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2006-03-18

コメント

fenestrae

だんだん盛り上がってきましたね。
学生をなめると命とりというのは過去の歴史が証明しているはずなのに。乗り切れると思ったのでしょうか。しかも大統領選挙を前にして。
近辺の若干名仏語使いブロガーのインフラでは、しゃかりにきになってかかっても翻訳はとても追いつかないリソース!でも仏語を読めない人にもタイトルだけでも今の雰囲気がわかると思います。
日曜翻訳家で何か一つ記事を訳そうと思っていますが、たぶんちょっと毛色の変ったのにするかも。

fenestrae

"Les jeunes déplorent les failles de la démocratie représentative" をまずゲット。

猫屋

fenestrae氏、
お、お願いします。うちは今回cpe関連翻訳なしで、月曜アタリに解説員風に書くかなと思ってます。今日は泳ぎに行こうか、ジジェク翻訳しようか迷ってるんですがねえ、どうしよう。このままだらだらの夜になりそうです。国立図書館の三つの聖書展も行かなあかんし、なあ。

クノちゃん

 アンチCPEの全貌が少しずつ見えてきました。
そして、何故この法案をビルパンは大統領選挙を前に強行しようとするのかも。
 そして、これがフランス一国の雇用問題の枠をどう超えられるのかそしてこれが新たな世界的規模の階級闘争になりうるのかとか、この辺りをきっかけに何かが動き出すような予感がしませんか
猫屋さん。日本のマスコミはこの問題をフランスの国内問題にしようとしています。しかしフランス以上の雇用問題を抱えているのは実は日本です。

猫屋

クノちゃん、
見えてきましたか?
この法が適応されてもされなくても、実際の雇用難はさほど変わらないだろうとは多くの人が感じていることだと思う。けれどこの法が、実体のない不安感に対して人々が抗議するきっかけになったのだと思う。雇用問題は世界中の問題で、もともと弱い中近東やアフリカ・アジアでも大きな被害が出ているのに矛先がとんでもな方向に“修正”されたりするんでしょう。

日本で起っている不可思議な現象も、ある程度までは雇用不安あるいは雇用不在が原因だろうと思っています。

クノちゃん

 はい、見えて来た部分と言うよりは僕の想像の部分ですが、猫屋さんの言うように実際の雇用はさほどかわらない、にもかかわらずその目的は何かと言えば政治化する事により
バンリュウ暴動後のフランス国民の保守化に乗じて、若者退治そして保守層の支持拡大の思惑が外れたと言う事ではないかと、雇用不安の事態の深刻さを読み誤っているのではないか、そんな風に思うのです。

猫屋

社会党が(ソシアル・デモクラットか社会主義かで)政治的同一性を失ってから、右も左もおんなじじゃないか、だったら保守系政治家に期待しようと言う流れがあったんだと思います。でもここに来て、収入中間層のブレがCPEでまた左にバランスしてるわけですが、この先どう振れるか分からない。

口あけてブイグテレビ(tf1)のバラエティ・ショー見てる層が一番恐いんですよ。すべてを国内問題レベル片付ける、あるいは国外で起こっている事を単にフランスに対する“脅威”でしか受け取らない時、ジジェクがミロセヴィッチに絡めて書いているナショナリズムという罠に陥るわけなんですよね。

68年とちがうのは、まず今回は“失業”という21世紀の厄病がテーマであることと、あと、残念ながら思想家にしろ政治リーダーにしろ、シンボルとなりえる、つまり運動の核となりうる人物がいないことでしょう。

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