ガーディアンのライヴアップデイトは今日も続いています。タイトルの通り、内容はエジプト情報ばかりでなく中近東全体をカバーしてる。
Unrest in the Middle East - Monday 14 February
こちらも:Al Jazeera English: Live Stream
・カイロでは引き続きタハリール広場を守ろうとする抗議派と、抗議運動の痕を消し去りたい警察+軍隊の間でテンションが上がっている。軍は、国内メディアがタハリール広場の映像放映することを禁止しようとしている。また給与上昇と、汚職撤廃を望む組合などがスト。シャルムアルシェックの元大統領ムバラクは、土曜部にコーマ状態に陥ったと、アル・アラビアが報道。なお、ル・モンド報道によると、14日タハリール広場では2000にちかい人々が抗議。.
・イランでは、チュニジア・エジプト蜂起にインスパイアされた“緑の運動”が再び活性化。フセイン・ムラビ氏が自宅拘禁される。←(イランからの報道は限定されており、twitter 情報があるぐらい)
・イエメンではクラッシュ(衝突)が続いており、バハレーンでも抗議運動が起きている。
・アルジェリア政府は近く緊急事態令をストップすると発表。
以上GMT14:00
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BBCカイロのJon Leyne 記者の報告
Early on Monday, military police moved in to clear the last remaining democracy protesters. But Tahrir Square was not left to the motorists for long. Wave upon wave of new protesters have been coming through.
They include the police, blamed by many for repressing the earlier protests and maintaining President Mubarak in power. But the police wanted to let everyone know that they're being treated as scapegoats. Then various groups of workers joined the demonstrations, including some employees from the vast government building on the edge of the square and more anti-government demonstrators.
Across Egypt, it's a slightly chaotic situation, with workers staging their own mini-revolutions against their bosses. And there is no sign it's going to calm down any time soon.
参考:Egypt crisis: Protests switch to demands on pay
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2月14日に起きたことを簡単に、
エジプト:軍幹部とプロ・デモクラシー派が会合し、9月に行われると見られる選挙と、新憲法設置に向けた委員会の設置プランについて話し合った。なお、憲法委員会の議長として裁判官のTareq al-Bishryを軍幹部は任命。先に軍は2ヵ月後に新憲法発布についての国民投票を行うと発表している。
エジプトの公・私上部組織のほとんどが軍関係者によって占められている。警察や銀行、その他の企業・公的組織内でストが起こっているが、これは高給とワイロを受け取っていた天下りボスに対する抗議だな。なお、スト組みの要求しているのは、正式な雇用契約・社会保障・給与上昇。
軍に関して:中で何が起こっているのかはわからない。軍最高評議会のタンタウィ(75歳)は、防衛大臣にしてムバラクの側近の陸軍大将。ダーク・サイドでの彼の任務は、軍の有する富を保持することだろう。
米国はエジプト軍に年間15億ドルの援助をしている。しかし、この膨大な金額のほとんどは米製軍備購入に当てられる。だが、この金額のうち4000から7000万ドルはコミッションとしてムバラク(様とその御一行様)に支払われていたと推測されてる。こうやってムバラクの資産は30年のあいだに膨大化していた。なお、軍以外でも米国からのエジプト国家への援助金はたしか約12億ドルある。
だから、これは猫屋の邪推だが、もしも米国が内々で援助を切るぞと脅せば、エジプト政府と経済界はガクガク・ブルブルもののはずだ。。。それで、ムバラクは財産をうまく隠してから、軍とプロ・デモ派の手の届かない遠い避暑地に逃げた(イスラエルもサウジもとなりだし)。
イラン:テヘランで行われた抗議には約4000人が参加した模様。最初テヘラン大学から始まったデモだが、Azai広場、Hussein広場でも多くの青年が集まった。最初警察は(あの黒装束である)学生が街に出るのを阻止しなかったようだが、催涙ガスとあのバイク保安隊が抗議派を弾圧。抗議派はシット・インで対抗した模様。少なくともTahid広場で一人が死亡、3人が重症。逮捕者は250人という情報がある。政府は、反政府運動リーダーのムサヴィとカルビを自宅監禁の上、自宅電話とケイタイを切った。デモ周辺地区のケイタイ網も切っている。
イエメン:抗議4日目のイエメンでは、首都のSanaaのSanaa大学から抗議派は出発。裁判官も黒い法廷服で参加。対するプロ政府派は割れたガラス瓶やイエメンの短剣タガーで武装。衝突でけが人が出た模様。
バハレーン:この小さな国でも抗議が始まった。プロ・デモクラシー抗議派が求めるのは「政権交代ではなく、人権」。だが、バハレーンの保安隊は外人傭兵からなっており、抗議派に対する弾圧は厳しく、Ali Abdulhadi al-Mushaima (27歳)が背後から撃たれ死亡している。抗議は首都のマナマだけではなく、サナア、タイーズにも広がった模様。
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ガーディアン・ライヴアップデイトを追っていて驚くのは、バハレーンで殺された青年の救急車内での写真とか、もちろんテヘランの街中で青年たちがハメネイのポスターを燃やし「ベン・アリ、ムバラク、次はハメネイの番!」と気勢を上げてるヴィデオとか、ジャーナリストの入っていない場所からの読者のメールが送られたり、あるいは少なくともtwitterで何らかの新報が入ってくることだ;それもリアル・タイムで。恐るべし。
あのグーグル・エグゼキューティヴ、ワエル・ゴナムは、軍幹部との会合内容をfacebook で報告すると言ってる。ムバラク82歳、その他の将軍たちも74・5歳でしょ;何が起こってるのかまったくわかってないに、8万ドラクマ。彼らの時間はムスリム同胞団のあたりで止まってる。
あ、書き忘れた。真昼間のタハリール広場に乱入した騎馬とらくだの話なんだけど、結局総77人の観光業者だったようだ。話によると民間の誰かがカネを出して雇い、地元のケイサツがカイロまで付き添ったんだそうな。ところで今日のNYTのヴィデオTimesCast にカイロ一流ホテルの支配人が出てきて、今は観光客ゼロだけど、タハリール広場が世界中に知られるようになった。これで大勢観光客が来るのを期待してる、って言ってたよ。記念写真用戦車とからくだとか、キチンと設置しないとな。。
さて、久しぶりにガーディアンで拾った今夜のジョーク;英国発
The Egyptian army last night thanked demonstrators in Cairo for their military coup, adding that it was a very nice one.
President Omar Suleiman, whose real first name turns out to be 'General', said the coup was very thoughtful of the Egyptian people, particularly as it came with lots of lovely press coverage.
昨夜、エジプト軍はカイロのデモ参加者に、軍クーデタへの感謝を述べ、あれはかなりよかったよ、と付け加えた。
名前の前につく実際のタイトルは‘将軍’であるところのオマール・スリマン大統領は、クーデタは思いやりに満ちたエジプト国民によるものだった、おまけに、たくさんの愛らしいプレス表紙も一緒だったし、と語った。←(猫:最後のところがよく分からんが許せ。。。これらは多分、ヴァレンタインにかけたジョークでしょ?)
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