エジプト蜂起17日目であります。
今日のパリ時間の12時ではガーディアンのnetライヴ・アップデイトがなくて「ありゃ、今日はノンビリ休めるかなあ」とか一瞬思ったのですが、アルジャの速報ページを読んでるうちにアップデイトは復活;読者のリクエストが強かったのとムバラク退陣リークがエ軍部とCIAからあったからとアタクシは推測いたします。
今はGMT17:00、アルジャで写してるすでに暗くなったタハリール広場はすごい数の人で、ヘルメットをかぶった組合員労働者も多く、エジプト国旗の数も増え、中心のテント村を囲んだ人々の熱気と連帯度は、たとえは悪いですがサッカーワールドカップ決勝戦なみ。あした金曜に大型100万人カイロ抗議が予定されていましたが、それがもう始まっている。今夕にムバラク大統領の国営TVでの演説が予告されていますが、同時にムバラクはすでにエジプト南のSharm el-Sheikhへの出発を準備しているという噂もあります。(追記:なお演説後、ひとりの倒れた男性を周りの人間がその両足を挙げ、他のふたりが大きな国旗で風を送って介抱してるのが望遠画像で見えた。おじさん大丈夫かなあ。。。)
米CIAは「今夜ムバラクが退陣する可能性が高い」とコメントを流している。また広場へ人々が集まるのを周囲の軍は阻止していない。
もちろんスリマンへの公式権力移行発表が想定されますが、プロ・デモクラシー勢力はそれを許したくない。スリマンは、これまで(現在も)エジプトの人々を理由も明かさず逮捕し、拷問してきた情報局の長だ。また、イスラエルとや米CIAとの“友好的”交渉を受け持っていたのもこのスリマンで、今回の蜂起の起動力となった若いサイヴァー・アクティヴィストたちと、彼らのエネルギーに引っ張られる形で運動のバトンを引き継いだ一般市民も、スリマンの秘密警察国家を受け入れるつもりはないだろう。今、アルジャジーラでインタヴューに答えているプロ・デモの女性は「スリマンはムバラク政権システムのシンボルそのもので、私たちはそのシステム自体を受け入れることができないのだ」といってる。
昨日は、軍が尋問や拷問に関与していたというリークもあり、地方での警察による抗議派への荒い“保安活動”にも軍は介入せず静観していたという報告があった。今日のカイロ市内には多くの軍装甲車が配置されているようですが、今夜とあしたでエジプト軍の政治内位置関係もはっきりしてくるんじゃないかと思う。またTimes誌の報道によるとサウジのアブダラ王子がオバマに2回にわたり電話し「エジプトの政権交代(民主化は)歓迎できない」といった意味のメッセージを伝えている(まだ記事を直接読んでない。あとで内容を紹介します)。
今日は広場の労働者に加え、多くの司法人が議会前に集まっているらしい(あそこは軍がそこに通じる道を封鎖したという報告もある)。
おもな速報ニュース・ソース
アルジャージーラ:Al Jazeera English: Live Stream
アルジャジーラ:Live blog Feb10 - Egypt protests
ガーディアン:Egypt protests - Thursday 10 February
もう少し速報を追って、他の記事も読んでからまた書きます。今夜からあしたにかけてが、エジプトのDデイになる可能性高し。(猫:チュニジアとエジプトの決勝戦まだー?)
これはゼロヘッジで見つけたスリマンのプロファイル記事:Profiling Omar Suleiman: "One Of The Most Powerful Spooks In The Middle East"
Per Wikileaks: Omar Suleiman Is Israel's Preferred Successor To Mubarak
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ムバラクのTV演説は一時間後、つまりGMT20:00だという話(仏ラジオが言ってた;その15分前にサルTVスピーチがあるんだけど、、誰も見ないよなあ)
なおガーディアン・ライヴアップデイトはGMT19:05に終了するとアナンス;下のBBC制作ヴィデオへのリンクがつけてあった(??? )。今はこのリンクも消えてる。
5分後に現れたロンドンではなくワシントンDCからのガーディアンアップデイトの続きはここ:Mubarak resignation rumours – live updates ← まだ続くようだ(ヨシ!)
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GMT21:30
仏報道TV(i tele)でムバラクの演説見たよ(この2週間に3回目、長さは約17分。すでに録画済で情報省の検定済み可能性アリ)。最初にエジプト青年層のいらだちと要求は理解した、と言ってから非常事態を一部解除すると声明。実際の政治権力は副大統領にトランスファーするが、それをサポートするために私は大統領職を継続して維持する。← かなり大まかなレジュメ。
演説中3回にわたって、外国からの影響(米国?)に左右はされないと強調。新しい民主主義と自由のエジプトを築くためにみなで働かねばならない。神の加護はエジプトにある、エトセトラ。。。要に、権力はすべてスリマンに引き渡すが、自分は名前だけの名誉大統領として残る、という意味だろう。その後スリマンのスピーチ:衛星TVの影響を受けてはいけない、青年たちよ家に帰りなさい、と言った(らしい。これ見てない)。
以下はガーディアン・ライブからの引用
Anderson Cooper on CNN listens to Omar Suleiman and says: "What we've heard from the vice president is the same lies we've heard before."
タハリール広場の公衆は、この大小の布製画面(ベッド・シーツ?)に映されていたTV演説後、多いに失望していると現地の仏TVジャーナリストは伝えていた。放送後、まず家族連れが広場を去る映像が仏TVに写っていた。
今日のエジプトは交通機関も大学・学校もストライキに入っていた(ゼネラル・ストライキ)。にもかかわらずムバラク退陣を祝うために人々は広場に集まっていた。怒った一部の市民はこれから大統領官邸(カイロ市東部)まで行進する意図だが、軍がそれを許すかどうかは分からない。
GMT22:00 のタハリール広場からはブーイングとスローガンが聞こえている。TV演説中、群集の多くが靴をかざしていたが、これはアラブワールドでの最大級の怒り表現:例、イラクジャーナリストがブッシュに投げてたですね。
NYTから参考:Mapping the Protests in Cairo, Day by Day
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下はガーディアンから:演説後のタハリール広場の民衆。アルジャジーラによると今日タハリール広場に集まっていた市民の数は200万人(カイロ市人口は現在約700万)。
BBC Egypt unrest によると明日(大祈祷の金曜日)、大統領官邸までのデモが企画されている模様。
参考、NYTのニコラス・クリストフブログから:The Pharaoh Refuses To Go
追記:その後にNYTに掲載されたクリストフのコラム:Obama and Egypt’s Future
これも、NYTブレイキング・ニュースから:Latest Updates on Day 17 of Egypt Protests
やはり追記:どこかで誰かがコメントしてたけど、オバマはだんだんブレア化してる(猫:言えてる)。
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ふう。エル・バラダイのtwitte でもって今夜は止めます。あしたはどうなるんだろう。また肩と首がガチガチになったけど、革命がこんなに肩凝るもんだとはしらなんだ。では、
インシャルラ@GMT01:03
追加ヴィデオです(ガーディアン経由)
チュニジア以来のこの希望の激動にニックネームの「夜明けは来ない」を元の「夜明けは近い」に直せるかと期待しています。今晩は眠れそうにありませんね。
投稿情報: 夜明けは来ない | 2011-02-10 22:37
ども、
今夜はいつものごとく白ワインだったんだけど、結局一瓶あけた。まだまだ腹たって、ウオッカのお湯割りも一杯(米焼酎のとほぼ同じ味):やってらんねーよー。
でも寝ないと、あしたはまた大変そうなのであります。
いや実際あれらタコ・ボケ・ドアホ、オマケにトンデモ成金どもに世界を任せておいたら地球が100あっても足りません。残るは人民パワーだけなんだけども、、、革命の道は長いのだった。せいぜい体力をつけましょう。
投稿情報: 猫屋寅八 | 2011-02-11 04:02