol (テレスポル)で彼女達は保護された。2000キロの行程の末。世界を縦断するはずの旅はおしまい、自宅でのヴァーチャル世界に舞い戻りだ。ロリーはこう言っている。『冒険だったけど、これって危ないのよ。』
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