前回のエジプトメモ続編ですが、エジプトばかりではない周辺国の動きもあるし、おまけに2年前から内戦状態のシリアの「化学兵器」ロケットによる悲惨な事件も起き、過去に15年の内戦を経験しているレバノンでも、イスラム内部抗争に結果すると考えられる大きなテロがあった。
通常ならば自分の考えなりサンテーズなり加えるのですが、今の時点では事が大きすぎ展開が速すぎで手は出ません。
と言うことで、これは単なるtwitter書き込みを並べるだけのリンク集です。私のいる場所がフランスなので、あっちからだとこうも見えるのか、という風に思っていただくのがもっとも正しい読み方かと思います。
8月19日(エジプト・メモに続く)
【20minuts】エジプト:ムスリム同胞団36名の囚人が脱走を試みた際催涙ガスで死亡
【ガーディアン】援助打ち切りを検討するEUを、死者の山を抱えるエジプトが強く非難 Egypt condemns EU threats to halt aid amid mounting death toll
再掲【ル・モンド】エジプト:イスラムスト拘留者が脱走を試み殺害される この記事によるとはエジプトで1004人のムスリム同砲団が、地方では558人が逮捕されている。殺された拘留者は36名で原因は明らかになっていない。
【ル・モンド】エジプト軍に対する近隣諸国の反応(図式) サウジ・アルジェリア・シリア・クウェート・EAU等は同胞団支持あるいはニュートラルな立場をとっている。モロッコ縞模様。ベンガジではエ大使館でテロ行為もあった。
8月16日付<米国>エジプト軍事援助に批判強まる(毎日新聞) これによると米国の援助額は年13億ドル。だがイスラエルへの援助額を下回る(ここ重要)。
17日付け<エジプト強制排除>EUが関係見直し 援助凍結へ方針転換(毎日新聞) EUはエジプトに年50億ユーロ(約6500億円)規模の民生援助を行っている。これまで「一般市民への援助が多く見直しは難しい」(EU)と凍結を見送ってきた
【エジプトへの援助】EUは年間50億ドルの民間援助、+環境問題などでの援助をしているが、性格上それをストップすることはできないと表明。サウジは緊 急援助として50億ドル、UAEは30億ドルの提供を申し出ている。サウジ+アラブ連合の合計80億ドル援助と米国12億ドルの格差が印象的。
猫屋の邪推ですが、ロシアでの天然ガス+原油、合衆国・カナダでスーパースターのようにもてはやされているシェールガス(アタクシは懐疑的)の影響、それ から原油枯渇問題もあるし、中東原油(世界生産の25%)と周辺治安の掌握に、米国はかつてのようには興味がないんじゃないかと思うのよね。
というよりその掌握を維持するだけの力が弱まってる、がより正しいのか。。。イスラエルとエジプトの双方に巨額軍事援助し続ける2枚舌軍事外交も無理があ るだろうし、米国の傘下にあると思われてるサウジやアラブ連合もエジプト軍事政権を巨額な援助でサポートしているわけで、話は複雑。
訂正:EU援助は50億ユーロなんでだいたい66億ドル相当。
8月20日
【ロイターjp】サウジ、西側が対エジプト支援停止なら補う用意=外相 | 「サウジアラビアは、エジプト軍による前月のモルシ前大統領追放以来、暫定政権を全面的に支持している。」
【ゼロヘッジ】1953年イラン革命の背後にいたとCIAが認める 猫屋:なんで今頃カミング・アウト?過去の栄光という気がしないでもない。
【ル・モンド】ヨーロッパ27ヶ国の外相はこの月曜に、エジプト危機への対応、特に政府の反対派鎮圧を直ちに止めさせる目的の援助凍結などをはなしあった。
【ブルームバーグQ&A】エジプトに関する質問に答えます All of Your Egypt Questions Answered ガーディアンQ&Aが読む前に消えてたので、こちらを読んでみた。よりリアルポリティクス;米国だから?
【ガーディアンQ&A】エジプト危機に関するもの(8月16日)
この日曜に予定されていたムルシ派の抗議行動のほとんどが自主規制で中止されたのは、カイロのいろいろな場所で略奪・暴行さわぎが多発していて、これ以上 暴力が拡大することを危惧して。特にひげ面の男たちが市民から恐れられている。次の金曜礼拝あとの抗議運動がどう転ぶか。。。
シナイでは治安部隊トラックがロケット弾攻撃を受け25人の私服兵が死亡。攻撃したのはジハディスト;つまり原理主義者。シナイは隣接するガザ地帯にガソ リンなどを供給する拠点だが、いまは閉鎖されている。米国イラク攻撃時がそうだったが、陸続きで地域のジハディストがエジプトに集結すると怖い。
イスラム同胞団は1928年に結社され、かつては非合法化されていたが、ムバラク失脚で頭角を現した。これまでのノウハウを生かし、団長のムルシが大統領 となると政権内で中道・左派を凌駕し憲法改正までを独裁的に決定した。それを許したのは革命後悪化する不況に新政権が何の政策も打てなかったこと
そのイスラム同胞団に対抗できる勢力が、軍部しかいないのが、今回のエジプトの悲劇を招いた大きな要因であって、これは「時代遅れの軍部 (←これは正しい)VS平和主義の市民」という図式で今起こっていることを見ると、とんでもないヤケドを追うことになる。陰謀説も同様。
今は無意味な衝突を避ける方法を、まず探すべきだろう。
当初タハリール広場に集まったカイロ市民は、エジプト全土から見ればより裕福な中間層の人々だった。国民の90パーセントがスンナ派のエジプトで選挙をすればスンナ派代表が勝つ。民主主義というのは(うまく行くとしても)とても長いプロセスを必要とする。
シリアやトルコからクルド市民がイラクに避難民となってやって来ている。いまだにバグダッドでは自爆テロがやまない国に逃げてきてどうするの?というのが現在の中近東・北アフリカの状況なのです。
アタクシ自身も含めてだが、今起こっている事をカオスを前に、理解は不可能としても、まず地政的背景、とくに地理関係とイスラムの考え方と イスラム勢力内での力関係が分からないと、ヤケドする。一部の人間のジハード(聖戦)思想とか、置いてある物はすべて神様のお恵みとか、いろいろ
エジプトの平均年齢は23歳。つまり若い人が圧倒的に多いわけで、失業に苦しむ彼らが、政府なり誰なりに向かい怒りをもって走り始めたら止めるのは難しい。参考:2011年のアタクシのメモ「エジプト編;いったい何が起きているのか」(エジプト・メモに貼ったのと同じ)
8月21日
かつて(今も継続中の)パレスティナ問題で、あれだけ世界メディアが集中しプロ・パレスティナ"世論"があったのに、逆説的に自爆テロが増大した。あの時も、他の地域で虐殺が続いていたが報道される余地がなかった。今のエジプトもそうで、周辺の中近東・北アフリカ・地中海沿岸欧州の動き、そして資金の動きも視野に入れないと、何も見えてこないんだろうと思う。
【時事ドットコム】アルジャジーラ、米で開局=「中東のCNN」本格進出
ムバラクは健康上の理由で釈放され、米国で治療を受けるらしいです(噂ですけど、イリノイだって)。
【ラジオ・RMC】 Egypte : « La France et les Etats-Unis sont hors-jeu », dit Kepel sur RMC 20分番組なんだけど3回ぐらい聴かないと分からないのでクリップ。
【ニューヨーク・タイムス19日記事】Egypt in Tumult as Court Orders Mubarak Freed これもクリップの2ぺージ
関係ないんですけどあとで読むためにクリップ 【ニューヨーク・タイムス20日付】日本の原発サイトタンクから多量の汚染水漏れ Tank Has Leaked Tons of Contaminated Water at Japan Nuclear Site
これもクリップ、あとで読む【ハティントン・ポスト仏語版】エジプト:アラブ革命の第3段階 Égypte: La 3e phase des révolutions arabes
【ル・モンド】「ムスリム同胞団とは誰なのか」: 長い記事です。クリップ Qui sont les frères musulmans ?
【47NEWS 】速報:シリアで政権部隊が毒ガス使用の攻撃、200人以上死亡か。反体制派の情報としてロイターが報道。リンク先消滅
【シリア】シリアでサリンガスが使われてるとル・モンドの現地に行った記者がサンプル持って帰って調べてリークしたのはもう一ヵ月半ぐらい前だったが"世 界世論"は無視した。たぶんル・モンドの主張は政府側が使用したと言うものだったが、シリア政府側は反政府勢力の仕業と主張したからだろう。
@アサドはプーチンが支援してるから、ル・モンドリークには、そこいらへんのパワーバランスが効いたんだと思う(あくまで推測)。なお、今回のエジプト危機に関してもモスクワは一貫して沈黙を守っています。
合衆国の中東政策は昔から変わってなくてスタテュ・クオ、つまり現状維持がベースで、イスラエルとエジプトの双方の軍部に資金(武器)提供するのは両国が 紛争状態に入ることを阻止するため;ただし援助額はイスラエルへの方が多額。原油産出地域の均衡掌握するためのリアル・ポリティクスだった。
8月22日
【ル・モンド】ムバラク85歳は数時間後に釈放、自宅禁固。Hosni Moubarak placé en résidence surveillée une fois libéré
【ル・モンド】シリアの化学兵器:国連が調査を望む Armes chimiques en Syrie : l'ONU veut "faire la lumière" sur les accusations
もちろん、ロシアと中国はシリアの化学兵器への国連調査には反対です、奥様
【ル・モンド】マハマド・エザット;ムスリム同胞団のヘッド「鉄の男」とは誰なのか Mahmoud Ezzat, un "homme de fer" à la tête des Frères musulmans
AFPヴィデオがこの20minuts記事に掲載されてる :シリア Video Syrie: 1300 morts dans une attaque chimique, selon l'opposition
【ガーディアン】シリア紛争:ケミカル兵器が数百人を殺害したとの報告 短いヴィデオあり
ケミカル兵器は第一次世界大戦ではじめて使われたマスタード・ガス、第二次世界大戦のガス室、イラン・イラク戦争でのサリン、そして東京でのサリン事件と、殺傷力は高く簡単に作れるので貧乏人の核兵器と呼ばれるが、国際軍事規定でも禁止されている。
どっかの英国記者がエジプト危機を解説するのに、中国の教訓を引き合いに出してた:いったん虎の背に乗ると降りられない(降りると食われる)。ムスリム同胞団という虎なのかエジプト軍という虎なのかは忘れた。
【エジプト】ムスリム同胞団のピラミッド構造はとてもしっかりしていて、共産党のそれをコピペしたと言われている。
@ シリアの首都ダマス郊外で、サリンと思われるケミカル兵器がばら撒かれ数百人の人が死んだのです(確かな犠牲者数はまだ分かってない)
【ル・モンド社説】シリア:憤慨だけでは足りないSyrie : l'indignation ne suffit pas ダマス住宅地を狙った化学兵器はサリンと思われ、1300人を超す被害者が出た(ヴィデオつきですがかなり悲惨;ご注意を)
社説によると、アサド政権によるサリン使用は6月にフランスついで英国・米国によって確認されていた。ガスによる犠牲者は150人。しかしロシアがアサド政権を強く支持しておりイランも支持の態度を示している。攻撃の二日前、化学爆弾の落とされた場所から数キロメ-トルのところに国連化学兵器査察チームが着いたばかりであり、1300人を超える犠牲者の数 も、バシャ・アル-アサド大統領の国連や欧米諸国に対する挑発なのだろう。自国民を人質に取り、無差別に処刑する独裁政権ということ。
かつてケミカルガスが使われたのは1988年。イラン・イラク戦争の際で、クルディスタンのHalabja で多くの住民が抹殺されている。ウィキ日本語ウィキ仏語のほうも張っておきます。Massacre de Halabja
日本語の記事と仏語記事ではニュアンスが全然違うのです。
【ロシア・トデイ】RT News: モスクワのロシア外相は、シリア政府は国連調査団に全面協力する用意があると語った。
しかしシリアのアサド政権側は、ケミカル兵器使用をあくまでも認めていない。なお下のガーディアンライヴ記事にはガス攻撃を受けた少年の証言もあるです。 フランスが攻撃しまっせと圧力をかけ、EU米国外交筋はロシアと交渉中と思われる。エジプトも近いですから、かなり微妙な交渉になるだろう。
しかし、国連調査団はガス攻撃地区から数キロのところにいるけれど、今回の調査対象は3箇所で、ダマスカス市は対象になってない。シリア政府の許可がない と調査できない仕組みです。アサド政権によると、今回の攻撃は反政府勢力(テロリスト)が世界世論の眼をひきつけるためにやったのだ、そうです。
きのうの国連の臨時会議でも、シリアに対する具体的な国連の政策は決まらなかった。これまでもそうだけど、ロシアと中国が拒否権行使する。イランも控えてる(いらんのに)。
【ニッケイ】混迷深まるエジプト ムバラク元大統領保釈を準備
こっちのニュースでは、エジプト市民の軍への支持が高まっていると報道している。どういうことかというと、ムルシ失脚後ムスリム同胞団のヘッドだった人物 が逮捕され、次に団長となったのが強行派で、運動の過激化が進む危惧があるため。明日金曜に、禁止されている抗議活動があれば流血は避けられない
ムルシ政権が軍によって覆される直前、タハリール広場に集まったムルシ政権打倒を掲げた群集の数が、2011年革命時よりも多かったことも忘れてはいけな い。軍でもイスラム法支配を目指す同胞団でもない、新しい政治勢力が力を持つまでは、暴力はとまらないだろう。まずは休戦を!
8月23日
【エジプト】ムバラク元大統領は2年間をすごした刑務所からカイロ市内の軍病院へヘリコプターで運ばれた:監視つき自宅禁固の処置。
【20minuts】レバノン南部からイスラエルに向け4発のロケット弾が発射され、そのうち1弾はイスラエル軍のアンチミサイル Iron Dome が破壊した 猫屋:やーめーてー!
【リベ】 42のコプト教会破壊後、ヒューマン・ライト・ウァッチはエジプト政府にコプト信者保護を要求
8月14日のイスラミスト集会に対する軍の攻撃以来、42のコプト教会と学校・住居が破壊された。コプト教徒(エジプト人口の約10%)の家々には十字のしるしがつけられ、イスラミストによって破壊されたが、要請があってもエジプト軍政府は介入しなかったため、今回の人権団体の要請となった。
シリアのダマスカス郊外で使用された兵器はケミカル毒ガスなのは疑いようも無い。化学兵器の禁止条約に署名していないのは、シリヤ・北朝鮮ぐらいなものでロシアも批准している。シリア政府とロシアは、現地にいる国連調査団のダマス調査をただちに受け入れるべきだろう。
しかし、わたしたちは、なんという時代に生きているのか!
@で、この後何が起きるのか、全くわからないのです。
ダマスカス郊外で使われたケミカル毒ガスについて、現地の医師がTVで証言している: この手で50人ほどの子供の死を看取った。住民の多くは攻撃後地下室に逃げたが、ガスは重いので被害は更にひろがった。
【パリAFP=時事】フランスのファビウス外相は22日、シリアでアサド政権側が化学兵器を使用したと反体制派が主張していることについて、「正しいと確認されれば、(政権側に対して)武力を伴う行動を取るべきだ」と述べた。
【RMC BFM】 22日朝行われたファビウス仏外相へのインタヴュ・ヴィデオです(20分)
23日金曜のル・モンド紙版の第一面写真はダマスカスの犠牲になった子供たちの写真だ。
【シリア】去年の8月20日、米国のオバマ大統領はシリアに向けて「化学兵器の使用は超えてはならないレッド・ライン」と発言している。一年後の8月21 日アサド大統領は反政府勢力の多いダマス郊外地区に化学兵器を投下。2日前に国連調査団がダマスに入ったばかり。これ以上の挑発はありえない。
【20minits】シリア:化学兵器使用について国連調査を求める声 (爆撃を遠方から写した短いヴィデオも)
【ガーディアン】 化学兵器への疑念が高まる中、米国は対話を続ける
この記事によると、今回の化学兵器と思われる攻撃の犠牲者は1000から1800人と見られ、捜索が続けばさらに増える可能性もある。
【シリア】国連では、ロシアと中国の拒否権が安全理事会の反応に足かせをしているし、シーア政権のイランもアサド政権を支持している。米国は政府内でも意見が分かれ使われた兵器がケミカルかどうかでもめている。同時に米国はこれ以上中東の紛争介入を望んでいないのだろう。
【AFP日本語】シリア化学兵器疑惑、国連が調査団受け入れを正式要請
【ロイターjp】 シリア化学兵器疑惑で国連が現地入り要請、米情報機関も独自調査へ
【ロイターjp】コラム:エジプト政変が問う民主主義の必要条件
7月10日のコラムですが、掘り出しクリップ。正論と思う3ページby Bill Schneider
もちろん、ムルシ政権の無能が軍の介入を正当化するわけではない。
【iTELE】ジル・ケペル:「もしエジプトが倒れれば中東のシステム全体が倒れる」Gilles Kepel 8分半のインタヴュ・ヴィデオ ジル・ケペルはパリ政治学院教授で中東専門家
【ニューズウィーク日本版】エジプトを「買収」?カタールの真意 2013年4月23日号の記事だがディグ
酒井啓子さんのコラム(8月21日)を見つけたのでこれもディグ:エジプトの「不愉快な現実」ニューズウィーク日本版
【エジプト】メモ:ケペル先生の主張するのは今のエジプトは革命の第3段階だということ。つまり1.独裁者の失脚 2.選挙でイスラミストが選ばれるが政策は失敗。憲法をごり押しで改正 3.バック・ラッシュとしての軍クーデター←今ここ
今のフランスには一国でシリアを攻撃できる力もなく。。。
@たぶんサリンガス(映像見たけど、瞳孔が開き激しい痙攣を起して死ぬ)だと思うけど、とにかく市街地へのガス攻撃をやめさせないと。。。ありゃひどすぎです。仏外相のファビウスはかなりのやり手なんで、身動きできないでいる諸国外交団にカマかけたんだと思う。
【ル・モンド】コプト教徒のいないエジプトはエジプトではないだろうUne Egypte sans les coptes ne pourrait plus être l'Egypte 作家ロベール・ソレの寄稿文です。
【NYT】2ページのシリアでの"化学"兵器攻撃に関する記事です。やはり冒頭に(注意!)ヴィデオあり。Obama Officials Weigh Response to Syria Assault
【ル・モンド】速報:レバノンのトリポリで2件の爆発、少なくとも19人死亡 Au moins 19 morts dans une double explosion à Tripoli au Liban
【フィガロのスクープ】米国・イスラエル・ヨルダンはCIAはじめ情報機関によって訓練された300人のコマンドをシリア南部に送る作戦を進行中。Syrie : l'opération anti-Assad a commencé
でもこのフィガロのスクープ、今のところ他のプレスはフォローしていない。この話が本当なら1.アサド・シリア大統領のガス攻撃はこれに対する反応?2. しかし、かの地でただでさえ評判の悪い米国とイスラエルが、こんな作戦をするとしたらとんでもないマヌケな気がするが。。。A suivre
【シリア】国連事務局長はシリア危機の重大性を確認と宣言したが、相変わらずロシアと中国は国連のシリア介入には拒否権行使。英国はシリアでの化学兵器使 用を認めたが、ロシアはあの攻撃は反政府勢力のものとの見解を引き続き採用。米国は監視中のようで、つまり誰も動かない。
また金曜日になっちゃった。祈祷の日なんですけど、これ以上ひどいことは起こりませんように、、、無神論者なんだけど祈っちゃいます。
世界の壊れ具合が加速している。
【ゼロ・ヘッジ】US Refines "Military Options" Ahead Of Syrian Strikes | Zero Hedge News クリップ
【WSJ】元になった22日記事。これもクリップ U.S. Weighs Plans to Punish Assad:
Possible Military Responses Are Refined After Poison Gas Claims
8月24日
【ル・モンド】Des échantillons de l'attaque présumée à l'arme chimique auraient quitté la Syrie
ロイター電によると、シリア反政府勢力は化学兵器と思われるサンプルを国外に持ち出した模様。ただ、それがどこの誰によって検査されるかは今のところ不明。
【ロイターJP】オバマ米大統領、シリアへの軍事介入に慎重姿勢崩さず オバマ大統領は「米国がいずれ、シリア国内における複雑な宗派対立を解消できるとの考えは行き過ぎだ」と語った。
まとめるつもりだった「エジプト・メモ」をサルベージできないほどに物事が(悪い方向に)進んでいる。危惧された金曜日に中東・中近東が炎上しなかったのがせめてもの救いです。Still alive.
レバノン、トリポリでのテロ犠牲者が40人のニュースに反応できないほど感覚が麻痺している。考え直そう
レバノンでのテロはシリア紛争が隣国に場所を移したイスラ厶内部抗争との分析が可能というのがこちらのエキスパートの意見だが
フィガロが記事にした、CIAとイスラエルが300人の傭兵を送ったという陰謀説は説得力がない。1.話ができすぎ。2.イスラエルは自国の得にならない事はしない。3. 300人のコマンドではシリヤ軍備が相手では何も出来ないだろう。ドローンの方がまだまし。
【FRANCE24】ジル・カペル氏へのエジプトに関するインタヴュ;24日、12分弱"Les germes d'une guerre culturelle en Égypte sont là"
【ガーディアン】シリア:ロシアはアサド政権による化学兵器使用可能性について国連調査団ダマスカス郊外での捜査に同意 http://gu.com/p/3t98m/tw via @guardian
【アルテ・ジュルナル】23日夜のニュース(仏語):日本で見られるかどうか分からないけど。100万人とも言われるシリアからの避難した子供たちのことなど。全部で20分 http://www.arte.tv/guide/fr/emissons/AJT/arte-journal?autoplay=1…
【シリア】ガーディアンによるとダマスカスでの化学兵器によって殺害された3人の犠牲者の血液と尿が検査のためレバノンに輸送されたということです。
猫屋:たとえばサリンの形跡は早くに空中で消滅するとどこかで読んだが、体液中ではどうなんだろうか。。。
【サリン兵器】今年3月、シリアのjobar地方で取材していたル・モンド記者が化学兵器の被害者と思われる死者の髪と血液と尿のサンプルを、フランスの 公的研究所に監査を依頼し、それがサリンだと判明しその結果現在国連の調査団がシリア入りをしているわけ。以上はウィキ仏語で調べました。
寝そこなったのでメモ:エジプトでの抗争を見てると分かるけど、今はマイノリティの2極:つまりムスリム同胞団と軍がパワーバランスを武力で争っている。その2極は話し合いの余地のない憎悪によって引き裂かれている。国民はその2つしかない選択肢の間で右往左往し日々の生活をかつかつに生きている。もちろんサウジやカタールや米国等々の影響は大きいし、誰にもどっちが右でどっちが左なのか見当もつかない。けれど、少なくとも社会の多様性を否定しない態度を私は左と考えます。
【ル・モンド】シリア政府を支持するイランの大統領ラハニ師は、シリアで化学兵器が使われたことを認め弾劾、誰が用いたかは明言せず。イラン外交筋はテログループの犯行と言明
【シリア】ロシアは国連調査団のダマスカス郊外入りを容認する態度に変わったが、軍による介入には反対。ロシアにとってシリアは中東での唯一の拠点で、こ こを失いたくないわけ、中国もこの地域での外交はロシアに同調。米国担当者は、誰の犯行であろうと事実確認がまず必要な緊急時と声明。
【ル・モンド】シリア:100万人以上の子供が避難民となり国から脱出 En Syrie, plus d'un million d'enfants ont fui un pays en guerre 数字は国連ユニセフが出した人数です。
8月25日
【シリア】母港に帰還予定だった地中海の米国戦艦4艘は、シリア沿岸域に向かっている。(iTELE)4艘はデストロイヤーとのこと
MSF(国境のない医師団)によると、シリアでの「化学兵器」で治療を受けたのは3600人とのこと。うち、355人は「ニューロトクシック」症候群を示し死亡。MSF
【ガーディアン】シリア政権は反政府勢力トンネル内に化学兵器を発見と発表。Syrian government claims it found chemical weapons in rebel tunnels
米国政府がシリア沖に送ったデストロイヤー4艦のうち地中海に在駐して帰還予定だったのが3艦、残り一艦はトマホークを装備して他海域から送られている。 あくまでデモンストレーションだろうが、レッド・ラインが超えられたと言う確認があれば、ピンポイント攻撃可能性もありえるのだそうだ。
【シリア】ダマスカス市の複数病院で活動を継続していた国境のない医師団の責任者によると、数時間の間に病院に運び込まれた被害者数が3600人。ストックしてあったトロピンでの治療を指導したとのこと。
【ル・モンド】ダマスカスの医師の証言: 私はあの人々が死んでゆくだろうと知っていた
このダマスカスの医師の証言:夜中に病院のそばでロケット弾が爆発した。だれが「ケミカル・ケミカル」と叫び、ひとびとが道に倒れていて、ガレキの中から家族を引き出そうとしているひとびともいた。病院で手当てに当たった医師のほとんどは医学生だ。一番難しいのはトリアージで、トロピン等のアンプルには限りがあった。子供、女性、男、誰を助けるべ きなのか。。多くの子供は眠ったまま死んだ。建物の中にはまだ多くの遺体が残されていると思う。(以上、記事の部分レジュメ
もちろん、化学兵器にやられた被害者をマスクも着けずに治療する事には大きなリスクがある。しかし緊急時のボランティア医師や学生に、目の前の人々を助ける以外に何ができるのか。汚い爆弾を落とす人間もいれぱ、被害者を危険を承知で助ける人間もいる。
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ル・モンドのリンクは会員にならないと、見られなくなるのが早いのでご注意ください。
(リンクの貼り直しをして、チェックするにの読み直したけど、はっきり言って長すぎますw)
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