11月末から西欧州には雪波が次々にやってきておりまして、雪が溶けるとこそこそ買い物やら銀行との交渉やら雪山と化した近所の散歩なんぞにティンバーランド履いて出かけております。幸い車はないので、坂の多い我が街では歩いたほうがよっぽど早い。
人間世界の変動の速さはすさまじく、ネットで動向は追っているものの、リアルタイムでの文章にはしようもない。いろいろなものが壊れていく。今、我々はとんでもない変動期のなかにいるんだということぐらいは私にも解ります。
たとえば、政治・民主主義・外交・社会構造・生産および労働概念・貨幣・国家とか、もちろんミクロでの個人がそういったマクロの中にいるわけだ。そして、マルチテュードやリゾームやさらにはビッグ・ブラザーなんやらの、いつか読んだ言葉が、具体的な形で姿を表わしてきている。
もちろん、資本や権力、階級とかのクラシックな概念だとばかり思っていたものが、無垢の姿で立ちはだかっていたりする。
新しい概念と言えば、エコロジーかな。人間が作り出した壮大なエネルギーというか、正確には人間が核を含む化石化エネルギーを用いて行使する巨大なダイナミズムなんだけど、それが地球自体を破壊している。この認識もやっと多くの人々に共有されるようになった。
さて、2010年は終わっていくわけですが、2011年はどこに行くのか。あたりを見回しても、誰もが方向性を探しながらも、パワーバランスや成り行きに流され、行き当たりばったりで動いている。個人も、企業も、政府も、国際機関も、民間団体も。
ただ、ネットを使った、たとえばNGOにしても、ウィキペディアや、もちろんウィキリークや、数知れない個人ブログが絶え間なく動いている。これも新しい現象だね。
猫屋はきわめて元気です。クリスマス・イヴには、牡蠣やらスモークサーモンやらオマールやらを、シャンペンで食べた。人間、眠れて食べられる間は心配ない。
皆さんも、よい年末とよい新年をお迎えください。
*
いろいろケイタイ写真を貼っときます。
プレゼントでもらったDフレイのモーツアルト・ピアノコンチェルトを聴き、これもプレゼントのシングルモルト・スコッチを飲みながら。
じゃ、また。