まだまだ続きそうな猫屋速報ですが、チュニジア→エジプト、そのあとはイエメン・バハレーン・イラン・クウェートにまで、ショックの波は届いている。で、ちょっとタイトル変えてみました。
今朝まだボケた頭で考えてたこと:米国大手メディアとかがエジプト蜂起のことを《ホワイト革命》と呼んでるようである:なんだそりゃ。クリーンな“無血革命”ってことなんだろうが、はっきり言ってこれ歯磨きコマーシャルじゃん。ホワイト・レボリュショーン!BGMはもちろんビートルズ。ばかか。
より正確に表現してみれば、あれは“とんびにアブラゲ革命”、あるいは“たなぼた革命”であろう。いや、もっと正確に言えば、今のところアブラゲはとんびがさらったが、これからの進展は誰にも分からない。よって、現在は“とんびがアブラゲ・クーデタ”段階にあるのだ。
GMT12:30
今日のガーディアン:Unrest in the Middle East - live updates
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バハレーンでは昨日の抗議で青年がひとり射殺されたことに対し2万人からの人々が抗議、さらに一人の市民が殺されている。なお、バハレーンの全人口は52万5600人だ。
イランでは昨日、26歳の美大学学生、Sane Jaleh が保安部隊に殺された。イラン議会はムサヴィとカルビの絞死刑案を要求。。
下のヴィデオはテヘラン。
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が、今日の猫屋にはハイパーまで買出しという任務がありまして、続きはその後。では、寅八行ってまいります。
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GMT00:15
今日の短いレジュメです。
エジプト
軍最高評議会は憲法委員会に、今から10日後に憲法立案を提出するよう要請。
ムスリム同胞団は、正式に政党を結成。← これまで同胞団議員は、インディペンデントのタイトルで選挙に立候補していた。また、タリク・ラマダン(同胞団創始者の孫)自身によると、議会選挙での同胞団票獲得見込みは20から30パーセント。なお、仏エジプト政治専門家が出してた数字は15から20パーセントで、仏極右フロン・ナショナルなみだろうと言ってた。
ムバラク元大統領は、治療を拒否。また側近の勧める海外での治療可能性も否定し、エジプトで死にたいと言っている(そうだ)。
ムバラクが大統領職退陣を発表して11日(金曜)、タハリール広場でニュース番組20minutes のため取材をしていたキャスターLara Logan は約200人の“暴漢”グループに取り囲まれ、“性的”性格の暴行を受けた。始め、取材チームがグループに囲まれ、ロガンは他のメンバーから引き離され、暴行を受けた。周辺にいた女性グループと20人の兵士が介入し、ロガンは救出された。彼女はまずホテルに帰り、次の便で米国に帰還。今は入院中。今のところCBSはコメントを発表していない。
(猫:あの日のタハリール広場には、武器さえ持っていなければ誰でも入れたはずだ。私服警官と思える男たちがデジカメで人々の写真を撮り、コメントを入力しているヴィデオも流通している。何をしているかと聞かれると、男は「記念のために写真を撮っているんだ」と答えていた。)
イラン
15日のイランでは引き続き規模の大きい抗議運動があった。これまでの死亡者は2名。逮捕者は1500名と見られている(政府発表150名)。テヘラン裁判所前に、逮捕された人々の家族が、逮捕者リストを作るため集まったが保安隊によって解散を強いられた。
在テヘラン・スペイン大使館行使が逮捕され、48時間の勾留の末解放された。大使館はジュネーヴ協定に反すると抗議。
なお、ハメネイ政府はエジプトのムバラク退陣を「英・米干渉に対するイスラム教信者の革命」として祝福している。
イエメン
この国の人口は2300万人だが、原油・ガスなどの埋蔵はなく、人口の40%は一日2ドル以下の収入で生きている。なお人口のふたりに一人は銃を所持。また南部にはアルカイダのベースがあると想定されている。
今日15日には首都サアナで大統領官邸近くを約1000人の反政府抗議派が行進、保安隊が抗議派を解散させたが、周囲の通りを数百の王党派が攻撃、石と棒での攻防となった。王党派のなかにはナイフ使うものもいた。抗議派に合流した議会議員はナイフによる攻撃で負傷。議員は、政府がやとった暴漢の仕業、と語った(ロイター報道から)。
イラク
facebookの呼びかけでバグダッドとファルュージャで、数百人の生活向上を訴える抗議があった模様。
モロッコ
食料価格高騰に対し、政府は基本食料価格低下のため14億ユーロ相当を援助すると発表(これはすでに決定された15億ユーロ援助に加えられたもの)。なお、facebook で呼びかけられた抗議は2月3日だった。
アルジェリア
1962の独立以来、FLNが政権を握るアルジェリアでは、青年層の失業にくわえ食用油や砂糖価格が急上昇した。今年に入ってからの抗議運動で3人が死亡、800人以上が負傷。ロイターによると、去る9日に2名が死亡、100人が逮捕された(未成年が多い)。政府は食料価格40%からの低下を発表。15日の抗議運動では、プロ・デモクラシー派の数に対して10倍ほどの数の保安隊が出動している。
チュニジア
革命後も改善が見られないチュニジアから遠くない、イタリアの島に約5000の若者が漁船などを使って“密航”。目的は職探しで、報道では学歴保持者が多いと行っている。EU議会はチュニジアへの緊急経済援助を決定。
バハレーン
国民の70パーセントがシーア派だが、政府はスンニ派が多数なバハレーンでは、始めシーア派の村から抗議が始まった。だが、外国傭兵からなる保安隊は厳しく弾圧。銃弾による最初の犠牲者の埋葬抗議団を保安隊は再び弾圧、2人目の死者が出た。抗議派は、首都マナマのパール・スクウェアをタハリール広場と命名:平和な抗議運動に、何故死者が必要なのだ。あるいは、シーアもスンニもすべてバハレーン人、と抗議派は繰り返していた。
なお、原油のないこの国には、アメリカ海軍第5艦隊のベース基地がある。
下は2月14日のヴィデオ:抗議デモを保安隊が実弾で弾圧。
関連記事:Bahrain police open fire on funeral procession leaving one dead
ヨルダン
アブダラ2世は、新内閣を任命。
サウジ・アラビア、リビア、クウェートからの情報なし。
メモに書き残したこともたくさんある。詳しいことは、上のガーディアン・リンク先参照ください。
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